展覧会「道釈画の世界展」を見る

d0001004_20112360.jpg 「瑞巌寺宝物館青龍殿」で展覧会「道釈画の世界展」を見た。

 今年の展覧会巡りのスタートです。2011年と2012年は訪れた展覧会数がかなり低調でしたので、今年はもう少し多くの展覧会を訪れたいですね。

 この展示は松島旅行で偶然出会いました。
 松島へ行けば定番の瑞巌寺ですからね。そこで展示してあれば見ないわけにはいかないでですね。

 そもそも道釈画と言う言葉も知りませんでした。展覧会の案内から引用すると、「「道」は道教、「釈」は釈教即ち仏教を意味します。中国では古来、道教の仙人、関羽など歴史上の人物、釈迦や観音、維摩、達磨など、宗教や人倫上仰ぐべき人々を道釈人物といって尊崇してきました。それらを画題とする絵画を道釈画(道釈人物画)と称します」とのことです。

 まず最初に梅津月橋「五百羅漢図」。
 こちらは輪郭線がお経で描かれているんです。ちょっと見ではわかりませんが、近づくとあっと驚くといった仕掛けです。こんな羅漢様がが500名も描かれているんですから凄いですね。その労力たるや半端じゃありません。制作に3年もかかったそうです。驚かされてしまいますね。
 わたし的に嬉しかったのは仙厓さんの作品が含まれていたことですね。「出水釈迦図自画賛」。とぼけた味が素晴らしいです。
 他に有名どころでは狩野探幽、狩野安信、狩野常信と言ったところでしょうか。
 展示の最後は山岡鉄斎の書「寒山詩屏風」がドーンと展示してありました。

 瑞巌寺所蔵の作品を展示した小さな展示でしたが、けっこう見応えがありました。

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# by daisenhougen | 2013-01-11 20:13 | 鑑賞記-展覧会

松島巡り

 今年の旅行はじめは日本三景のひとつ「松島」でした。

 この時期、松島は牡蠣のシーズンです。どの飲食店も牡蠣を使った料理を出しているようで。到着早々、わたしも昼食に牡蠣丼と牡蠣焼きを頂きました。


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d0001004_7135246.jpg そして松島といえば島巡りですね。
 さっそく松観光船に乗船して、松島湾の島巡りをしました。
 20年以上前に一度乗船したことがありますが、記憶はほとんど残っていません。
 でも、まぁ大小の島が船の両脇にいろいろ見えるだけといえば、それだけの光景でした。有名な仁王島が拝見出来ました。
 1時間弱のクルージングでしたが、ポカポカした船内で、チョットうとうとなんて気持ちよい時間を過ごさせて貰いました。


d0001004_7144096.jpg 次も定番スポットである「瑞巌寺」の参拝。
 残念ながら本堂は平成の大修理ということで閉鎖中。庫裡と大書院のみの公開でした。
 「瑞巌寺宝物館青龍殿」で開催されていた「道釈画の世界展」を見ることができました。そちらの感想は明日にでも。
 





 昔訪れた時にはなかった新しい施設「松島十二支記念館」が目に付きましたので訪れてみました(本当に新しいのかどうかは定かではありませんが・・・)。
 新作の巨大な仏像が12体がドーンといちどうに展示されています。
 仏像といえば古色蒼然というイメージですが、こちらは新作ですから、黄金色に輝いておりました。
 ただ、仏像を宗教と全く切り離して展示されても、違和感があることは否めませんね。なにか場違いな場所に迷い込んだ居心地の悪さが残ってしまいました。

 以上で観光の時間はタイムオーバーとなり、ホテルにチェックイン。

 そうです、松島は温泉が出たんです。松島最大の弱点だった温泉がない観光地ということが解消されていました。私の泊まったホテルも「湯元」なんて看板に大々的にうたってました。

 ぬるぬるした温泉の感触を堪能させて貰いました。
 翌朝も温泉の露天風呂から、日の出を拝むことも出来ました。地平線に雲がかかっていて、切れ間からでしたが、小雪がチラチラと舞ってきたりして風情満点でした。

 風が冷たい中でしたが、満足の旅行始めでした。


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# by daisenhougen | 2013-01-10 22:13 | 街歩き・お出かけ

2013年の読書初め

d0001004_6163860.jpg 2013年の読書初めは岡田温司「虹の西洋美術史」(ちくまプリマー新書)でした。
 西洋美術の根源を追求したすばらしい作品です。
 あとがきから引用すると、「「虹」は、神話と宗教、文芸と科学にまたがって、文字どおりそれらのあいだの架け橋となってきた」、「そのような「虹」の特徴は、美術作品のなかでときに雄弁に、ときにさりげなく表現されてきた」。その「「虹」を切り口にして西洋美術二五〇〇年の歴史をたどる」といった壮大な構想です。
 新書版という制約から、どちらかといえばトッピクスを集めたといった印象となっていますが、内容的にはぎっしり内容が詰まってます。さーっと一読しただけではなかなか読み尽くせそうにありません。
 著作の最後に取り上げられていた「ロベール・ドローネ」という画家に興味惹かれました。私にとっては未知の画家です。少し調べてみようと思っています。
 年の初めからすばらしい著作に出会えました。

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# by daisenhougen | 2013-01-04 06:18 | 読書-詩歌小説評論他

2013年初詣

 初詣に行ってきました。
 今年もいつも通りに近場の神社をハシゴです。
 どちらも結構混雑していました。
 「いい年でありますように」とお参りしました。
d0001004_2139357.jpg
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 その後、恒例のお神籤も引きました。
 今年は「小吉」。
 まぁ年の初めは幸運も控えめでした。ちょっと悔しいかなぁ・・・。

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# by daisenhougen | 2013-01-02 21:48 | 街歩き・お出かけ

あけましておめでとうございます

d0001004_1671920.jpg あけましておめでとうございます。
 幸多き一年となりますように。

 2013年は月間回顧だけでなく。展覧会の感想だけでもキチンとアップしていきたいと思っています。機会がありましたら、読んでみてください。

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# by daisenhougen | 2013-01-01 16:09 | その他

 2012年12月読書記録

 2012年12月読書記録です。
 12月に目を通すことができたのは、書籍や特集雑誌が18冊、図録が7冊でした。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

△津田大介「ウェブで政治を動かす!」(朝日新書)
◎長岡龍作「法隆寺と奈良の寺院(日本美術全集02)」(小学館)
△関川夏央「やむを得ず早起き」(小学館)(小学館)
△川端康夫・加藤明子「もっと知りたいバーン=ジョーンズ生涯と作品」(東京美術)
△保阪隆「定年後に夫婦を愉しむ」(朝日新聞出版)
△豊田有恒「本当は怖い韓国の歴史」(祥伝社新書)
△「日経おとなのOFF(オフ)2013年01月号特集:2013年絶対見逃せない美術展」(日経BP社)
△豊田有恒「韓国が漢字を復活できない理由」(祥伝社新書)
◎山口晃「山口晃 大画面作品集」(青幻舎)
△「シャルダン(アート・ライブラリー)」(西村書店)
△保阪隆「50歳からの人生を楽しむ老後術」(だいわ文庫)
◇関川夏央「東と西 横光利一の旅愁」(講談社)
△村上隆「創造力なき日本 アートの現場で蘇る「覚悟」と「継続」」(角川新書)
△「PEN(ペン)2013年1/1・15号特集:ヨーロッパ美の起源、ギリシャ・ローマ」(阪急コミュニケーションズ)
△「DAYS JAPAN2013年1月号特集:原発とメディアその自己検証を問う」(デイズ ジャパン)
△「Nexus7完全活用術」(アスキー)
△「Nexus7超活用ガイド」(英和出版社)(英和出版社)
△「現代詩年鑑2013」(思潮社)(思潮社)

―「図録 バーン=ジョーンズ展」(東京新聞)
―「図録 琳派芸術」(出光美術館)
―「図録 琳派芸術II」(出光美術館)
―「図録 もうひとつの川村清雄展」(目黒区美術館)
―「図録 ツタンカーメン展」(フジテレビジョン)
―「図録 シャルダン―知られざる静寂の画家展」(三菱一号館美術館)
―「図録 リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」(朝日新聞社)



 さて、今年読んだ本は書籍や特集雑誌、図録を含めて349冊でした。その中から私にとってのベストテンを選んでおきます。

1.辺見庸「明日なき今日 眩く視界のなかで」(毎日新聞社)
2.高橋源一郎「非常時のことば 震災の後で」(朝日新聞出版)
3.石牟礼道子・藤原新也「なみだふるはな」(河出書房新社)
4.大道寺将司「棺一基 大道寺将司全句集」(太田出版)
5.伊藤比呂美「たどたどしく声に出して読む歎異抄」(ぷねうま舎)
6.小熊英二「社会を変えるには」(講談社現代新書)
7.黒川創「いつか、この世界で起こっていたこと」(新潮社)
8.山口晃「ヘンナ日本美術史」(祥伝社)
9.森本恭正「西洋音楽論-クラシックに狂気を聴け」(光文社新書)
10.村田奈々子「物語 近現代ギリシャの歴史」(中公新書)

番外編
1.「DAYS JAPAN2012年 02月号 特集:原発事故報道・検証」(デイズジャパン)
2.村上隆「Murakami: Ego」(Skira Rizzoli)
3.長岡龍作「法隆寺と奈良の寺院(日本美術全集02)」(小学館)


それでは、良いお年を。

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# by daisenhougen | 2012-12-31 23:27 | 読書記録(まとめ)

