「仏像 一木にこめられた祈り」を見る

d0001004_8381461.jpg 昨日(10月9日)「東京国立博物館」で「仏像 一木にこめられた祈り」を見た。
 「奈良・平安仏から江戸時代の円空・木喰まで、一木彫の名品が上野に集結します。寺外初公開の滋賀・向源寺の国宝十一面観音菩薩立像をはじめ、国宝4体、重要文化財41体を含む146体をご覧いただきます。日本人がこだわった木で仏像を造ることの意味を考えるとともに、そこで培われた良質な木の文化を通して日本人の心や精神性に触れることができるでしょう。一木彫は、大地に根を張った生命力あふれる木から造られた仏像です。拝する人を圧倒する力にご注目ください」とのことです。
 上野駅に2時半すぎに着くと、ダリ展は1時間待ちとの表示が出ていました。上野公園もかなり人出が多いようだったので、チョット心配しながら「東京国立博物館」に到着しました。特に並んでいる人もなくスムーズに会場に入れました。ちょっと人が多いかなぁといった程度で、見て回るのは支障がなかったです。ゆっくり見て回れました。
 まず、「檀像の世界」「一木彫の世紀」「鉈彫」といった区分で展示してあります。7世紀から11世紀にかけての中国伝来から日本化までの過程がわかります。ここの展示は2体をのぞき全て国宝か重要文化財といったお宝のオンパレードでした。ただただ感嘆しながら拝見しました。ただ国宝は「菩薩半跏像(伝如意輪観音)」「薬師如来立像」「地蔵菩薩立像」の3体の展示で、目玉の滋賀・向源寺の「十一面観音菩薩立像」は後期展示でした。残念残念。
 最後は「円空と木喰」のコーナーです。時代は一気に江戸時代ですね。
 円空(1632-1695)の作品は、昨年、「そごう美術館」ではじめてまとめて拝見し、たいへん引きつけられました(展覧会及び図録の感想はこちら)。今回、再び再会できました。今回はさすがに「東京国立博物館」ですね。「十一面観音菩薩立像・善女龍王立像・善財童子立像」など、どの作品も傑作といえるものが揃っているようです。「鉈彫」の系譜につながる素朴な中に鋭さが秘められていますね。
 木喰(1718?-1810)の作品は、まとめて見るのが初めてです。こちらも「三十三観音菩薩像 および 行基菩薩・大黒天像」をはじめとして代表作が揃って展示されていました。どの作品も柔和な表情に心慰められます。そばで見ていた女の人が「かわいい」といってましたが納得ですね。今の時代に合うのかも知れませんね。
 仏像の最高傑作がそろった展示です。さすがに「東京国立博物館」です。これだけの傑作揃いはめったに見れませんね。ぜひ再訪したいです。
 図録買いましたので、読んでから感想続けます。

 関連展示として「一木彫ができるまで」として、制作工程模型と一木彫像で使用される樹種のサンプルも展示してありました。木の種類によってずいぶん重さも違うんですね。

 常設展示もざーっと見て回りました。今回の国宝展示は「山越阿弥陀図」でした。浮世絵コーナーでは歌川広重「月に雁」や「月下木賊に兎」が目玉でしょうか。そして特集陳列「懐月堂派の肉筆浮世絵」なんてのもありました。近代では高村光雲「老猿」、河鍋暁斎「龍頭観音像」、横山大観「五浦の月」など拝見できてラッキーでした。

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by daisenhougen | 2006-10-10 06:44 | 鑑賞記-展覧会
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