「上村松篁展」を見る

d0001004_142140100.jpg 昨日(03月22日)「横浜そごう美術館」で展覧会「松伯美術館所蔵 上村松篁展」を見た。
 上村松篁(1902-2001)は上村小園の息子であり、上村淳之さんの父親ということで、いわゆる上村三代の真ん中ですね。
 大ファンである上村小園の展覧会は昨年「上村松園~近代と伝統~」で拝見しましたし、上村淳之さんも先日「上村淳之展」で拝見したばかりです。
 まぁ、上村三代というぐらいだから一応見ておくかぐらいの気持ちでした。
 でも展示の最初から一気に引きこまれました。20代から30代にかけて帝展に出品された作品群ですが、徹底して緻密な描写と妖しいともいいたくなるよな色彩感が素晴らしいです。この時期から確固たる表現を確立しています。
 同じ日本画でも母、小園とは全く違う世界です。人物画から花鳥画まで幅広く描いていますし(美人画は描かなかったんでしょうかね・・・)、表現の方向が全く違っています。自ら画風を切り開いた存在ですね。

d0001004_1423170.jpg そして戦後になって創造美術展や新制作協会に出品された頃も素晴らしい作品が続いています。戦後の新たな空気に敏感に反応して色彩表現が大きく変わっていってます。
 たぶん人気としては小園には及ばないでしょうが、もっともっと評価されるべき存在だと思いました。 
 上村三代の展示だとか、淳之さんとの二人展などがかえって評価を見誤らせているのかもしれません。小園とは表現世界が違いますし、淳之さんとはレベルが違いすぎます。
 今回の展示は「松伯美術館」所蔵という制約からか晩年の作が多いのですが、さすがに晩年は定型化した作品が多くなってましたね。
 今度は作品本位で展示品を選んで、上村松篁の全貌がわかる展覧会の開催を望みたいですね。

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by daisenhougen | 2008-03-23 07:40 | 鑑賞記-展覧会
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