2012年12月鑑賞記録

 2012年12月の鑑賞記録です。
 12月に見ることができた展覧会は7つでした。年末はなんやかや忙しくて、見たい展示を幾つか来年に持ち越してしまいました。限られた鑑賞機会でしたが、今月拝見した展示は今年の最重要展示ばかりでした。
 そんな中でも今月のナンバーワンは「シャルダン展」です。私にとっては今年のベストワンかもしれません。見逃さなくてホッとしています。
 そして「バーン=ジョーンズ展」。こちらは東京展を見逃してしまったのですが、郡山でキャッチできました。こちらも日本での再展示は不可能かもしれないすばらしい展示でした。
 さらに「リヒテンシュタイン展」も日本で拝見できるなんて奇跡的かもしれない展示でした。こちらも見逃さなくてホッとしています。
 「もうひとつの川村清雄展」は江戸東京博物館の展示よりよかった感じでしたね。「ツタンカーメン展」も貴重な展示ではありましたが、高い料金と狭い会場は観客を馬鹿にしてるような感じがしましたね。

 12月は映画を1本見ることができました。

 評価基準は以前とと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。
 では、一覧です。

展覧会
◎「バーン=ジョーンズ展」(郡山市立美術館)
△「常設展示(平成24年度第3期)」(郡山市立美術館)
◇「琳派芸術II」(出光美術館)
◎「シャルダン ― 知られざる静寂の画家展」(三菱一号館美術館)
◇「もうひとつの川村清雄展」(目黒区美術館)
△「ツタンカーメン展」(上野の森美術館)
◎「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」(国立新美術館)

映画
◇映画「レ・ミゼラブル」(Movix)

コンサート
 なし

その他
 なし


 今年もいよいよ残すところ一日となりました。
 展覧会の年間ベストテンを選んでおきます。
 今年拝見できた展覧会は75でした。昨年に引き続き低調が続いています。2011年には年間200以上も展覧会を見ていたのが嘘みたいです。
 そんな狭い範囲で選ぶのはおこがましい気もするのですが、そこは勘弁してもらうとして、以下リストアップしてみました。

1.シャルダン―知られざる静寂の画家展(三菱一号館美術館)
2.バーン=ジョーンズ展(郡山市立美術館)
3.国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展(Bunkamuraザ・ミュージアム)
4.生誕100年 ジャクソン・ポロック展(東京国立近代美術館)
5.ボストン美術館 日本美術の至宝(東京国立博物館)
6.ユベール・ロベール - 時間の庭(国立西洋美術館)
7.巨匠たちの英国水彩画展Bunkamura(ザ・ミュージアム)
8.リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝(国立新美術館)
9.蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち(千葉市美術館)
10.はじまりは国芳-江戸スピリットのゆくえ(横浜美術館)

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# by daisenhougen | 2012-12-30 18:17 | 鑑賞記録(まとめ)

2012年11月読書記録

 2012年11月読書記録です。
 11月に目を通すことができたのは、書籍や特集雑誌が17冊、図録が14冊でした。
 その中で心に残った本について少々ふれておきます。

 まず小熊英二さんの「社会を変えるには」ですが、新書版とは言いながら、厚さも500ページを超える力作です。衆院選と都知事選のさなかですが、代議制民主主義をとらえなおすには絶好の著作です。
 山口晃さんの「ヘンナ日本美術史」は思いがけない好著です。画家の軽いエッセーと思って手に取ったのですが、日本美術に対する鋭い視点が至る所にちりばめられています。山口晃さん、画家として日本美術の最先端を走ってるだけではないんですね。本当に勉強になりました。
 村上隆さんの「Murakami: Ego」はドバイで開催された展覧会の図録ですが、村上隆さんの最新作がずらりと並んだ様は壮観です。日本に巡回しないのは残念です。図版もワイドに収録されていて、書籍としても永久保存版です。
 その他にも中沢新一「大阪アースダイバー」、国枝昌樹「シリア アサド政権の40年史」、池井昌樹・植田正治「手から、手へ」、黒崎政男「今を生きるための「哲学的思考」、「DAYS JAPAN2012年12月号」などが心に残りました。

 評価は以前と同じく次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

書籍
◇ノーム・チョムスキー「アメリカを占拠せよ!」(ちくま新書)
◎小熊英二「社会を変えるには」(講談社現代新書)
◇中沢新一「大阪アースダイバー」(講談社)
△中村士「日本の暦と和算」(青春出版新書)
△「BRUTUS(ブルータス)2012年11/15号特集:ブルータスの映画特集 女優」(マガジンハウス)
△「みちのくの仏像(別冊太陽)」(平凡社)
◇国枝昌樹「シリア アサド政権の40年史」(平凡社新書)
△菅直人「東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと」(幻冬舎新書)
△「ザ・ビートルズ50th Aniversary Special!!」(シンコーミュージック)
△王敏「吉祥ありがた図鑑 幸運をもたらす干支のいわれ」(実業之日本社新書)
◎山口晃「ヘンナ日本美術史」(祥伝社)
◇池井昌樹・植田正治「手から、手へ」(集英社)
△「日経ビジネスアソシエ2012年12月号特集:整理術」(日経BP)
△「PEN(ペン)2012年7/5号 特集:ビートルズが聴こえてくる。」(阪急コミュニケーションズ)
◇黒崎政男「今を生きるための「哲学的思考」(日本実業出版社)
◇「DAYS JAPAN2012年12月号特集:信頼できる甲状腺医はどこにいる?」(デイズ ジャパン)
◎村上隆「Murakami: Ego」(Skira Rizzoli)

週刊本
 なし

図録
―「図録 没後70年 竹内栖鳳 ―京都画壇の画家たち―」(山種美術館)
―「図録 大正・昭和のグラフィックデザイン 小村雪岱展」(ニューオータニ美術館)
―「図録 日本の70年代 1968-1982」(埼玉県立近代美術館ほか)
―「図録 篠山紀信展 写真力 PEOPLE by KISHIN」(読売新聞社)
―「図録 近江路の神と仏 名宝展」(三井記念美術館)
―「図録 出雲―聖地の至宝―」(島根県立古代出雲歴史博物館)
―「図録 徳川家康の肖像(すがた)-江戸時代の人々の家康観-」(徳川記念財団)
―「図録 はじまりは国芳-江戸スピリットのゆくえ」(大修館書店)
―「図録 ジェームス・アンソール展」(NHKプロモーション)
―「図録 没後120年 月岡芳年」(太田記念美術館)
―「図録 メトロポリタン美術館展 大地、海、空—4000年の美への旅」(読売新聞社)
―「図録 中国 王朝の至宝」(NHKほか)
―「図録 維新の洋画家 川村清雄」(江戸東京博物館ほか)
―「図録 巨匠たちの英国水彩画展」(朝日新聞)

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# by daisenhougen | 2012-11-30 06:48 | 読書記録(まとめ)

2012年11月鑑賞記録

 2012年11月の鑑賞記録です。
 久しぶりですが、記録パターンは以前と同じにします。月一回、その月見に行ったり聴きに行った展覧会や映画、コンサートやその他をまとめておく備忘録です。リストだけではつまんないので、ついでに勝手な評価もつけさせて貰ってます。

 11月は22の展示を見ることができました。先月は1つも見に行けなかったのとは大違いでした。やっぱり展示会に足を運べば、素晴らしい出会いがありますね。

 今月のナンバーワンは「はじまりは国芳-江戸スピリットのゆくえ」展でしょうか。浮世絵の最終ランナー的な扱いの国芳が、実は明治以降の日本美術の源流なのだといった主張を込めた展示です。
 最近やたら開催されている国芳展とは、かなり趣が違う展示でした。新たな視点から江戸末期から近代の美術の流れを見直すことができました。
 そしてその観点から見ると、今月拝見した「竹内栖鳳展」、「月岡芳年展」、「小村雪岱展」、「川村清雄展」といった素晴らしい展示も、もっと深みのある見方ができてくるのかもしれませんね。
 「日本の70年代 1968-1982」はその時代の雰囲気を「かろうじて」味わった世代としては興味つきない展示でした。
 「巨匠たちの英国水彩画展」もターナーの水彩画がたくさん展示してあったのだけでも大満足の展示でした。
 その他にも「メトロポリタン美術館展」はちょっとまとまりの無い展示の気もしましたが、ゴッホの「糸杉」が見れただけでも満足でしたし、「アンソール展」の「悲しみの人」には衝撃を受けました。「近江路の神と仏」や「中国 王朝の至宝」なども心に残りました。

 映画とコンサートともに今月は行ってません。

 評価基準は以前とと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。
 では、一覧です。

展覧会
△「常設展示」(日光竹下夢二美術館)
◇「ジェームス・アンソール展」(損保ジャパン東郷青児美術館)
△「篠山紀信展 写真力 PEOPLE by KISHIN」(オペラシティアートギャラリー)
△「ナイーヴな作家たち」(オペラシティアートギャラリー)
△「project N 50榎木陽子」(オペラシティアートギャラリー)
◇「没後70年 竹内栖鳳 ―京都画壇の画家たち―」(山種美術館)
◇「没後120年 月岡芳年」(太田記念美術館)
◇「大正・昭和のグラフィックデザイン 小村雪岱展」(ニューオータニ美術館)
◇「近江路の神と仏 名宝展」(三井記念美術館)
△「第10回「美しい日本を撮ろう」フォトコンテスト」(日本橋三井タワーアトリウム)
◎「日本の70年代 1968-1982」(埼玉県立近代美術館)
△「常設展示 2012 MOMASコレクション 第3期」(埼玉県立近代美術館)
◇「メトロポリタン美術館展 大地、海、空—4000年の美への旅」(東京都美術館)
◇「中国 王朝の至宝」(東京国立博物館)
△「出雲―聖地の至宝―」(東京国立博物館)
△「宋時代の書」(東京国立博物館)
△「140周年特集陳列館蔵仏像名品選」+「常設展示」(東京国立博物館)
◇「維新の洋画家 川村清雄」(江戸東京博物館)
△「徳川家康の肖像(すがた)-江戸時代の人々の家康観-」(江戸東京博物館)
◎「はじまりは国芳-江戸スピリットのゆくえ」(横浜美術館)
△「横浜美術館コレクション展 光をめぐる表現」(横浜美術館)
◎「巨匠たちの英国水彩画展」(Bunkamuraザ・ミュージアム)

