昨日(9月10日)「NHKホール」で「NHK交響楽団1548回定期公演」を聴いた。
指揮:ピンカス・スタインバーグ、ピアノ:コルネリア・ヘルマン、NHK交響楽団。 演奏曲目はモーツァルト/セレナード ニ長調 K.239「セレナータ・ノットゥルナ」、モーツァルト/ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488、ベルリオーズ/幻想交響曲 作品14。 今回は当日券を買っての鑑賞。席は1階6列の右側。ヘルマン嬢の演奏中の顔もしっかり拝見できました。 早い時間に着いたので、開演前の室内楽も全部聴くことができました。今回はトロンボーン奏者の栗原雅勝、池上亘、吉川武典、秋山鴻市によるトロンボーンだけの演奏でした。秋山さんが11月に定年になるので、その記念演奏だそうです。演奏曲目は小長谷宗一/トロンボーン四重奏のための組曲「ドリーム」、P.レーマ/ポルカ「手回しオルガン」でした。めったに聴けないトロンボーンだけの曲を楽しめました。 さて、本番ですが。まずモーツァルトのセレナード。どうといった曲ではないんですが、先日の日本フィル演奏会のモーツァルトのひどい演奏と比べると大違いでした。きちんとモーツァルトを現代オーケストラで演奏する意味が解っているので安心しました。当然でしょうがね。モーツァルトの特質がでている良い演奏でした。 次のイ長調のピアノ協奏曲。ヘルマンが出だしから、一つ一つの音を大事に演奏しており、好感が持てました。けっして極端に音を強調することもなく、流れるようなそして繊細なモーツァルトの世界を表現していました。スタインバーグも寄り添うように演奏しており、決して過剰な演奏に陥ることなく、終始オーケストラを暴走させることなく制御した見事な演奏でした。この演奏でやっと前回のひどい日本フィルの演奏を忘れることが出来ました(ちょっと、しつこいかなぁ)。 最後の幻想交響曲はうってかわって、現代オーケストラの性能をフルに使い、オーケストラを聴く醍醐味を満喫させてくれる演奏でしたね。でもきちんと節度はわきまえていて、単にぐいぐい引っ張って行くだけの演奏でなく、叙情性も併せ持った演奏でした。 現代オーケストラでもモーツァルトとロマン派以降の曲を一緒に演奏できることを証明してくれた演奏会でした。 久しぶりのN響の演奏会(なんと1月のアシュケナージ指揮以来)でしたが大満足でした。
by daisenhougen
| 2005-09-11 14:14
| 鑑賞記-コンサート
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