「一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子」を見る

d0001004_1644196.jpg 昨日(04月12日)「サントリー美術館」で展覧会「一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子」を見た。
 こちらの美術館では幾度となく薩摩切子を拝見する機会がありました。
 ただ、綺麗だなぁとか、江戸じゃなくて薩摩でも作っていたんだといったぐらいで、その由来とかを調べることにないままにきました。
 今回は「幕末の十数年の間に一気に興隆し、明治初期には制作されなくなり、はかない運命を遂げた薩摩切子。本展では、その成り立ちから終焉までを約160件の作品で一挙公開いたします。さらに、これまで存在が明らかにされてここなかった「無色の薩摩」にも着目し、近年の調査の結果も踏まえつつ、その一端をご紹介いたします。西洋への憧れと日本的な美意識とが融合した、独自の美の世界をお楽しみください」とのことですから、見逃すわけにはいけませんね。

d0001004_16441379.jpg まずビックリしたのが、この薩摩切子が飛躍的な成長を遂げたのが島津斉彬の時代であったということです。
 この時代の薩摩藩は本当に凄いということがあらためて思い知らされました。
 西郷や大久保といった政治的な大物を育て、経済的にも軍事的にも江戸幕府に対抗できるようになっただけではないんですね。
 こういった文化的な面においても、時代を超えるようなものを作り上げていたことになります。 あらためて島津斉彬という存在が気になります。
 展示は第1章:憧れのカットガラス、第2章:薩摩切子の誕生、そして興隆、第3章:名士たちの薩摩切子、第4章:進化する薩摩切子、第5章:薩摩切子の行方といった区分で、まさしく丸ごと薩摩切子一色です。 
 薩摩切子の手本となったボヘミアグラスや江戸切子の展示といった周辺部から、薩摩切子の創生期から生産が途絶えた後への影響を受けた作品まで、全てを揃えたといった感じの展示でした。 もちろん由緒ある名品がずらり勢揃いでした。
 美しいグラデーションと何とも言えない色合いを堪能させてもらいました。
 照明も工夫されていて、より気品高く感じました。「一瞬のきらめき」を充分演出してくれていましたね。
 ガラスが最先端の表現手段だった時代の最もすぐれた作品を、今に甦させてくれた充実の展示でした。
 ところで、今回展示された薩摩切子のかなりの部分がこの美術館の収蔵品のようですが、酒屋さんのコレクションとしては最もふさわしいのかもしれませんね。 

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by daisenhougen | 2009-04-13 08:05 | 鑑賞記-展覧会
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