映画
 なし

コンサート
 なし

その他
 なし

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# by daisenhougen | 2012-11-29 07:30 | 鑑賞記録(まとめ)

ブログ再開します

 長らく中断していたこのブログ再開することにしました。
 中断から早くも2年近くになります。
 そもそも2005年3月11日に書き始めたこのブログも、2009年の後半ぐらいからだんだん更新頻度が落ちてきて、ついには2010年の年末で更新ストップの状態となってしまいました。
 継続するってのは本当に難しいもんですね。
 
 最近になって何か書いてみようという気になってきました。
 2年近くも中断したのですから、いっそ別なブログを立ち上げたほうがスッキルするんじゃないかと迷いもしました。
 でも、東京への単身赴任は今だ続いておりますので(もはや11年半)、単身赴任の備忘録としてのこのブログを継続しようと思いました。
 なんせ物忘れがひどいので、記録しておかないとすぐ忘れてしまいますので・・・・。
 中年男の(もはや老年か)迷言をいろいろとを書きつらねていきたいと思っています。

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# by daisenhougen | 2012-11-28 21:22 | その他

2010年12月読書記録

 2010年12月の読書記録です。
 12月に目を通すことができたのは20冊です。この中ではやっぱり村上龍さんの「歌うクジラ」ですね。 村上さん渾身の一作です。
 新田一郎さんの「太平記の時代」はこのシリーズの中でも充実の一冊でした。
 坪内稔典さんの「正岡子規 言葉と生きる」も著者の思いが伝わってきました。来年は子規を読み返してみようという気にさせられました。
 図録は21冊に目を通すことができ、なんとか今年買った図録は無事完了しました。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

書籍
△山本幸司「頼朝の天下創世(日本の歴史09)」(講談社学術文庫)
△川村昌嗣「医師がすすめる50歳からの肉体改造」(幻冬舎ルネッサンス新書)
◎村上龍「歌うクジラ 上」(講談社)
-村上龍「歌うクジラ 下」(講談社)
△村上春樹「ねむり」(新潮社)
△「BRUTUS(ブルータス)12/15 写真はもっと楽しくなる。」(マガジンハウス)
△「芸術新潮 2010年12月号 特集:恋する春画」(新潮社)
△吉本康永「大金持ちも驚いた105円という大金」(三五館)
△「ラブプラス ビジュアル&設定集 マナカのもと」(コナミ)
△「高嶺愛花(電撃ラブプラスVol1)」(アスキーメディアワーク)
△「とわのウォッチャー ラブプラス+ 最旬特別号」(コナミ)
△白澤卓二「100歳までボケない101の方法」(文春新書
△篠山紀信「窓からスカイツリーが見える AKB48写真集」(小学館)
△志村幸雄「笑う科学 イグ・ノーベル賞」(PHPサイエンス・ワールド新書)
△池上英洋「もっと知りたいラファエロ―生涯と作品」(東京美術)
△藤木TDC「場末の酒場、ひとり飲み」(ちくま新書)
△筧雅博「蒙古襲来と徳政令(日本の歴史10)」(講談社学術文庫)
◇新田一郎「太平記の時代(日本の歴史11)」(講談社学術文庫)
△「PEN(ペン)2011年1/1・15号 特集:キリスト教とは何かⅡ」(阪急コミュニ)
◇坪内稔典「正岡子規 言葉と生きる」(岩波新書)

図録
-「図録 バルビゾンからの贈りもの」(府中市美術館)
-「図録 歌麿・写楽の仕掛け人―その名は蔦屋重三郎―」(サントリー美術館)
-「図録 薬師如来と十二神将」(鎌倉国宝館)
-「図録 保田春彦展」(神奈川県立近代美術館)
-「図録 古賀春江の全貌」(東京新聞)
-「図録 ワイエス展」(丸沼芸術の森)
-「図録 ヴァザーリの回廊展」(朝日新聞社)
-「図録 手塚雄二 一瞬と永遠のはざまで」(朝日新聞社)
-「図録 浮世絵☆忠臣蔵 描かれたヒーローたち!?」(神奈川県立歴史博物館)
-「図録 ドガ展」(横浜美術館ほか)
-「図録 麻生三郎展」(東京国立近代美術館)
-「図録 カンディンスキーと青騎士展」(東京新聞)
-「図録 生誕260年 仙厓―禅とユーモア―」(出光美術館)
-「図録 DOMANI・明日展2010」(文化庁)
-「図録 写真とボク 植田正治写真集」(クレヴィス)
-「図録 これは本ではない―ブック・アートの広がり 」(美術館連絡協議会)
-「図録 アルブレヒト・デューラー版画・素描展」(国立西洋美術館)
-「図録 大正イマジュリーの世界」(ピエ・ブックス)
-「図録 鈴木清展」(東京国立近代美術館)
-「図録 セーヌの流れに沿って」(石橋財団ブリヂストン美術館ほか)
-「図録 帰ってきた江戸絵画 ギッター・コレクション展」((NHKプロモーション)

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# by daisenhougen | 2010-12-29 20:31 | 読書記録(まとめ)

2010年12月観賞記録

 いよいよ今年も押し詰まってきましたが、今年最後2010年12月の鑑賞記録です。
 12月は19の展示を見ることできました。年末の慌ただしい中、けっこう健闘しましたね。しかも、その中で、すばらしい展示にいくつも出会うことができました。
 まずは「カンディンスキーと青騎士展」。抽象絵画への移行期のまさに美術史上の一大ムーブメントを目の前で体験させてもらえました。
 「植田正治写真展」も植田さんの全業績を伝えてくれるすばらしい展示でした。
 「これは本ではない」展は年の初めに拝見した「オブジェの方へ-変貌する「本」の世界-」とあわせて、現代美術の混迷ぶりとその中でウイングを目一杯広げようとする試みが痛々しくもあらわになっている展示でした。
 「デューラー展」は文句なしに、今年の大収穫の一つでした。油彩画がなくても、これだけ充実していれば脱帽です。
 その他にも初めて全体像を知ることができた「麻生三郎展」、企画のすばらしかった「セーヌの流れに沿って」と「大正イマジュリーの世界」などなど堪能させてもらいました。

 12月は久しぶりに映画を2本見ることができました。
 最新テクノロジーに武装されたこれぞハリウッドといった3D映像と、ひたすら一個人として思想と映像をとことん追求した作品の対比がおもしろかったです。

 さらに本当に久しぶりにクラシックの演奏を聴くことができてラッキーでした。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。

 では、一覧です。
展覧会
◇「麻生三郎展」(東京国立近代美術館)
△「鈴木清展」(東京国立近代美術館)
◇「セーヌの流れに沿って」(ブリヂストン美術館)
◎「カンディンスキーと青騎士展」(三菱一号館美術館)
◇「DOMANI・明日展2010」(国立新美術館)
-「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎(再訪)」(サントリー美術館)
◇「帰ってきた江戸絵画 ギッター・コレクション展」(千葉市美術館)
△「茶陶の道―天目と呉州赤絵」(出光美術館)
△「駒井哲郎作品展-闇と光のあわいに 色への憧憬」(資生堂ギャラリー)
◎「植田正治写真展 写真とボク」(埼玉県立近代美術館)
◎「これは本ではない―ブック・アートの広がり」(うらわ美術館)
◎「アルブレヒト・デューラー版画・素描展」(国立西洋美術館)
△「アウトサイダーズ」(国立西洋美術館)
△「スナップショットの魅力 かがやきの瞬間」(東京都写真美術館)
△「ニュー・スナップショット かがやきの瞬間」(東京都写真美術館)
△「3Dヴィジョンズ–新たな表現を求めて」'東京都写真美術館)
△「小林礫斎 手のひらの中の美」(たばこと塩の博物館)
◇「大正イマジュリーの世界」(松濤美術館)
◇「モネとジヴェルニーの画家たち」(Bunkamuraザ・ミュージアム)

映画
△「トロン:レガシー」(「MOVIX)
△「ゴダール・ソシアリスム」(TOHOシネマズシャンテ)

コンサート
△「新日本フィル「第九」特別演奏会2010」(Bunkamuraオーチャドホール)/font>
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# by daisenhougen | 2010-12-28 19:41 | 鑑賞記録(まとめ)

2010年11月読書記録

 2010年11月読書記録です。
 11月は20冊ほどに目を通すことができました。その中では吉本隆明さんの「15歳の寺子屋 ひとり」、輪島裕介さんの「創られた「日本の心」」、下向井龍彦さんの「武士の成長と院政」、井上隆史さんの「三島由紀夫 幻の遺作を読む」などが特に心に残りました。
 図録は21冊でした。もう一息で追いつきそうです。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

書籍
◇吉本隆明「15歳の寺子屋 ひとり」(講談社)
△光森裕樹「歌集 鈴を産むひばり」(港の人)
△大津透「道長と宮廷社会(日本の歴史06)」(講談社学術文庫)
△加島祥造・金澤翔子「小さき花」(小学館)
◇輪島裕介「創られた「日本の心」」(光文社新書)
△村上春樹「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」(文藝春秋)
△渡辺靖「アメリカン・デモクラシーの逆説」(岩波新書)
△「武井咲写真集 風の中の少女」(ワニブックス)
△安村敏信「ワイドで楽しむ奇想の屏風絵」(東京美術)
△吉増剛造「盲いた黄金の庭」(岩波書店)
△「一個人2010年12月号 特集:キリスト教入門」(KKベストセラーズ)
△朝吹真理子「流跡」(新潮社)
◇下向井龍彦「武士の成長と院政(日本の歴史07)」(講談社学術文庫)
△齋藤孝「15分あれば喫茶店に入りなさい。」(幻冬舎)
△四方田犬彦・平沢剛ほか「1968年文化論」(毎日新聞社)
△松嶋雅人「狩野一信(日本の美術534号)」(至文堂)
△「穂村弘ワンダ-ランド」(沖積舎)
△大津透ほか「古代天皇制を考える(日本の歴史08)」(講談社学術文庫)
◇井上隆史「三島由紀夫 幻の遺作を読む」(光文社新書)
△渡部昇一「知的余生の方法」(新潮新書)

