「澁澤龍彦-幻想美術館」展を見る

d0001004_9592125.jpg 昨日(5月12日)「埼玉県立近代美術館」で展覧会「澁澤龍彦-幻想美術館」展を見た。
 澁澤龍彦(1928-1987)さんの没後20年を記念する展覧会です。埼玉の名家である澁澤一族の本家「東の家」の直系との縁で、今回この地で開催されるようです。
 ほぼ年代順に澁澤龍彦の出発、1960年代の活動、もう一つの西洋美術史、シュルレアリスムの再発見、日本のエロスと幻想、旅・博物誌・ノスタルジア、高丘親王の航海の7つのセクションに分けて展示してありました。
 澁澤さんが偏愛した、古典から同時代までの西洋から日本までの作品が展示してありました。作品約250点 資料約50点の展示とのことですから、これでもかこれでもかと言った、かなりヘビーな展示です。
 展示されている作品の作者名だけ写しておきます。
 デューラー、パルミジャニーノ、ブリューゲル、アルチンボルド、カロ、キルヒャー、ゴーティエ-ダゴティ、ピラネージ、サド侯爵、ゴヤ、モロー、ルドン、クリンガー、アンソール、ビアズレー、クレー、ピカソ、デュシャン、マン・レイ、エルンスト、ゾンネンシュターン、デルヴォー、マグリット、エッシャー、タンギー、モリニエ、ベルメール、ブローネル、ダリ、フィニ、バルテュス、スワーンベリ、ワイエス、ヘルムート・ニュートン、ボナ・ド・マンディアルグ、トポール、ベルナール・フォーコン、伊藤若冲、葛飾北斎、酒井抱一、河鍋暁斎、伊藤晴雨、武井武雄、初山滋、瀧口修造、桑原甲子雄、中谷忠雄、秋吉巒、加山又造、土方巽、藤野一友、土井典、横尾龍彦、奈良原一高、中村宏、堀内誠一、加納光於、細江英公、川田喜久治、池田満寿夫、宇野亞喜良、中西夏之、高梨豊、金子國義、野田弘志、横尾忠則、谷川晃一、野中ユリ、唐十郎、合田佐和子、篠山紀信、山本六三、高松潤一郎、川井昭一、島谷晃、四谷シモン、佐伯俊男、城景都、小林健二。
 これらの作家名だけでも澁澤さんの嗜好がわかりますね。印象派なんて全くなしです。退廃系や幻想系、そしてシュルレアルスムといった系統で一貫しています。まあマルキ・ド・サドで世に出た人ですから、このぐらいのこだわりは当然でしょうね。
 前回のこの美術館での「シュルレアリスム展」でも感じましたが、日本にもこんなに素晴らしいコレクションが収集されているんですね。最近のこの美術館の企画力はたいしたもんです。
 後は、忘れずに書いておかなくてはならないのが、伊藤若冲の「付喪神図」が展示してあったことです(何十年も前から、若冲を評価していたなんて、澁澤さんの鑑識眼はさすがですね)。いやいや奇想の画家の面目躍如と言った作品ですね。これもこの展覧会のおかげです。

 図録買ったので、読んでから感想続けます。

 常設展示も、駆け足で見ました。泰西名画のコレクションと地元ゆかりの画家の展示です。このあたりの展示は地方美術館そのものといったまとまりのなさです。企画展が素晴らしいんですから、常設展ももうちょっと工夫がほしいですね。

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by daisenhougen | 2007-05-13 06:58 | 鑑賞記-展覧会
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