「山口薫展―都市と田園のはざまで」を見る

d0001004_14501235.jpg 昨日(12月20日)「世田谷美術館」で展覧会「山口薫展―都市と田園のはざまで」を見た。
 山口薫(1907-1968)さんの作品は、いろんな機会拝見したことは記憶してるんですが、特に強い印象を持ったことはありませんでした。
 「新日曜美術館」の紹介を見て、これは見逃すわけにはいかないと、急遽訪れてみました。
 当然わたしにとっては、まとめて拝見するのは初めてです。
 ところが、会期終了残り少ない為か、チラシも作品リストも残っていないし、図録まで売り切れでした。せめて作品リストぐらいはコピーでも良いから追加して欲しかったですね。
 山口薫は「「自由美術家協会」や「モダンアート協会」を立ち上げ、日本の洋画壇の変革期にその一翼を担い、同時に西洋からの影響を超え、日本の風土に根ざした独自の絵画世界を創り上げてゆきました。本展は初期から最晩年までの山口の画業の全貌を、絵画作品から関連資料まで約140点でご紹介する待望の回顧展」とのことです。
 展示は「1.初期・滞欧期 1925-33」、「2.帰国直後・戦中 1923-35」、「3.戦後 1948-55」、「4.後期 1956-68」といった年代順の展示です。
 そして初期の具象からだんだんと抽象の度合いを強めた画風の変化が良くわかる展示です。
 これほどの作風の変化を遂げたこの作家の全貌を知るには、このような年代順が一番だと思われます。
 ただ、わたしには世界的な表現の急激な変化のトレンドに必至についていこうとした、ある種の痛々しさを感じました。
 そして晩年にいたり、自在さを獲得したとでも言うんでしょうか、やっとその時代の表現トレンドを超越したような表現にたどり着いた気がします。
 そういった意味でも、絶筆の「おぼろ月に輪舞する子供達」は出色の出来映えの作品だと思います。
 この作品に出会えただけでも、会期終了間際に見に来た甲斐がありました。

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by daisenhougen | 2008-12-21 06:49 | 鑑賞記-展覧会
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