図録
-「図録 生誕250周年記念 北斎とその時代」(太田記念美術館)
-「図録 奈良の古寺と仏像」(日本経済新聞社)
-「図録 シャガール ロシア・アヴァンギャルドとの出会い」(朝日新聞社)
-「図録 特別展 誕生!中国文明」(読売新聞社ほか)
-「図録 田中一村 新たなる全貌」(千葉市美術館ほか)
-「図録 フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて」(毎日新聞社)
-「図録 没後25周年 鴨居玲展」(財団法人日動美術館ほか)
-「図録 東大寺本坊襖絵完成記念 小泉淳作展」(日本経済新聞社)
-「図録 ポーラ美術館コレクション展 印象派とエコール・ド・パリ」(TBSテレビ)
-「図録 ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」(読売新聞社)
-「図録 明治神宮鎮座90年記念展 横山大観」」(明治神宮)
-「図録 特別展 円山応挙-空間の創造」(三井文庫三井記念美術館)
-「図録 ヘンリー・ムアー生命のかたち」(石橋財団ブリヂストン美術館)
-「図録 上村松園展」(日本経済新聞社)
-「図録 諸国畸人伝」(板橋区立美術館)
-「図録 ハンブルグ浮世絵コレクション展」(日本経済新聞社)
-「図録 没後120年 ゴッホ展」(東京新聞ほか)
-「図録 陰影礼讃―国立美術館コレクションによる」(独立行政法人国立美術館)
-「図録 誇り高きデザイン 鍋島」(サントリー美術館)
-「図録 特別展 東大寺大仏―天平の至宝―」(読売新聞東京本社)
-「図録 堀文子展」(平塚市美術館)

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# by daisenhougen | 2010-12-10 06:18 | 読書記録(まとめ)

2010年11月観賞記録

 すこし遅れてしまいましたが2010年11月の鑑賞記録です。
 月間のまとめすらもアップしなければ、このブログも閉鎖しなくちゃならなくなりますんで、遅ればせながらアップしておきます。
 11月は22の展示を見ることができました。
 その中でナンバーワンはサントリー美術館で開催中の蔦屋重三郎をテーマとした展示です。江戸時代の出版人がテーマといえば地味かといえば、そうじゃありません。なんてったって歌麿と写楽をプロデュースした人ですからね。歌麿と写楽の作品もこれでもかこれでもかと並んでいて壮観でした。
 その次には神奈川県立美術館鎌倉別館でひっそりと開催されていた保田春彦展です。はじめて拝見するかたで、彫刻家とのことで。でも、今回は裸婦のデッサンの展示が中心でした。デッサンでこれだけのことが表現できるんですね。壮絶な表現する精神に圧倒されました。
 その他にもバルビゾンからの贈りもの、薬師如来と十二神将、古賀春江の全貌、ワイエス展、浮世絵☆忠臣蔵、ドガ展と素晴らしい展示がいっぱいでした。

 今月も映画とコンサートはご無沙汰でした。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。
 では、一覧です。

展覧会
◇「バルビゾンからの贈りもの」(府中市美術館)
△「ヴァザーリの回廊展」(損保ジャパン東郷青児美術館)
-「ハンブルグ浮世絵コレクション展Ⅱ期」太田記念美術館
◎「歌麿・写楽の仕掛け人―その名は蔦屋重三郎―」(サントリー美術館)
△「北原照久の超驚愕現代アート展」(森アーツセンターギャラリー) 
△「ネイチャー・センス展:吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆」(森美術館)
◇「薬師如来と十二神将」(鎌倉国宝館)
◎「保田春彦展」(神奈川県立美術館 鎌倉別館)
△「七絃会開催八十年記念展-主情派、清方の美-」(鏑木清方記念美術館)
◇「古賀春江の全貌」(神奈川県立美術館 葉山)
△「山口蓬春と安田靫彦 -至上の美を求めて-」(山口蓬春記念館)
△「手塚雄二 一瞬と永遠のはざまで」(そごう美術館)
◇「ワイエス展」(埼玉県立近代美術館)
-「特別展 円山応挙-空間の創造(展示替え再訪)」(三井記念美術館)
-「ハンブルグ浮世絵コレクション展Ⅲ期」(太田記念美術館)
-「明治神宮鎮座90年記念展 横山大観 後期」(明治神宮宝物展示室)
△「ラヴズ・ボディ」(東京都写真美術館)
△「二十世紀肖像」(東京都写真美術館)
△「写真新世紀東京展2010」(東京都写真美術館)
△「没後30年 堅山南風展」(茨城県天心記念五浦美術館)
◇「浮世絵☆忠臣蔵 描かれたヒーローたち!?」(神奈川県立歴史博物館)
◇「ドガ展」(横浜美術館)


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# by daisenhougen | 2010-12-09 06:47 | 鑑賞記録(まとめ)

2010年10月読書記録

 2010年10月の読書記録です。
 10月は22冊ほど目を通すことができました。
 その中でのナンバーワンは「磯江毅 写実考──Gustavo ISOE's Works 1974-2007」です。磯江毅さんの一生をかけた仕事が詰まっています。磯江さんが亡くなる前に出版された唯一の画集にして遺著です。先日拝見した展覧会の衝撃がそっくり詰まっています。

 その他にも素晴らしい著作にいろいろ巡り合えました。
 四方田さんの最近の著作が人生訓じみていたのは脳の手術を受けたことがきっかけだったんですね。やっと腑に落ちた感じです。
 岡田温司さんの著作は学者恐るべしいった濃い内容でした。いつものとおり眼から鱗の話が満載でした。おおイタリア。あこがれのイタリア。
 狩野博幸さんは奇想の画家を取り上げたありきたりの著作と思いきや、まったく違ってました。北斎と富士山信仰との関連など着眼点の鋭さに脱帽です。もっと突っ込んだ著作を刊行してほしいですね。
 天明屋尚さんのBASARA宣言。著作としては抜群におもしろいです。でもアーチストは作品ですよ。 渡辺裕さんの明治期から現代までの音楽をめぐる鋭い分析もすごかったです。
 川上弘美さんの素敵な小説の裏には、俳句で言葉をとぎすましていたんですね。

 図録は16冊でした。年末までには今年購入分は追いつきたいですね。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

書籍
△坂井修一「ここからはじめる短歌入門」(角川選書)
△圀府寺司「ゴッホ 日本の夢に懸けた芸術家」(角川文庫)
△「大人のOFF 2010年11月号 この秋絶対見るべき!世界の名画100」(日経BP)
◇四方田犬彦「人、中年に到る」(白水社)
◇岡田温司「グランドツアー―18世紀イタリアへの旅」(岩波新書)
△坂上康俊「律令国家の転換と「日本」(日本の歴史05)」(講談社学術文庫)
△「一個人2010年11月号 特集:国宝入門」(KKベストセラーズ)
△「芸術新潮2010年10月号 特集:今こそ読みたいゴッホの手紙」(新潮社)
△宮下規久朗「裏側からみた美術史」(日経プレミアシリーズ新書)
◎「磯江毅 写実考──Gustavo ISOE's Works 1974-2007」(美術出版社)
△山口裕美「観光アート」(光文社新書)
△「ラブプラス+ 公式ガイド」(エンターブレイン)
△柏井壽「ひとり京都の秋」(光文社新書)
△池田清彦「オスは生きているムダなのか」(角川選書)
◇狩野博幸「江戸絵画の不都合な真実」(筑摩選書)
△田中長徳「カメラは詩的な遊びなのだ。」(アスキー新書)
△「芸術新潮2010年11月号 特集:いざ鎌倉 武家の都の祈りと美」(新潮社)
◇天明屋尚「BASARA-越境する日本美術論」(美術出版社)
◇渡辺裕「歌う国民」(中公新書)
△片岡義男「階段を駆け上がる」(左右社)
△「北斎決定版(別冊太陽日本のこころ174)」(平凡社)
◇川上弘美「句集 機嫌のいい犬」(集英社)


図録
-「図録 伊藤若冲 -アナザーワールド」(マンゴスティン)
-「図録 ナポリ・宮廷と美 カボディモンテ美術館展」(TBSテレビ・東京新聞)
-「図録 古屋誠一 メモワール」(産経新聞)
-「図録 ハンス・コパー展ー20世紀陶芸の革新」(ヒュース・テン)
-「図録 特別展 大哺乳類展-海のなかまたち」(朝日新聞)
-「図録 国立能楽堂コレクション展」(NHKプロモーション)
-「図録 ブリューゲル版画の世界」(Bunkamura/読売新聞)
-「図録 MASKS-仮の面(かりのおもて)」(マンゴスティン)
-「図録 トリック・アートの世界」(美術館連絡協議会)
-「図録 オノデラユキ」(淡交社)
-「図録 山種コレクション 浮世絵 江戸絵画」(山種美術館)
-「図録 肖像 ポートレート写真の180年」(講談社)
-「図録 十和田市現代美術館」(十和田市現代美術館)
-「図録 ロボットと美術 ~身体×機械のビジュアルイメージ」(講談社)
-「図録 三菱が夢見た美術館」(三菱一号館美術館)
-「図録 ラファエル前派からウィリアム・モリスへ」(カタログ委員会)

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# by daisenhougen | 2010-11-02 06:36 | 読書記録(まとめ)

