カテゴリ:鑑賞記-展覧会( 646 )

「ピカソと20世紀美術の巨匠たち」を見る

d0001004_9543413.jpg 昨日(04月26日)「そごう美術館」で展覧会「ピカソと20世紀美術の巨匠たち」を見た。
 ドイツのケルンにある「ルートヴィヒ美術館」の所蔵品の引越展示です。大半のコレクションこの美術館の名前の由来となった実業家のルートヴィヒ夫妻が収集したものとのことで、20世紀以降の美術を所蔵しているようです。
 展示は「第Ⅰ章ピカソとヨーロッパ現代」、「第Ⅱ章戦後の傾向」と二つに分かれています。 
 第Ⅰ章はピカソの作品中心にそれを取り囲むように多くの20世紀美術の有名どころが並んでいます。
 20世紀美術はピカソを中心に展開したという感じの構成ですね。
 まずピカソですが、こちらは別格扱いで8点ほど展示してあります。1901年の「モンマルトルのカフェ」といった初期作から1972年の「剣を持つ銃士」までピカソの画風の変遷がわかる展示となってます。
 それ以外は1点か2点の展示です。20世紀美術の大物が網羅されています。
 画家名だけ写しておきます。
 ジョルジュ・ブラック、アンドレ・ドラン、モーリス・ド・ヴラマンク、アルチュール・セガル、フェルナン・レジェ、アンリ・マティス、アレクセイ・フォン・ヤウレンスキー、エミール・ノルデ、マックス・ベックマン、マックス・ベックマン、アメデオ・モディリアーニ、モーリス・ユトリロ、シュザンヌ・ヴァラドン、マルク・シャガール、ヴァシリー・カンディンスキー、パウル・クレー、エドガー・エンデ、ジョルジオ・デ・キリコ、マックス・エルンスト、ポール・デルヴォー。

 第Ⅱ章は第二次世界大戦後から現在に直接結びつく作品が並んでます。
 その傾向を「抽象主義の傾向」、「具象絵画の状況」、「ポップ・アート」と3つに大きく区分して展示しています。
 こちらは歴史的評価の途上にある作品たちですね。現代美術に疎いわたしには知っている画家と知らない画家が入り交じった展示でした。
 こちらも画家名だけ写しておきます。
 (抽象主義の傾向) カール・オットー・ゲッツ、ベルナルト・シュルツェ、ハンス・アルトゥング、エルンスト・ヴィルヘルム・ナイ、ジョゼフ・アルバース、フランク・ステラ、フランツ・ジョゼフ・クライン、ヘレン・フランケンサーラー。
 (具象絵画の状況)ピーター・トーマス・ブレイク、ジャン・デュビュッフェ、ロナルド・ブルックス・キタイ、A.R.ペンク、ゲオルク・バゼリッツ、ホルスト・アンテス、ロベルト・マッタ、マリア・ラスニヒ。
 (ポップ・アート)アンディ・ウォーホル、リチャード・リンドナー、ウィリアム・ネルソン・コプリー、ロバート・インディアナ、ジャスパー・ジョーンズ。

 20世紀美術の特色はまさに規範喪失あるいは規範崩壊過程であることが良くわかる展示です。
 そういった意味で展示のコンセプト自体は非常に興味深かったのですが、作品数が60点の展示ではチョット壮大すぎるテーマ設定だった気がしますね。
 でも、わたし的にはパウル・クレーの作品が2点見れたことと、ドイツ表現主義の作品の幾つかに触れることができただけでも満足できました。

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by daisenhougen | 2010-04-27 06:54 | 鑑賞記-展覧会

「美しき挑発 レンピッカ展」を見る(再訪)

d0001004_1254206.jpg 先日(04月22日)「Bunkamuraザ・ミュージアム」で展覧会「美しき挑発 レンピッカ展」を見た。
 なんとか再訪を果たせました。
 会期も残り少なくなってきていたので、混雑度も増しているかとおそるおそる行ってみましたが、平日の雨の中ということで幸運にも(?)そんなに混雑していませんでした。
 かえって一回目の時よりも、じっくりとレンピッカさんの作品に対面することができました。
 岩波アート・ライブラリーの画集や図録の知識も仕込んだので、少しはレンピッカの画業を冷静に見ることができるようになった気がします。

 波瀾万丈の人生の変遷が作品にしっかり表現されていますね。
 あっという間に時代の寵児となった初期。その後時代の流れに乗れなくなり、時代に追いつこうと必死にあがいた長い不遇の時代。
 あまりにもその落差が大きいだけに、なんともいろいろ考えさせられる展示でした。

