昨日(6月4日)「歌舞伎座」で「六月大歌舞伎 夜の部」を見た。
演目と配役は以下の通り 1.「通し狂言 盟三五大切 (かみかけてさんごたいせつ)」序幕(佃沖新地鼻の場、深川大和町の場)、二幕目(二軒茶屋の場、五人切の場)、大詰(四谷鬼横町の場、愛染院門前の場)、薩摩源五兵衛…吉右衛門、芸者小万…時蔵、お先の伊之助…歌昇、芸者お菊 …孝太郎、六七八右衛門…染五郎、了心…芦燕、富森助右衛門…東蔵。笹野屋三五郎…仁左衛門。 2.「良寛と子守」、良寛…富十郎、子守およし…尾上右近、里の子…初御目見得/渡邊愛子(富十郎・長女)、里の子…大(富十郎・長男)。 3.「教草吉原雀」、鳥売りの男…梅玉、鳥刺し…歌昇、鳥売りの女…魁春。 今回の席は1階16列。前が通路なので足を伸ばすことができて楽ちんでした。 まず「盟-」は四世鶴屋南北(1755~1829)生誕250年記念上演。休憩を挟んでの通し上演で3時間ぐらいかかりましたが、退屈もせずに楽しめました。内容は女にだまされて殺人鬼になって、無関係の5人を惨殺し、その後だました女とその子供までを殺すといったストーリー。そこに自作の四谷怪談をからめたり、最後はこの殺人鬼が忠臣蔵の義臣であり、討ち入りに参加するところで幕となるといった荒唐無稽の物語。このドロドロとした愛憎劇を華麗な様式美でみごとに表現していたと思います。 次の「良寛-」は良寛伝説を躍りで表現した小品。これはなんといっても富十郎の親子3人共演。1歳の愛子が舞台のハシに顔出したり引っ込んだりするたびに観客の視線を集めてました。人間国宝のお父さんをすっかり脇役にしていました。 最後の「吉原雀」は鮮やかな踊りと早変わりを堪能させてもらいました。「盟-」のいささか重いメインディッシュの後の軽いデザート2品といった感じでよかったです。
by daisenhougen
| 2005-06-05 09:27
| 鑑賞記-伝統芸能他
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