2010年10月鑑賞記録

 2010年10月の鑑賞記録です。
 10月も月はじめに幾つかの観賞記録をアップしたきりで、その後はまたもや空白となってしまいました。どうも長続きしませんね。
 まぁ、ともかくも観賞記録だけでも継続しておきます。

 10月は19の展示を見ることができました。量的にもそこそこ訪れることができましたが、内容的にも充実した展示にたくさん出会えました。

 その中でもベストワンは「磯江毅展」です。
 なんとかまとめて作品を見たいと願っていましたが、ようやく実現できました。
 作品の前で動くことができなくなるほどの感動を受けました。こんな経験は久しぶりでした。
 もっと長生きして、たくさんの作品を残してほしかったですね。残念きわまりないです。
 「平塚市美術館」でひっそりと開催されていたのですが、図録すらつくられていませんでした。一緒に開催されていた堀文子展の喧騒とは大違いでしたが、作品としては比べるのが失礼なぐらいなのに・・・・。
 磯江さんの画集がひっそりと受付で販売されていたので、早速入手しました。

 それ以外も10月はたくさんの素晴らしい展示に出会えました。
 Bunkamuraザ・ミュージアムでのベルギー美術展の予想外の素晴らしさや、太田記念美術館の浮世絵コレクションの素晴らしさ、国立新美術館でのゴッホはもちろん、おなじく陰影礼讃の企画の素晴らしさ、サントリー美術館の鍋島焼の高潔な美しさも心に残りました。
 さらには三井記念美術館で円山応挙、ブリヂストン美術館のヘンリー・ムア、出光美術館の仙厓とそれぞれの美術館が得意のアーチストの一挙公開も心に残りました。
 そうそういわき市立美術館のラファエル前派展は予想外の充実度でした。
 上村松園展と小泉淳作展を再訪できたのもラッキーでした。

 今月も映画とコンサートはご無沙汰でした。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。
 では、一覧です。

展覧会
△「ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」(世田谷美術館)
△「小堀四郎と鷗外の娘 ひと筋の道」(世田谷美術館)
△「岡田菊恵 画業60年のあゆみ 色彩と空間 展」(松濤美術館)
◇「フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて」(Bunkamuraザ・ミュージアム)
△「明治神宮鎮座90年記念展 横山大観 前期」(明治神宮宝物展示室)
◇「ハンブルグ浮世絵コレクション展Ⅰ期」(太田記念美術館)
◇「没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった」(国立新美術館)
◇「陰影礼讃―国立美術館コレクションによる」(国立新美術館)
◇「誇り高きデザイン 鍋島」(サントリー美術館)
△「特別展 東大寺大仏―天平の至宝―」(東京国立博物館)
-「上村松園展(展示替え再訪)」(東京国立近代美術館)
◇「特別展 円山応挙-空間の創造」(三井記念美術館)
◇「ヘンリー・ムアー生命のかたち」(ブリヂストン美術館)
◇「生誕260年 仙厓―禅とユーモア―」(出光美術館)
△「堀文子展」(平塚市美術館)
◎「磯江毅展」(平塚市美術館)
-「東大寺本坊襖絵完成記念 小泉淳作展(再訪)」(横浜高島屋)
◇「ラファエル前派からウィリアム・モリスへ 」(いわき市立美術館)
△「佐藤杏子展 識閾+常設展示(平成22年度後期1)」(いわき市立美術館)


映画
 なし

コンサート
 なし

その他
 なし

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# by daisenhougen | 2010-11-01 06:29 | 鑑賞記録(まとめ)

「明治神宮鎮座90年記念展 横山大観」(前期)を見る

d0001004_1464381.jpg 先日(10月03日)「明治神宮宝物展示室」で展覧会「明治神宮鎮座90年記念展 横山大観」(前期)を見た。 
 こちらの展示室は、ときおり素晴らしい展示をしてくれます。しかもひっそりと。
 昨年も「菱田春草」展が開催されましたね。
 この時は開催されているのをキャッチするのが遅れて、前期の展示を見逃した苦い経験があります。
 今回の展示も、いまだホームページも更新されておらず、なかなか開催情報を入手するのは難しいですね。

 さて今回の展示は明治神宮鎮座90年記念として、いろんなイベントが開催される中の一つと言うことで、横山大観が明治神宮鎮座10年を記念し「明治神宮図」を自ら描き奉納したことから、今回その「明治神宮図」の展示の為の企画といったことのようです。

d0001004_147177.jpg 展示スペースは限られているために、全57点の展示中、前期は31点展示されていました。
 最初におかきの「播磨屋」提供の六曲一双の「漁舟」が出迎えです。
 その他にも「播磨屋」提供の2点ほど展示されていました。
 そして一番奥のスペースには「明治神宮図」が鎮座していました。

 今回の展示は明治末期から大正期を中心に昭和初期までの作品が展示されていました。
 どちらかと言えば小品の展示が多い気もしました。
 まあ、日本画を代表するいかにも大観といった作品ではないだけに、気軽に愉しめた気もします。

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# by daisenhougen | 2010-10-08 06:59 | 鑑賞記-展覧会

「フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて」を見る

d0001004_11355390.jpg 先日(10月03日)「Bunkamuraザ・ミュージアム」で展覧会「フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて」を見た。 
 ベルギー美術といえば先月、「東京オペラシティギャラリー」で「アントワープ王立美術館コレクション展」を拝見したばかりです。
 チョットかぶった企画なのかなぁなんて、あんまり期待せずに拝見したのですが、素晴らしい展示でした。嬉しい誤算でしたね。
 そもそもベルギー美術といえば、ブリューゲールなどのフランドル絵画はひとまず置いておけば、近代以降では象徴主義やシュルレアリスムに尽きると言った感じです。クノップフ、アンソールやデルヴォー、ルネ・マグリットといったとこですね。
 「アントワープ王立美術館展」では、そういった偏った見方を正すべく、ベルギー美術の多様性をいろいろ示してくれる展示でした。
 でも、残念ながら多様性ばかりが目について、なにか散漫な印象しか残らず、結局ベルギー美術はシュルレアリスムかなぁ、なんて思いが残った展示でした。
 でも、こちらの展示は違いました。ベルギー、フランダース地方のちいさな村、シント・マルテンス・ラーテムに住んで活動した、たかだか40年の活動にまとを絞ったおかげで、ベルギー美術の素晴らしさが際立つ展示となっていました。
 そこに展示されている画家はわたしにはほとんどはじめて接する人たちでしたが、強い印象を受けました(「アントワープ王立美術館展」で接した人もいましたが、その時はそんなに強い印象を持てませんでした・・・)。
 展示は「第1章 精神的なものを追い求めて」、「第2章 移ろいゆく光を追い求めて」、「第3章 新たな造形を追い求めて」といった区分で、それぞれ象徴主義、印象主義、表現主義のすぐれたアーチストの作品を集中的に紹介してくれています。
 まず冒頭に展覧会の最初に展示されていたアルベイン・デン・ヴァン・アベールの作品。
 4点ほど展示されていましたが、細密な風景描写に一気に引き込まれてしましました。
 ヴァレリウス・ド・サードレールの作品にも心ひかれました。8点ほど展示されていましたが、ブリューゲール風ともいえる作風はさすがに風土というものを考えさせられました。
 第2章の印象派の部分に至ると、明るい光に満ちあふれた作品に引き込まれました。
 その中ではやはりエミール・クラウスでしょう。
 11点もまとめて展示してあり、リュミニスム(光機主義)といわれる作風も含めて、すっかりとりこになりました。チラシになっている「刈草干し」を見ただけでも、フランダースの光という表題そのものですね。
 最後の表現主義の部分に至ると、表現は一変します。
 その中でもそれぞれ12点ほど展示されていたフリッツ・ヴァン・デン・ベルグとギュスターヴ・ド・スメットが印象に残りました。
 表現主義とキュビズム融合させたとのことですが、興味ひかれる作品達でした。
 40年あまりの間に起こった、この急激な変貌にしばし唖然としながらも、それぞれに強い印象が残りました。
 ほんとうに素晴らしい展示でした。
 すっかりベルギー絵画のファンになってしまいました。

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# by daisenhougen | 2010-10-07 19:34 | 鑑賞記-展覧会

「岡田菊恵 画業60年のあゆみ 色彩と空間 展」を見る

d0001004_7325598.jpg 先日(10月03日)「松濤美術館」で展覧会「岡田菊恵 画業60年のあゆみ 色彩と空間 展」を見た。
 最終日に滑り込みの鑑賞でした。 
 岡田菊恵(1929年-)さんは戦後、男女共学となった東京藝術大学で、最初の女子学生のひとりとして学んだ人で、安井曾太郎のお弟子さんだそうです。
 はじめて拝見する方と思ってましたが、展示の最初にあった「自画像」を見て、2007年に「東京芸術大学美術館」で開催された「自画像の証言」展でひときわ印象深かった自画像を描いた方だったのがわかりました。
 凛とした中に清楚さと強い意志を感じさせるひときわ印象的な作品でしたね。今回は同じ時期に友人の女性を描いた素晴らしい作品も展示してありました。
 わたしには、この2点がベストの作品に思えました。

d0001004_73330100.jpg その後はかなり時期があいて、中期とも言える時期の多様な試みの作品が並んでいました。
 どちらかと言えばいろんな模索を続けていたといえるのかもしれません。

 地下のフロアーに移ると、2000年以降の近作がずらりと並んでいました。
 こちらは、明るめの色遣いが好ましい作品達でした。
 老境に達して、自在に描く境地を獲得したのかもしれませんね。

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# by daisenhougen | 2010-10-06 07:35 | 鑑賞記-展覧会

