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「日本フィル第302回名曲コンサート」沼尻竜典/レクイエムを聴く

「日本フィル第302回名曲コンサート」沼尻竜典/レクイエムを聴く_d0001004_14242968.jpg 昨日(9月3日)「サントリーホール」で 「日本フィル第302回名曲コンサート」を聴いた。
 指揮:沼尻竜典、独唱:天羽明惠、永井和子、永田峰雄、小森輝彦、管弦楽:日本フィルハーモニー管弦楽団、合唱:日本フィルハーモニー協会合唱団 。
 演奏曲目はモーツァルト:交響曲第25番、モーツァルト:レクイエム(ジュスマイヤー版)。
 今日の最後はクラッシックのコンサート。
 席は1階18列の右側でけっこう良いポジション確保しました。曲目もオール・モーツァルトで期待大でした。
 ところが、大ハズレの演奏会でした。いままでのところ文句なしに今年のワースト1ですね。
 先日の小林研一郎も今回の沼尻竜典も日本フィルを指揮している人は、クラシック音楽を根本的に勘違いしているんではないでしょうか。50年前ならいざ知らず、今、クラシック音楽を演奏する意味を何と考えて演奏しているんでしょうか。単に排気量の増したオーケストラをスポーツカーよろしく猛スピードで演奏するのが良い演奏だといまだに思っているんでしょうか。それとも自ら率いる室内オーケストラのフラストレーションをこっちにぶつけているんでしょうかね。
 モーツァルトのこの交響曲を、まるでマーラーや何かの曲を演奏する様に指揮する神経がわかりません。古楽器オーケストラのように演奏しろと言う気は全くありませんが、その成果を全く理解しないで、こういった演奏を平気でする脳天気さには腹が立ちますね。
 レクイエムに至っては、200人を超すような大合唱団で、これでもかこれでもかといった分厚い声圧で圧倒する演奏なんて、何考えてんでしょうねこの指揮者は。この曲は死者を悼む曲なんですよ。敬虔な信仰に裏打ちされた静謐さと心の叫びのコントラストが全く表現されていませんね。
 今日は、良い映画と素晴らしい展覧会の数々を体験でき、充実した一日でしたのに、最後にドボンしてしまいました。

by daisenhougen | 2005-09-04 23:23 | 鑑賞記-コンサート
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