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「千住博 ART IN NEW YORK」を読む

「千住博 ART IN NEW YORK」を読む_d0001004_814593.jpg 「千住博 ART IN NEW YORK」を読んだ。
 先日見てきた「千住博展」で売っていましたが、図録ではなく「DUN」の別冊といった形での発売です。
 千住博さんの画業を多面的に振り返り、今回の作品にいたる道筋を紹介するといった内容です。
 まず最初が今回展示された作品「ハルカナルアオイヒカリ」の写真が載ってます。こちらは照明で青く照らしたのと、元々の白い滝と両方が対比で掲載されてますので、照明でお化粧される前の、作品そのものが見ることができるので有り難いですね。。
 次が「アトリエ-創造者の戦場」ということで、製作過程の写真が載ってます。
 そして「成功への道」として、今までの千住さんの足跡が作品の図版などと一緒に紹介記事が載ってます。「ヴェネチア・ビエンナーレ」、「大徳寺聚光院別院襖絵」、「フィラデルフィア松風荘」、「ヴェネチア以後の歩み」といった順でした。
 布施英利「海の向こうの日本画」、後藤繁雄「ホーリー・ブレイス、そしてピクチャー」といった千住博論も載ってます。
 最後は「マンハッタンに暮らす」ということで千住博さんの写真やインタビューを記事としてまとめたものが載ってます。
 千住さんの今までの代表作が大判で収録してあるし、本人へのインタビューや製作過程や写真など興味深い内容でした。千住博入門には最適ですね。
 全てがエンターテイメントの中で価格付けされる世界で生きていくことの大変さは良く伝わってきました。
 常に注目を浴び続けなければならない世界を選んだんですね。
 そういった目で見れば、今回の作品のような奇抜さだけが鼻につく作品を発表するのも仕方がないのかもしれません。

 アートデイズ、2008年3月発行、1890円、135頁。

by daisenhougen | 2008-03-13 08:16 | 読書-詩歌小説評論他
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