「伊藤彬展」を見る

d0001004_944051.jpg 一昨日(10月25日)「平塚市美術館」で展覧会「伊藤彬展 モノクロームによる現代の表現」を見た。
 「速水御舟-新たなる魅力」展と同時に開催されていました。
 でも、ついでに見るなどといっては失礼にあたる素晴らしい作品達に出会えました。
 伊藤彬(1940-)さんは東京藝術大学卒で新制作協会をへて創画会創立メンバーであるとのことです。
 「幻想の世界を描くフランスの画家オディロン・ルドンに傾倒する伊藤彬は、その版画の黒の美しさに強くひかれ、現在の表現方法に辿り着いたと言います。近年の作品を中心とし、初期作品も含めた約40点で、その画業を回顧します」とのことです。
 創画会で活躍たとのことですから、たぶん目にしたことがあるはずですが、特に印象は残っていませんでした(まったくもって節穴も目しか持っていない自分に呆れてしまいます)。
 でもこの展示を見て、すっかり魅了させられました。
 すごい画家がいるんですね。
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 展示はほぼ年代順に展示されており、初期作品は関根正二やルドンの影響を受けたとのことですが、幻想的に心象風景を描いた作品のようです。
 好ましい作風ではあるのですが、強烈に惹きつけるといった作品ではないですね。
 それが80年以降からでしょうか、黒を基調とした作品が中心となってから、独自の境地を確立したように思えます。
 まがう事なき伊藤彬ワールドができあがったようです。
 そして「うつろいゆくもの」シリーズでは、墨と木炭を混用しながら枯野や水、そしては炎までもをモノクロの世界で巨大に描き出しています。
 日本画表現を大幅に拡張した、具象と抽象の狭間のような独特な世界です。
 わたしにとっては、また一人、注目の画家を発見しました。

 図録買ったので、読んでから感想続けます。

 受付ロビーには三沢厚彦さんの強大な木彫作品が展示してありました。なんとなく無機的な美術館がユーモラスな空間に変わっていました。素晴らしいもんです。
 

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by daisenhougen | 2008-10-27 07:03 | 鑑賞記-展覧会
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