先日(04月03日)「山形美術館」で展覧会「ロシアの夢1917-1937」を見た。
たまたま開催初日に訪れました。あんまり周知されていないのか、見に来ている人はまばらでした。 さて、この展覧会は副題が「ロシア・アヴァンギャルド-絶たれた疾走、甦る造形のヴィジョン」とあるように、ロシア革命をはさみ前衛芸術であったロシア・アヴァンギャルドが、時代の先端を走りながら、やがて政治利用のプロパガンダの先兵となり、ついには粛正されていった様を再現しようといった試みです。 展示は「第1章 ぼくの革命だ 芸術の革命から政治の革命へ1913-1917」、「第2章 広場はわれわれのパレット 芸術とプロパガンダ1917-1921」、「第3章 生活建設の旗印のもとに ネップ(新経済政策)の時代1921-1928」、「第4章 社会主義リアリズムに向けて五カ年計画の時代1928-1937」といった区分で年代順に軌跡がわかるようになっています。 ほんの短い期間でついえてしまった「夢」を見事に再現しています。 革命は幻想でしかなく、まさに夢であったんですね。 跳ねっ返りの若き芸術家なんては、冷徹な権力闘争の前では赤児にひとしい様が痛々しいほどあらわれていました。 そして感性的には最先端であり、時代を超えるような表現も断片的にはうかがえるにしても、作品としてはいかにも空疎でありチープな感じが痛々しくもありました。
by daisenhougen
| 2010-04-07 06:36
| 鑑賞記-展覧会
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