昨日(10月1日)「練馬区立美術館」で「佐伯祐三 芸術家への道」を見た。
佐伯祐三(1898~1928)は大阪生まれですが、アトリエが下落合にあり練馬区に関係あると言うことで練馬区立美術館開館20周年記念での開催とのことです。 小生は例によって佐伯祐三の作品をまとめてみるのは初めてです。そもそも知っているのも教科書なんかに載っている「郵便配達夫」ぐらいのもんで、30歳で亡くなったなんてのもうろ覚えの知識でした。 さて、初期の作品からほぼ年代順に並べられた作品を眺めてゆくと、やっぱり彼自身が表現を確立したのは、2度目のパリ留学からだと解りますね。もちろんそれ以前にも特異な自画像など心惹かれる作品は幾つかありますが、やっぱり最後の数年は確固たる表現が確立してますね。多分、当時の美術シーンの最前線に躍り出たんだろうと思います。その中では有名な「ガス灯と広告」や「カフェ・レストラン」などに心惹かれました。 彼はユトリロに影響を受けているとのことですが、完全に表現としては超えていますね。本人は意識していなかったでしょうし、世間の評価も違うかも知れませんがね。そして自己模倣をする前に亡くなったことも、芸術家としては幸いしているのかも知れませんね。 そもそも小生は、戦前の日本人の油絵作品で心惹かれるものはあまりなくて(藤田嗣治は別ですが)、熱心に見ていませんでした。いろいろ理由は有るのですが、やっぱり油絵で描く必然性が感じられないことが一番の理由でした。ただ今回、先日の青木繁にしても、小生の食わず嫌いだったのかと反省しています。あんまりジャンルで決めてはいけませんね。
by daisenhougen
| 2005-10-02 09:30
| 鑑賞記-展覧会
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