「小堀四郎と鷗外の娘 ひと筋の道」を見る

d0001004_7311631.jpg 一昨日(10月03日)「世田谷美術館」で展覧会「小堀四郎と鷗外の娘 ひと筋の道」を見た。 
 小堀四郎(1902-1998)さんという画家の作品を見るのははじめてでした。ヴィンタートゥール展のチケットで無料で入場できたので、と言ったことで拝見することになりました。
 「世田谷文学館」で開催中の「父からの贈りもの―森鷗外と娘たち展」との連携企画とのことです。
 小堀四郎さんは鴎外の次女、森杏奴(あんぬ)と結婚した縁で、こういった企画とあいなったようです。
 ご本人の小堀四郎さんは小堀遠州の子孫で、芸大で藤島武二の指導・薫陶を受け、同期には猪熊弦一郎、小磯良平といった日本洋画界のスターが揃っているというような輝かしい血筋と師弟・交友関係をほこっているようです。
 しかもフランス留学をしたにもかかわらず、画壇の争いに巻き込まれることを嫌って、一線から身を引いたそうですから、いってみれば「高等遊民」みたいなものだったのかもしれませんね。
 作品的には、戦前までは特別これといった個性が感じられません。わたし的にはほとんど素通りといった作品たちでした。いかにも時代に取り残された作品にしかうつりませんでした。
 でも、戦後から晩年にかけて画風が一転します。
 わたしには、どんどん惹きつけられる作品が増えてきています。
 特に「東北・北陸取材旅行」と区分された1960年から1976年にかけての作品や「自然の神秘」と区分された晩年の1977年から1990年にかけての作品はまがうことなき小堀四郎さん独自の表現が現れていました。
 大地とか夜空とか、無限の自然界を丸ごと捉えようとしている作品に感動しました。
 「無限静寂」の連作などは特に心に残りました。
 60歳過ぎてついに表現の核心をつかんだんですね。
 絵を売って生活したわけではないので、ひたすら自分の表現を追求できたのかもしれません。

 今回の展示は、遺族から2001年に100点もの寄贈を受けた中からの60点の展示だそうです。今回がまとめて展示するのははじめてとのことです。
 一括展示されるきっかけが義父の鴎外と言うことですから、どこまでも義父には頭が上がりませんね。

 今回の展示で小堀四郎さんという画家の再評価が進むのではないかと言う気がします。鴎外の娘婿としてではなくね。

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# by daisenhougen | 2010-10-05 06:40 | 鑑賞記-展覧会

「ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」を見る

d0001004_11101049.jpg 昨日(10月03日)「世田谷美術館」で展覧会「ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」を見た。 
 このヴィンタートゥールとはスイスにある小さな都市で、そこにある美術館のコレクションが初めて館外で展示される国際巡回の一環とのことです。
 出品作品90点すべてが日本初公開だそうです。
 展示は第1章 フランス近代Ⅰ:ドラクロワから印象派まで、第2章 フランス近代Ⅱ:印象派以後の時代、第3章 ドイツとスイスの近代絵画、第4章 ナビ派から20世紀へ、第5章 ヴァロットンとスイスの具象絵画、第6章 20世紀Ⅰ:表現主義的傾向、第7章 20世紀Ⅱ:キュビスムから抽象へ、第8章 20世紀Ⅲ:素朴派から新たなリアリズムへといった、ほぼ年代順の構成となっていました。
 ドラクロワ、コローといったとこからゴッホ、ゴーギャンと有名どこの展示からスタートです。
 有名どこは満遍なく揃えているといったとこですが、小品が多い感じもしました。
 その中ではゴッホ「郵便配達人 ジョゼフ・ルーラン」がひときわ目立ってました。
 一般的な泰西名画の展示はこのあたりまでです。

d0001004_11103029.jpg その後はかなり個性的な展示が続きます。
 地元スイスの画家、アンカー、ホードラー、ヴァロットンといった人の作品が多数展示されているのは興味深かったです。
 最近、なにかと目にする機会の多い、ナビ派の作品もたくさん展示されていましたし、ドイツ表現主義の作品なども興味深かったですね。
 最後はアルベルト・ジャコメッティとジョルジオ・モランディーの作品で締めくくるなんて、洒落た終わり方でした。
 スイスからの視点でヨーロッパ20世紀絵画の流れをたどるとこうなりますと言った展示でした。

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# by daisenhougen | 2010-10-04 07:09 | 鑑賞記-展覧会

2010年08月及び09月読書記録

 2010年08月及び09月のの読書記録です。
 こちらも2ヶ月分の読書記録となりました。かなり低迷した2ヶ月間で、2ヶ月で1ヶ月分のボリュームでした。

 まず08月。
 08月はたったの8冊しか読むことが出来ませんでした。今年一番低調な月となりました。
 その中ではウン十年ぶりに読み返した太宰治「津軽」がダントツに素晴らしかったです。 他はあんまり印象に残るのはありませんでした。

 週刊本は2冊、図録は14冊でした。
 「週刊 国宝の美」も全巻完結しました。これで購読している週刊本もなくなりました。チョット寂しい気もしますね。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

書籍
△「るるぶ情報版青森'10~'11」(JTBパブリッシング)
◇太宰治「津軽」(岩波文庫)
△東浩紀・宮台真司「父として考える」(NHK生活新書)
△浅野秀剛「浮世絵は語る」(講談社現代新書)
△「PEN(ペン)9/01号 特集:中国のこと、もっと知りたい。」(阪急コミュニ)
△中野京子「「怖い絵」で人間を読む」(NHK生活人新書)
△中野京子「「怖い絵」で人間を読む(NHK知る楽)」(日本放送出版協会)
△熊谷公男「大王から天皇へ(日本の歴史03)」(講談社学術文庫)

週間本
-「週刊 国宝の美49[考古資料]」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美50[歴史資料]」(朝日新聞)

図録
-「図録 ヤン・ファーブル×舟越桂」(淡交社)
-「図録 ルーシー・リー展」(日本経済新聞)
-「図録 和ガラス―粋なうつわ、遊びのかたち―」(サントリー美術館)
-「図録 ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たち」(朝日新聞)
-「図録 屏風の世界―その変遷と展開―」(出光美術館)
-「図録 阿蘭陀とNIPPON」(東京新聞)
-「図録 生誕110周年記念 山本丘人展」(アート・ベンチャー)
-「図録 アンドレ・ボーシャン展」(アプトインターナショナル)
-「図録 聖地チベット」(大広)
-「図録 ルノワール―伝統と革新」(読売新聞)
-「図録 山本容子のワンダーランド」(ふくやま美術館ほか)
-「図録 ボルゲーゼ美術館展」(NHK)
-「図録 イタリアの印象派 マッキアイオーリ展」(読売新聞)
-「図録 オルセー美術館展2010「ポスト印象派」」(日本経済新聞)


 次に09月です。
 09月も低迷が続いていて、たったの11冊しか読めませんでした。
 そんな中でのピカイチは品田悦一さんの「斎藤茂吉」です。すばらしい著作に出会えました。学者畏るべしともいうべき著作でした。日本語表現について深く考えさせられました。
 その他では塩野七生さんの「絵で見る十字軍物語」は今後の長編開始の期待を込めて、束芋さんの「惡人」は文庫本という形態の斬新さも良かったです、伊藤一彦・堺雅人「ぼく、牧水!」は牧水を読んでみたい気にさせられました。

 今月は図録は一冊も目を通しませんでした。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

書籍
△渡辺晃宏「平城京と木簡の世紀(日本の歴史04)」(講談社学術文庫)
◎品田悦一「斎藤茂吉 (ミネルヴァ日本評伝選) 」(ミネルヴァ書房)
△三澤慶洋「図解・旅客機運航のメカニズム」(講談社ブルーバックス)
△「PEN(ペン)2010年 10/1号 特集:写真の学校。」(阪急コミュニ)
△「SWITCH特別編集号 特集:AKB48」(スイッチパブリッシング)
△蓮實重彦「随想」(新潮社)
◇塩野七生「絵で見る十字軍物語」(新潮社)
◇束芋「惡人」(朝日新聞)
△山口真美「美人は得をするか 「顔」学入門」(集英社新書) 
△「文藝春秋2010年9月号 第143回芥川賞発表/赤染晶子「乙女の密告」」
◇伊藤一彦・堺雅人「ぼく、牧水!」(角川ワンテーマ21新書)

図録
 なし

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# by daisenhougen | 2010-10-02 07:37 | 読書記録(まとめ)

2010年08月及び09月鑑賞記録

 2010年08月及び09月の鑑賞記録です。
 ブログのアップをだいぶサボってしまいました。2ヶ月近くも更新しないなんて、このブログを開設以来初めてです。
 これじゃぁ、備忘録の役目すら果たせませんね。
 まぁともかくも2ヶ月分の鑑賞記録だけでもアップしておきます。


 08月は14の展示しか拝見できませんでした。夏の暑さでペースダウンといったとこでしょうか。
 その中では「BASARA展」、「オノデラユキ展」、「日本美術のヴィーナス」、「ロボットと美術」といった展示が特に心に残りました。
 でも08月のハイライトはなんといっても青森県の美術館のいくつかを制覇できたことです。
 青森県の美術シーンも充実していました。
 中でも「十和田市立美術館」と「青森県立美術館」の常設展示の充実度は素晴らしかったです。奈良さんのアオモリ犬にも出会えましたし、大満足でした。

 今月も映画とコンサートはご無沙汰でした。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。
 では、一覧です。

展覧会
△「ポーラ美術館コレクション展」(横浜美術館)
△「横浜美術館コレクション展2010年度第2期」(横浜美術館)
◇「BASARA展」(スパイラルガーデン)
△「私とヌード-ポートレイトは裸である-」(東京都写真美術館)
◇「オノデラユキ展」(東京都写真美術館)
△「江戸絵画への視線」(山種美術館)
◇「日本美術のヴィーナス―浮世絵と近代美人画―」(出光美術館)
◇「恒久設置作品」(十和田市立美術館)
△「草間彌生 十和田でうたう」(十和田市立美術館)
△「上村家三代 松園・松篁・淳之展」(七戸町立鷹山宇一記念美術館)
△「夏の展示 福光疎開時代」(棟方志功記念館)
△「常設展示」(さんまるミュージアム)
◇「ロボットと美術~身体×機械のビジュアルイメージ」(青森県立美術館)
◇「夏のコレクション展」(青森県立美術館)