 絵画表現において中心的位置を占めていた肖像画というジャンルが、完全に写真に取って代わられる時期を身をもって生きたアーチストなのかもしれません。
 そして、それに変わる表現を探し求め、同時代の画家たちが試みたさまざまなテーマや手法に接近しながらも、結局、彼女はそれに変わるものを見つけ出せなかったのかもしれません。
 自らの表現手段を奪ってしまった写真に極めて強い関心を示して、自ら多くの被写体になり、いきいきと演じていたことは、なんとも皮肉なことのようにも思えます。
 彼女の表現の変遷自体が、20世紀における絵画表現の崩壊過程を極めてわかりやすく示してくれているようにも思える展示でした。

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by daisenhougen | 2010-04-25 06:53 | 鑑賞記-展覧会

「ジャンルー・シーフ写真展」を見る

d0001004_7154475.jpg 一昨日(04月22日)「東京都写真美術館」で展覧会「ジャンルー・シーフ写真展」を見た。 ジャンルー・シーフJeanloup Sieff(1933〜2000)さんといっても、名前ぐらいはおぼろげにといった程度の知識しかありませんでした。
 今回、森村泰昌さんの展示と同時開催と言うことで、のぞいてみました。
 未発表作品が中心の展示ということですが、同時に代表作も一緒にということのようです。
 年代順に並んでいました。
 初期のルポルタージュから始まり、象徴画を思わせるような風景写真、そしておそらく最も中心的テーマであった肖像やファッション、そしてヌードまで多岐にわたる表現が展示されていました。
 モノクロームに徹したようですが、研ぎ澄まされた構図と美しいプリントに目を奪われてしまいました。
 まさに完璧といえる出来あがりです。
 写真が表現の最前線にいた時代を象徴するような作品達でした。 

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by daisenhougen | 2010-04-24 07:16 | 鑑賞記-展覧会

「森村泰昌:なにものかへのレクイエ」を見る

d0001004_13315024.jpg 昨日(04月22日)「東京都写真美術館」で展覧会「森村泰昌:なにものかへのレクイエ」を見た。
 森村さんの作品をまとめて拝見するのは2007年に「横浜美術館」で開催された「森村泰昌―美の教室、静聴せよ」展以来です。
 その時はかなりインパクトが強く感じたのですが、今回は少し冷静に拝見できました。
 森村さんは一貫して自分が歴史的に有名な人物に扮して、それを写真に撮ったり絵に描いたり、映像にしたりといったスタイルです。
 美術家というよりパフォーマーといった存在でしょうかね。
 そして、その作品には皮肉と風刺、諧謔といった強い毒を放っています。
 メタ美術というんでしょうか、非常におもしろい作品であることは確かです。
 笑いをこらえながら拝見しました。
 そして存分に森村ワールドを愉しませてもらいました。
 ただ、このスタイルもこれだけ続けていると少々疲れが見えている気もします。いくらでもバリエーションが作れる手法だけに、特許所持者の森村さんも自己模倣に陥らないにはどうするかを模作する段階に来ているのかもしれませんね。

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by daisenhougen | 2010-04-23 06:31 | 鑑賞記-展覧会

「山本容子のワンダーランド」を見る

d0001004_13302197.jpg 昨日(04月22日)「埼玉県立近代美術館」で展覧会「山本容子のワンダーランド」を見た。
 山本容子さんの作品は2002年に名古屋の松坂屋美術館で開催されていた展覧会でまとめて拝見して以来です。なんせ2002年ですからだいぶご無沙汰ですね。
 今回の展示は初期から最新作まで網羅した200点もの展示作ですから、かなり力の入った展示でした。
 明るく淡い色使いと繊細な線の魅力いっぱいでした。
 見ていると、何となくあったかで軽やかな気分になれる展示でした。
 そして山本容子さんといえば銅版画ですが、今回は油彩画やなんとステンドグラスまで披露してくれています。
 意欲的に幅を拡げるべく努力なさっているようです。
 ただ、ステンドグラスはそれなりに面白かったですが、油彩画はあんまり山本さんにはあわないのかなぁ、なんて勝手に思ってきました。
 やっぱり山本さんには繊細な銅版画があってる気がしました。

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by daisenhougen | 2010-04-23 06:29 | 鑑賞記-展覧会

