「美しき挑発 レンピッカ展」を見る(再訪)

d0001004_1254206.jpg 先日(04月22日)「Bunkamuraザ・ミュージアム」で展覧会「美しき挑発 レンピッカ展」を見た。
 なんとか再訪を果たせました。
 会期も残り少なくなってきていたので、混雑度も増しているかとおそるおそる行ってみましたが、平日の雨の中ということで幸運にも(?)そんなに混雑していませんでした。
 かえって一回目の時よりも、じっくりとレンピッカさんの作品に対面することができました。
 岩波アート・ライブラリーの画集や図録の知識も仕込んだので、少しはレンピッカの画業を冷静に見ることができるようになった気がします。

 波瀾万丈の人生の変遷が作品にしっかり表現されていますね。
 あっという間に時代の寵児となった初期。その後時代の流れに乗れなくなり、時代に追いつこうと必死にあがいた長い不遇の時代。
 あまりにもその落差が大きいだけに、なんともいろいろ考えさせられる展示でした。

 絵画表現において中心的位置を占めていた肖像画というジャンルが、完全に写真に取って代わられる時期を身をもって生きたアーチストなのかもしれません。
 そして、それに変わる表現を探し求め、同時代の画家たちが試みたさまざまなテーマや手法に接近しながらも、結局、彼女はそれに変わるものを見つけ出せなかったのかもしれません。
 自らの表現手段を奪ってしまった写真に極めて強い関心を示して、自ら多くの被写体になり、いきいきと演じていたことは、なんとも皮肉なことのようにも思えます。
 彼女の表現の変遷自体が、20世紀における絵画表現の崩壊過程を極めてわかりやすく示してくれているようにも思える展示でした。

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by daisenhougen | 2010-04-25 06:53 | 鑑賞記-展覧会
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