「難波田史男展」を見た

d0001004_521821.jpg 昨日(12月20日)「世田谷美術館」で展覧会「難波田史男展」を見た。
 難波田史男(1941-1974)さんの作品をまとめて見るのは2004年に「東京ステーションギャラリー」での展示以来です。
 山口薫展のオマケみたいであんまり宣伝もされていないようですが、常設展示コーナーを全部使って、結構気合いの入った展示でした。
 こちらキチンと展示リストも準備してありましたが、78点もの展示のようです。
 「画家・難波田龍起の次男として生まれ、将来を嘱望されるなか、1974年に32歳の若さで急逝した難波田史男。彼の水彩画、油彩画は、繊細な線と自由に広がる色面が呼応して独自の世界を築き、彼が過ごした時代の空気とも通じ合っているようです。現在も不思議な魅力を保ち続ける、詩情に満ちた作品の軌跡をご紹介いたします」とのことです。
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 細いペンによる繊細で尚かつ奔放な描写と淡い水彩の彩色によって、心の揺らめきがそっと写し取られているような世界です。
 どこまでも繊細であり、もう一歩超えればアール・ブリュットの世界に隣接している感じすらあります。
 あるいは最近の若い作家たちに多く見られる儚げな表現の先駆け的な表現とも思えます。
 思いだけが先行していたのが、ようやく技法的にも追いつきつつあった時に亡くなった感じがします。
 「モグラの道」、「イワンの馬鹿」、「サンメリーの音楽師」のような大作に感銘させられました。
 早き晩年の独特の色彩感のある油彩画をもっと残して欲しかったですね。

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by daisenhougen | 2008-12-21 06:49 | 鑑賞記-展覧会
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