映画
 なし

コンサート
 なし

その他
 なし


 09月も15の展示を見るだけで終わってしまいました。
 でも、素晴らしい展示に出会えた月でした。
 「田中一村 新たなる全貌」、「上村松園展」ともにそれぞれに画業を総括する決定版ともいうべき展示でした。この2つだけでも充分な月でした。
 その他も素晴らしい展示が目白押しでした。
 「新たな国民のたから 文化庁購入文化財展」、「東大寺本坊襖絵完成記念 小泉淳作展」、「諸国畸人伝」と、いずれも素晴らしかったです。

 今月も映画とコンサートはご無沙汰でした。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。
 では、一覧です。

展覧会
△「常設秋の展示 日本美術入門+慶長遺欧使節資料ほか」(仙台市博物館)
◇「新たな国民のたから 文化庁購入文化財展」(仙台市博物館)
△「国立国際美術館(大阪・中之島)の名作」(宮城県美術館)
◎「田中一村 新たなる全貌」(千葉市美術館)
△「所蔵作品展 わが心の千葉」(千葉市美術館)
◎「上村松園展」(東京国立近代美術館)
△「手探りのドローイング+常設展示」(東京国立近代美術館)
◇「東大寺本坊襖絵完成記念 小泉淳作展」(日本橋高島屋)
◇「諸国畸人伝」(板橋区立美術館)
△「アントワープ王立美術館コレクション展」(東京オペラシティ)
△「収蔵品展 幻想の回廊」+「project N川見俊」(東京オペラシティ)
-「ナポリ・宮廷と美―カポディモンテ美術館展(再訪)」(国立西洋美術館)
△「19世紀フランス版画の闇と光+常設展示」(国立西洋美術館)
△「浜口陽三・植田正治2人展-夢の向こうがわ」(ミュゼ浜口陽三ヤマサ)
△「三菱が夢見た美術館」(三菱一号館美術館)

映画
 なし

コンサート
 なし

その他
 なし

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# by daisenhougen | 2010-10-01 06:47 | 鑑賞記録(まとめ)

2010年07月読書記録

 2010年07月の読書記録です。
 07月23冊ほど読むことが出来ました。05月から06月の低迷を脱することが出来ました。
 そんな中心に残ったいくつかについて少々。
 藤原新也さんの新作はなんと写真と文章といった従来のスタイルに「書」を合わせてきました。藤原さんの多芸さというとこでしょうが、「書」はまだまだといった感じですね。もちろん写真と文章は一級品でした。
 講談社学術文庫版の「日本の歴史」もめでたく完結でしたが、このシリーズも質のバラツキがかなり大きかったです。その中で有馬学さんの「帝国の昭和」はトップクラスの出来映えだと思いました。
 ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄」はさすが朝日新聞一押しだけあって内容充実でした。
 新潮とんぼの本の「画家たちの「戦争」」は戦争記録画の再評価の一翼になってくれればと思います。
 「芸術新潮2010年7月号 特集:生まれかわるオルセー美術館へ」は19世紀からの西洋美術史をコンパクトに明快に説明してくれています。目から鱗の記述がいっぱいでした。わたしの一押しでした。
 広瀬隆さんの「二酸化炭素温暖化説の崩壊」はエコ、エコのマスコミと役所の大合唱の欺瞞を鋭く打ち砕いています。ここに書いてあることにマスコミはキチンと反論すべきですね(もちろん賛成でもイイです)。
 週刊本は5冊、図録は5冊でした。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

△伊藤之雄「政党政治と天皇(日本の歴史22)」(講談社学術文庫)
◇藤原新也「死ぬな生きろ」(スイッチ・パブリッシング)
△狩野博幸「若沖-広がり続ける宇宙」(角川文庫)
△一青窈・俵万智「短歌の作り方、教えてください」(角川学芸出版)
△「週刊アスキー増刊2010年8/3号 特集:iPadのすべて」
△若原正巳「黒人はなぜ足が速いのか」(新潮選書)
◇有馬学「帝国の昭和(日本の歴史23)」(講談社学術文庫)
△「100+1 ERIKAS(沢尻エリカ写真集)」(朝日出版社)
△河野康子「戦後と高度成長の終焉(日本の歴史24)」(講談社学術文庫)
△井田徹治「生物多様性とは何か」(岩波新書)
△「PEN(ペン)2010年 7/15号 特集:書のチカラ」(阪急コミュニケーションズ)
◇ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄(上)」(草思社)
◇ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄(下)」(草思社)
△C.ブラック他「日本はどこへ行くのか(日本の歴史25)」(講談社学術文庫)
◇神坂次郎ほか「画家たちの「戦争」」(新潮社)
△「iPadを100倍楽しむ本」(アスペクト)
△「月刊 新垣結衣Special」(新潮社)
◇「芸術新潮2010年7月号 特集:生まれかわるオルセー美術館へ」(新潮社)
△「PEN(ペン)2010年 8/01号 特集:ヌードは美しい。」(阪急コミュニ)
△帯刀益夫「われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか」(ハヤカワ新書juice)
◇広瀬隆「二酸化炭素温暖化説の崩壊」(集英社新書)
△福岡伸一「エッジエフェクト(界面作用)」(朝日新聞)読了、
△「考える人2010年夏号 特集:村上春樹ロングインタビュー」(新潮社)

週間本
-「週刊 国宝の美44[書跡3]古文書・国書・漢籍」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美45[工芸4]神宝・甲冑」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美46[建築12]大寺院の興隆」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美47[建築13]江戸時代の建築」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美48[工芸5]漆工」(朝日新聞)

図録
-「図録 ウィリアム・ケントリッジ 展」(京都国立近代美術館)
-「図録 マネとモダン・パリ」(三菱一号館美術館ほか)
-「図録 細川家の至宝―珠玉の永青文庫コレクション」(NHKほか)
-「図録 ジャンルー・シーフ写真展」(G.I.P)
-「図録 等伯をめぐる画家たち」(七尾美術館)

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# by daisenhougen | 2010-08-06 07:11 | 読書記録(まとめ)

2010年07月鑑賞記録

 2010年07月鑑賞記録です。
 07月は25ほどの展示を見ることができました。まぁ06月分の落ち込みカバーといったとこです。会期末ギリギリなんてのも結構ありました。
 たくさん見に行けば、やっぱり充実した展示にもたくさんお目にかかることが出来ました。
 そんな中でのベストワンはカポディモンテ美術館展でした。西洋古典絵画の饗宴を満喫させていただきました。
 ブリューゲル版画の世界も素晴らしかったです。
 本当は油彩画でもブリューゲル展見たいでけど・・・・・。そんな無いものねだりしてもしょうがないですね。
 版画とはいってもブリューゲルの作品がこれだけ揃ったの拝見できただけでも感謝、感謝。
 鴨居玲展。
 こちらもようやく念願かなってまとめて鴨居さんの作品見ることができました。ずっしりと重量感のある作品に引き込まれました。

 それ以外にも見応えたっぷりの展示が目白押しでした。
 せっせと美術展巡りをすれば、得るものも多いことを実感しました。

 今月も映画とコンサートはご無沙汰でした。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で勝手な評点です。
 では、一覧です。

展覧会
◇「猪熊弦一郎展『いのくまさん』」(東京オペラシティ)
△「ジオメトリック・イメージズ」+「projectN喜多順子」(東京オペラシティ)
△「浮世絵入門」(山種美術館)
△「ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景」(Bunkamuraザ・ミュージアム)
△「マコトフジムラvs若手作家 日本画最新事情」(佐藤美術館)
◎「ナポリ・宮廷と美―カポディモンテ美術館展」(国立西洋美術館)
◇「オノレ・ドーミエ版画展」(国立西洋美術館)
◇「古屋誠一 メモワール.」(東京都写真美術館)
◇「侍と私-ポートレイトが語る初期写真-」(東京都写真美術館)
△「世界報道写真展2010」(東京都写真美術館)
△「生誕250周年記念 北斎とその時代(後期)」(太田記念美術館)
◇「奈良の古寺と仏像」(三井記念美術館)
◇「シャガール」(東京藝術大学大学美術館)
◇「特別展 誕生!中国文明」(東京国立博物館)
△「酒井抱一/秋草図屏風」+「常設展示」(東京国立博物館)
◇「ハンス・コパー展」(汐留ミュージアム)
△「特別展 大哺乳類展-海のなかまたち」(国立科学館)
◎「没後25周年 鴨居玲展」(そごう美術館)
△「国立能楽堂コレクション展」(サントリー美術館)
-「オルセー美術館展2010「ポスト印象派」」(再訪)(国立新美術館)
△「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」(国立新美術館)
◎「ブリューゲル版画の世界」(Bunkamuraザ・ミュージアム)
◇「MASKS-仮の面(かりのおもて)」(千葉市美術館)
△「勅使河原蒼風と戦後美術」(千葉市美術館)
◇「トリック・アートの世界展」(損保ジャパン東郷青児美術館)

映画
 なし

コンサート
 なし

その他
 なし

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# by daisenhougen | 2010-08-05 20:09 | 鑑賞記録(まとめ)

