「神坂雪佳展」を見る

d0001004_12581870.jpg 昨日(5月24日)「日本橋高島屋」で「京琳派 神坂雪佳展-宗達、光琳から雪佳へ-」を見た。
 神坂雪佳(かみさか・せっか)(1866-1942)は琳派の継承者、近代デザインの先駆者として明治から昭和にかけて京都で活躍したとのことで、代表的な日本画、着物、茶碗など約80点の展示です。
 展示は4つのコーナーに別れていて。まず「雪佳の源流」で、琳派の光悦、宗達、光琳、抱一などの琳派の作品が展示してありました。このコーナーだけでも一見の価値はありますね。
 次に「雪佳の絵画」では、花鳥画や人物画などの絵画の展示です。ここが一番のメインでしょうね。青蓮院叢華殿の襖絵が表・裏からみられるようになっていました(全八十面のうち二面だけの展示ですがね)。
 「雪佳の工芸」では、呉服、陶器、漆器などの展示です。最後の「琳派の意匠」では、図版集の原画が展示してありました。
 そして、ビデオで雪佳のついての簡単な紹介もありました。小生みたいに、雪佳についての知識がほとんど無い人には役にたちましたね。2001年に「ル・モンド・エルメス」の表紙と巻頭記事を日本人として初めて飾ったことから、再評価が高まったようですね。そして、日本でも再評価の動きとなり、今回の展覧会と繋がっているようです(いつのも海外発再評価のパターンですね)。
 さて、肝心の作品ですが、一点一点の作品はキチンと描かれており、技法的にはレベル以上の画家だと思いました。でも、どの作品も、いまひとつ、強いインパクトを与えてくれませんでした。どれも、小粒な感じがぬぐえませんでしたね。
 強い毒や破壊力といったものも全く感じられませんでした。やっぱりデザイナー止まりといった感じです。琳派の継承者と言うにはチョット力が弱い感じがしますね。近代日本画のマイナーな画家の一人といった位置づけでしょうか。
 もちろん「エルメス」が評価するのはわかる気がしますね。チョット洒落ていて、知的で、高価で、ハイセンスで、スノッブでといったブランド品そのもののコンセプトですものね(強い毒や破壊力はあっちゃイケマセンからね)。
 近年、雪佳がほとんど忘れられていたのは、チョットひどい評価ではあります。再評価は妥当ですね。
 静かな環境で、日本画の美しさを味わうにはいい展覧会でした。

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by daisenhougen | 2006-05-25 13:00 | 鑑賞記-展覧会
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