「坂本繁二郎展」を見る

d0001004_9425077.jpg 昨日(7月1日)「ブリヂストン美術館」で「坂本繁二郎展」を見た。
 坂本繁二郎(1882-1969)の全貌を150点の作品で紹介する、24年ぶりの本格的な回顧展とのことです。
 小生、坂本繁二郎の作品をまとめてみるのは初めてです。何度か展覧会で見た記憶はありますが、特に印象に残る画家ではありませんでした。
 展示は洋画との出会いと模索1898-1920、フランス留学と自己への確信1921-1924、美しき郷里と馬1925-1942、深まる芸術─能面と静物1943-1963、晩年のはなやぎ─月と馬1964-1969と言った具合に年代順の展示です。
 一言でいえばルノアールやモネなどの影響をずーっと引きずった画風ですね。40歳前のフランス留学から少しずつ画風が確立してくるようです。でも、まだ坂本繁二郎の独自性はあまり強く感じられません。
 同郷で同い年の青木繁は強烈な独自性を発揮した数々の傑作を残して、この世を去ってだいぶたっているのに、いまだと言った感は否めませんね。坂本繁二郎の持っている資質は油絵表現にはなかなかマッチしなかったようです。
 でも、坂本繁二郎の真骨頂はそれからですね。少しずつ、少しずつ、ゆるやかに絵が良くなり、多分晩年になってようやく表現を掴んだようです。まさしく青木繁とは正反対のようですね。
 能面を描いた作品で彼独自の世界を作り上げ、最晩年の月夜の連作はすばらしい作品となっています。穏やかな作風が一つの確固たる小宇宙を作り上げていますね。

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by daisenhougen | 2006-07-02 07:02 | 鑑賞記-展覧会
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