「オノレ・ドーミエ版画展」を見る

d0001004_1551331.jpg 先日(07月02日)「国立西洋美術館」で展覧会「オノレ・ドーミエ版画展―『カリカチュール』と初期の政治諷刺画―」を見た。
 先月、福島県立美術館の「25年目の贈りもの展」でドーミエの版画が新収蔵品として、けっこうまとまって展示されていました。
 わたしの好みにドンピシャリと、けっこうドーミエさんに興味を覚えて、もう少し知りたいと思っていたら、ちょうどタイミングよくこちらで展示スタートです。ラッキーですね。
 まずは美術館の説明文から。
 「19世紀フランスを代表する諷刺版画家オノレ・ドーミエ(1808-1879)は、その生涯にわたって約4000点のリトグラフ、約1000点の木版画を残しています。本展では、1700点にも及ぶ当館所蔵のドーミエのリトグラフから『カリカチュール』誌に掲載された初期の政治諷刺画に焦点をあて、約40点を紹介します」とのことです。 凄いですねぇ。1700点も所蔵してるんですか。さすが西美。
 でも、もったいないですねぇ。1700点も所蔵していたって、数年に1回40点程度の展示じゃ、100年かかっても展示し切れないじゃないですか。
 モットどんどん公開してくださいよ。
 さて、今回の展示は「第1章 国王陛下の七変化」、「第2章 政治家の本態」、「第3章 自由と平等の希求」といった区分となっていました。
 いずれも毒気たっぷりの風刺のきいた諧謔の世界です。
 ユーモアたっぷりに描かれた作品はどれも笑ってしまいます。静かな美術館でひっそり拝見するのはチョット場違いかもしれません。
 一見すれば意味もなんとなくわかる気もするのですが、おそらく裏に隠された政治的に危ない風刺もかなりあるんではないでしょうか。そのあたりの詳しい解説も欲しかった気がします。
 いずれにしても、ドーミエさんの独特な世界を満喫できる展示でした。

 こちらもカポディモンテ美術館展といっしょに再訪しなくてはなりませんね。

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# by daisenhougen | 2010-07-09 06:50 | 鑑賞記-展覧会

「ナポリ・宮廷と美―カポディモンテ美術館展」を見る

d0001004_14214013.jpg 先日(07月02日)「国立西洋美術館」で展覧会「ナポリ・宮廷と美―カポディモンテ美術館展 ルネサンスからバロックまで」を見た。
 カポディモンテ美術館。
 わたしには初めて聞く名前なんですが、ナポリにあるイタリア有数の美術館だそうです。
 なんせ国立西洋美術館が持ってくるんだから、並の美術館じゃないですよね。
 一応説明文を写しておきます。
 「ナポリの丘の上に建つその名もカポディモンテ美術館(カポディモンテとは「山の上」の意)は、イタリアを代表する美術館のひとつとしてその名を知られています。
 所蔵品の核となっているのは、16世紀にファルネーゼ家が収集した作品です。当時権勢をふるったファルネーゼ家は、一級の美術品を収集することで家名を高めました。本展の前半は彼らが収集したルネサンスからバロックまでの作品を紹介します。後半は、17世紀のナポリ絵画を紹介します。当時ナポリはバロック美術の中心地のひとつとして、多くの優れた画家たちを輩出しました。これらはナポリを統治したブルボン家が収集したものでした。
 展示されるのは約80点の絵画・彫刻・工芸・素描です。かつての大貴族の栄華を物語る名品の数々をご鑑賞ください」とのことです。

 今年は印象派ばっかり目立って、チョット食傷気味になってますんで、こういいった正統的なオールドマスターの展示は貴重です。

 前半は「Ⅰ.イタリアのルネサンス・バロック美術」ということす。
 由緒正しい正統的な大作がずらりと揃って展示されている様は壮観です。チョット気軽になんて作品はまったくありません。重厚かつ荘厳な作品達です。
 わたくしめもチョット居住まい正して拝見させてもらいました。

 その中から有名どころをいくつか。
 まずは、なんといってもパルミジャニーノ《貴婦人の肖像(アンテア)》です。
 チラシやポスターで大々的に扱われていますし、今回の展示の目玉中の目玉ですね。
 意志が強そうで凛とした感じが凄いです。はたして貴婦人なのか娼婦なのか興味深いですね。
 ブロンズィーノ《貴婦人の肖像》。美しいですね。気に入っちゃいました。
 ティツィアーノ《マグダラのマリア》。すごいですね。ティツィアーノさんも持って来ちゃったんですね。
 エル・グレコ《燃え木でロウソクを灯す少年》。さすがエル・グレコ。一気に彼の世界になってしまいます。大好きなエル・グレコ見れただけでも大満足です。
 グイド・レーニ《アタランテとヒッポメネス》。大胆な構図にしばし唖然。
 その他書けば切りないので、この辺でやめておきます。

 中間に「Ⅱ.素描」で中休み。有名どこが並んでました。

 後半は「Ⅲ.ナポリのバロック絵画」ですが、こちらは門外漢にはほとんど名前の知らない画家たちの作品でした。
 解説によるとカラヴァッジョが2度ほどこのナポリに滞在したことで、その影響をうけた作品が多いとのことですが、なんとなく納得。

 それらの中ではアルテミジア・ジェンテレスキ《ユディットとホロフェルネス》が強烈なインパクトを与えてくれてます。
 血みどろの作品です。凄いですね。
 作者のアルテミジア・ジェンテレスキは世界初の女性画家で、先輩画家に犯され、男に対する恨みを絵に込めたなんて説明読むと、なおさら背筋がぞっとします。
 野次馬根性でこの作品見ただけでも、充分元が取れる展覧会です。

 まだまだ興味深い作品目白押しです。こんなに充実したオールドマスターの展示が日本で見ることできるなんて最高です。
 会期はまだまだあるので、絶対、再訪しなくてはね。

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# by daisenhougen | 2010-07-08 06:21 | 鑑賞記-展覧会

「マコトフジムラvs若手作家 日本画最新事情」を見る

d0001004_11471556.jpg 先日(07月02日)「佐藤美術館」で展覧会「マコトフジムラvs若手作家 日本画最新事情」を見た。
 マコトフジムラさんは日系米国人として日本に留学し、日本画を学んだ人のようです。1980年代後半に「日本画」のイメージを大きく変えようとする動きの中心的役割を果たした人とのことです。
 恥ずかしながら、そういった動きも含めてはじめて知りました。
 その動きをした人の中に岡村桂三郎、斉藤典彦といった方々がいるそうですが、このお二人は個展を拝見したことがあるます。
 でもマコトフジムラさんはノーマークでした。
 さて展示は、3階のフロアーにマコトフジムラ作品が大小取り混ぜて11点ほど展示されていました。
 わたし以外には見ている人もいなかったので、独占的に拝見できました。
 作品としては抽象画を岩絵の具で描きましたといったとこです。
 ただ抽象画といっても、なんとなくその対象物が浮かび上がってくるといった感じでした。
 今から見れば特にインパクトはありませんが、その頃の伝統的な日本画の世界では果敢な試みだったのかもしれませんね。
 それの流れを引き継いだということでしょうか、4階のフロアーにはそれ以降の世代の日本画アーチストの作品が展示されていました。
 名前だけでも写しておきます。
 荒井経、石崎昭亜、奥村美佳、神戸智行、鴻崎正武、高木優子、中村寿生、牧野環、伴戸玲伊子、古市正彦、松井冬子、三瀬夏之介。
 この中では松井冬子、三瀬夏之介のお二人がダントツで有名ですね。
 
日本画の現在を知る上で大変興味深い展示でした。

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# by daisenhougen | 2010-07-07 06:46 | 鑑賞記-展覧会

「ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景」を見る

d0001004_10281687.jpg 先日(07月01日)「Bunkamuraザ・ミュージアム」で展覧会「ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景」を見た。
 フランスのアルザス地方の中心都市ストラスブールの美術館の日本初公開とのことですが、今回はそのコレクションの中から近現代の風景画にまとをしぼった展示だそうです。
 1.窓からの風景―風景の原点、2.人物のいる風景―主役は自然か人間か、3.都市の風景―都市という自然、4.水辺の風景―崇高なイメージから安らぎへ、5.田園の風景―都市と大自然を繋ぐもの、6.木のある風景―風景にとって特別な存在、といった描かれた内容別に展示してありました。
 約80点ほどが展示されていますが、どちらかと言えば穏やかに風景を描いた作品が淡々と並んでいるといった感じです。
 その上、わたしには初めて目にする画家が大半でもあります。副題にあるような「コロー、モネ、シスレーからピカソまで」というような華やかな感じはありませんね。
 かなり渋めなセレクションといった感じでした。

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# by daisenhougen | 2010-07-06 06:35 | 鑑賞記-展覧会

「浮世絵入門」を見る

d0001004_16245647.jpg 先日(07月01日)「山種美術館」で展覧会「浮世絵入門」を見た。
 こちらの美術館は近代以降の日本画がウリとなっていますので、自前の収蔵品だけで浮世絵展が開催というんでビックリして訪れてみました。
 でもまぁ、こちらの美術館は、移転してから訪ねるのが大変になりましたね。恵比寿駅からだらだらと続く上りの坂道、そのうえなんと歩道橋と幾多の試練をクリアーしないとたどり着けません。暑い季節は特にシンドイです。
 とまぁ、やっとこたどり着いて、ほっとしながら涼しい館内で展示を拝見しました。
 展示の中心となっているのは、広重の「東海道五拾参次」の一挙公開です。
 なんといっても浮世絵では有名中の有名作ですが、全展揃いの展示を見たのは、わたしも3度目ぐらいだと思います。
 初心に返って、じっくり拝見させてもらいました。
 その他には春信、清長、歌麿、写楽、北斎といった有名どころののみで構成された展示となっていました。
 そういった意味でも、展覧会の題名ともなっている「浮世絵入門」の展示でしたね。
 ただ、もはや浮世絵を「六大浮世絵師」なんて枠組みでとらえるのは、一時代前のくくりかたの展示といった気がしないわけでもありませんでしたがね・・・・。
 まぁ、こちらの美術館も浮世絵のコレクションがいろいろあることが分かっただけでも収穫でした。20年ぶりなんて言ってないで、定期的に公開して欲しいもんです。

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# by daisenhougen | 2010-07-05 06:24 | 鑑賞記-展覧会