蜂屋邦夫訳注「老子」を読む

d0001004_8424214.jpg 蜂屋邦夫訳注「老子」を読んだ。
 老子といえば加島祥造さんの「タオ―老子」を愛読してきましたが、岩波文庫が絶版だったこともあって、原典からの学問的な翻訳は読んだことがありませんでした。
 その「老子道徳経」全81章が新訳で岩波文庫から刊行されたので、早速読んでみました。
 日本語訳、読み下し文、原文、注釈といった順序で中国古典翻訳のお作法通りの構成となってます。
 日本語訳を読んでから、読み下し文で確認し、注釈で漢語の意味を確認するといった形で読む進むことができます。
 日本語訳はけっそう柔軟に翻訳してあるようで、こちらだけ読んでも充分理解できるように翻訳されています。
 もちろん加島さんほどの大胆さはないようですが、結構健闘していたように思えました。
 いずれにせよ、どんな翻訳で読んでも老子は老子としてしっかりその考えは伝わってきました。 それにしても老子は現代人の琴線に触れるような要素をたくさん含んでいますね。タオイズムが西洋で人気なのもわかりますね。あらためて納得した読書でした。
 巻末には最近の老子研究の成果の紹介もされていました。古典研究の進展ぶり一端に触れることもできました。
 わたしには加島さんの翻訳と一緒に参照しながら読んでいくには最適な翻訳を得たことになります。
 訳注の蜂屋邦夫(1938-)さんは中国思想史専攻で老荘思想、道教が専門。東京大学名誉教授とのことです。
 岩波書店(岩波文庫)、2008年12月16日第1刷、945円、文庫判、420頁。

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by daisenhougen | 2009-01-26 07:50 | 読書-詩歌小説評論他
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