「マネとモダン・パリ」を見る

d0001004_1315261.jpg 先日(04月14日)「三菱一号館美術館」で展覧会「マネとモダン・パリ」を見た。
 待望の「三菱一号館美術館」がついにオープンです。
 日本の美術館は大半が展示場といった感じのする、どちらかといえば薄っぺらい作りですが、さすが大三菱さんが作っただけあって、重厚さを意識した作りとなってました。
 ただ平日にもかかわらず、多くに人がつめかけている中では、少し手狭と言った感じもしました。
 さて、その記念すべき幕開けは、なんとマネ。
 人気の印象派とは言いながらマネを持ってくるとは渋いですね。さすが高橋明也さんというところでしょうか。
 しかもよくまぁこれだけの作品を一同に集めたという充実ぶりです。
 しかも、今回来れなかった超国宝級の作品はその版画作品や習作などで補ってくれてます。 そういう意味でも、マネの全貌をうかがうことができる作りとなっています。
 さすがです。
 たぶん、日本でこれほど充実したマネ展は2度々はできないぐらいの充実度でした。
 この展覧会はけっこう開催期間が長いので、再訪あるいは再再訪してぐらいはして、マネの作品を目に焼き付けておきたいですね。
 

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by daisenhougen | 2010-04-18 06:15 | 鑑賞記-展覧会

「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」を見る

d0001004_13133930.jpg 昨日(04月10日)「江戸東京博物館」で展覧会「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」を見た。
 チンギス・ハーンが建国したモンゴル帝国にまつわるお宝をその帝国建国以前から明・清時代までを年代順に紹介してくれています。
 中国歴史といってもその層の厚さは半端じゃないでね。
 けっこう重量感のある展示でした。

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by daisenhougen | 2010-04-17 06:13 | 鑑賞記-展覧会

「安田靫彦展-花を愛でる心-」を見る

d0001004_13122739.jpg 先日(04月10日)「ニューオータニ美術館」で展覧会「安田靫彦展-花を愛でる心-」を見た。
 「川崎市市民ミュージアム」と対になる展覧会です。
 かなりの数の展示作が「川崎市市民ミュージアム」からの展示でした。こちらの美術館の所蔵品は「春暁」と「紅梅唐津瓶」の2点ですから、なんでこんな2館で同時開催なのか意味不明でした。
 あんなに広い「川崎市市民ミュージアム」でドーンと展示してくれた方が有り難かったですね。
 まぁ、でも、ちょうど良い具合に学芸委員の方の作品解説に出くわしましたので、安田靫彦さんの魅力をいろいろ聞かせてもらい、大変勉強になりました。
 こぢんまりとした展示スペースですが、ゆったりと愉しむことができました。
 こういった下絵と本画を同時に展示する展示方法もなかなか味があって愉しめました。
 展示は「歴史画」、「花木」、「写生画」といった区分でした。

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by daisenhougen | 2010-04-16 06:12 | 鑑賞記-展覧会

「藤田嗣治とパリ展」を見る

d0001004_1374228.jpg 先日(04月10日)「目黒区美術館」で展覧会「藤田嗣治とパリ展」を見た。
 目黒区美術館所蔵の藤田嗣治作品の展示です。ビュッフェ展では少々空きスペースができるので、その隙間を埋めるといった感じでしょうか。
 油彩画としては「動物群」と「10人のこどもたち」ぐらいで、後は水彩、版画、絵手紙、陶芸といったどちらかといえば余技的な作品や、資料的な作品が中心の展示です。
 でも、藤田ファンにとってはこういった珍品展示も嬉しい限りです。
 若き日の絵手紙など興味深く拝見さてもらいました。
 ページ数の割にはお高い図録まで買ってしまいました。

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by daisenhougen | 2010-04-15 07:07 | 鑑賞記-展覧会

「ベルナール・ビュッフェ展」を見る

d0001004_1361399.jpg先日(04月10日)「目黒区美術館」で展覧会「ベルナール・ビュッフェ展」を見た。
 ビュッフェの作品は2005年08月に「損保ジャパン東郷青児美術館」で開催された「ベルナール・ビュフェ展」、昨年11月には「いわき市立美術館」で開催され「ビュフェとアナベル」展と2度ほどまとまった作品を拝見しています。
 今回は1940年代から1950年代までの比較的初期の作品にまとをしぼった展示となっています。
 そして展示の中心は日本にある「ビュフェ美術館」所蔵作です。お馴染みの作品達です。
 ただ今回の展示の目玉として「サーカス」、「赤い鳥」のという作品が「ギャルリーためなが」というところから出展されていました。
 この2つの大作を拝見しただけでも、充分価値ある展示でした。

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by daisenhougen | 2010-04-14 07:05 | 鑑賞記-展覧会