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2006年10月鑑賞記録

 2006年10月の月間鑑賞記録です。
 10月に出かけて見てきた(聴いてきた)コンサート、伝統芸能、展覧会、映画等をまとめてあります。
 今月はコンサート、伝統芸ともになしです。
 展覧会は10箇所ほど訪ねることが出来ました。まずは「仏像 一木にこめられた祈り」展ですね。さすがに「東京国立博物館」ですねお宝仏像のそろい踏みは壮観なものです。ぜひ、再訪したいですね。次は「出光美術館」の「伴大納言絵巻」。出光さんの快進撃が続いていますね。それ以外も今月は充実した展示が多かったですね。芸術の秋にふさわしい月でした。
 映画はがんばって5本見る事が出来ました。でも今月はブッチギリで「父親たちの星条旗」です。他に4作とは作品水準のレベルが違います、ダントツですのデキですね。
 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、○は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。あくまでも小生の主観で非常に甘い評点です。それぞれのコメントはブログの該当投稿を参照してください。
 それでは一覧です。

 コンサート
 なし

 伝統芸能
 なし

 展覧会
△「光の水墨画 近藤浩一路の全貌展」(練馬区立美術館)
◎「仏像 一木にこめられた祈り」(東京国立博物館)
◎「国宝 伴大納言絵巻-新たな発見、深まる謎-展」(出光美術館)
△「プリズム:オーストラリア現代美術展展」(ブリヂストン美術館)
○「幻の棟方志功展」(大丸ミュージアム)
○「ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」(東京江戸博物館)
○「荒木経惟 -東京人生-」(東京江戸博物館)
△「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」(森美術館)
△「クリーブランド美術館展」(森アーツセンター)
○「竹内栖鳳とその弟子たち」(山種美術館)

 映画
△「ワールド・トレード・センター」(MOVIX)
△「ブラック・ダリア」(シネチッタ)
◎「父親たちの星条旗」(シネチッタ)
△「クリムト」(109シネマズ)
△「トリスタンとイゾルデ」(109シネマズ)

 その他
 なし

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by daisenhougen | 2006-10-31 07:11 | 鑑賞記録(まとめ)

映画「トリスタンとイゾルデ」を見る

d0001004_7383130.jpg昨日(10月29日)「109シネマズ」で映画「トリスタンとイゾルデ」(TRISTAN & ISOLDE)を見た。
 2006年。アメリカ。20世紀フォックス映画。監督:ケヴィン・レイノルズ、脚本:ディーン・ジョーガリス、製作総指揮:リドリー・スコット 、トニー・スコット、出演: ジェームズ・フランコ 、ソフィア・マイルズ 、ルーファス・シーウェル他。
 「1500年前にケルトの伝説として誕生、吟遊詩人らによってヨーロッパ中に広められ、やがて宮廷詩やアーサー王伝説の一部として語り継がれていった悲恋物語」を映画化とのことです。小生にはワーグナーのオペラの印象が強いですね。
 敵対するアイルランドとイギリス部族の娘と息子の悲恋といったストーリーです。
 でも、まったくドラマとしての必然性が感じられませんでした。さかりの付いた淫乱娘と無分別なお兄ちゃんの不倫話みたいでした。ちょっといただけませんね。ワーグナーの高貴な感じは全く吹き飛んでましたね。変にストーリーをいじった結果なんでしょうね。めちゃくちゃな脚本が悪いんでしょうかね。でも、やっぱりこっちも監督の力量不足なんでしょうね。
 唯一のすくいはソフィア・マイルズが綺麗に撮られているとこぐらいでしょうかね。

 気合いを入れた映画三昧デイの3本目もイマイチの作品でした。でも3本の内1本だけでも傑作に巡り会えたのだから良しとしなきゃなりませんね。
 でも、情報だけで映画を選ぶのって難しいですね。今回の3本はどれも期待して見たのですが、その質の差は歴然ですものね。「父親たちの星条旗」の素晴らしさがきわだつ一日でした。

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by daisenhougen | 2006-10-30 07:38 | 鑑賞記-映画

映画「クリムト」を見る

d0001004_7364429.jpg 昨日(10月29日)「109シネマズ」で映画「クリムト」(KLIMT)を見た。
 2006年。オーストリア=フランス=ドイツ=イギリス。監督・脚本:ラウル・ルイス、出演:ジョン・マルコヴィッチ、ヴェロニカ・フェレ他。
 画家グスタフ・クリムトを主人公とした映画。病院で死を迎えるクリムトがとりとめなく回想するといった作りです。
 期待した映画でした。わざわざ雑誌のクリムト特集号で予習までして見に行きました。
 でも、全くの期待はずれでした。
 思わせぶりなセリフと思わせぶりな映像をごた混ぜにしてつなぎ合わせただけといった感じです。監督の妙な芸術家気取りの作り方が鼻について見ちゃいられませんでしたね。
 観客が数名しかいなかっったのもうなずけましたね。
 画家を描いた映画では、なかなかまともな作品には出会えませんね。以前見た「モディリアーニ」もそうでしたが、芸術家を描くのは難しいんでしょうかね。セリフが英語なのも同じですしね(志の低さが見え見えですね)。
 
 ということで、映画三昧の2本目は見事にはずしてしまいました。「父親たちの星条旗」という傑作の後では、その力量差は歴然ですね。

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by daisenhougen | 2006-10-30 07:36 | 鑑賞記-映画

映画「父親たちの星条旗」を見る

d0001004_7321830.jpg 昨日(10月29日)「シネチッタ」で映画「父親たちの星条旗」(FLAGS OF OUR FATHERS)を見た。
 2006年。アメリカ。ワーナー・ブラザース。
 監督:クリント・イーストウッド、脚本:ポール・ハギス、出演:ライアン・フィリップ 、ジェシー・ブラッドフォード 、アダム・ビーチ他。
 「太平洋戦争最大の激戦地といわれる硫黄島・擂鉢山に星条旗をを打ち立てた6人の兵士の死闘と、生き残った3人のその後の人生を描く」とのことで、この後で公開される、日本側からの視点で描いた「硫黄島からの手紙」との2部作です。
 あの有名な旗を打ち立てる写真とモニュメントの真実秘話ってやつです。
 さすがにクリント・イーストウッドとポール・ハギスとの「ミリオンダラー・ベイビー」コンビはまたもや傑作を世に送り出してくれましたね。ただただ脱帽です。
 まず、硫黄島での激戦シーン。戦闘の悲惨さを変な感傷を排して、ひたすらリアルにかつ冷徹に描いています。愛国心なんて吹っ飛んでしまってますね。
 次に、戦時国債募集のために英雄としてアメリカ中をまわるシーン。変にパロディとせずに華やかにかつ淡々と描いています。
 そして、数十年後、年老いたドックが死ぬ間際のシーン(現在)。
 その時間を隔てたシーンを複雑に交差させながらも、見た印象は極めてシンプルに作り上げています。凄い力量だと思いましたね。たまたま先週見た「ブラック・ダリア」などのゴタゴタした印象と比べると力量差は歴然としていますね。
 しかもハリウッド映画にありがちな、ナショナリズムを煽ることとは無縁の作り方です。ハリウッド映画で日本との戦争をこんなに公平に描いたのを見たのは初めてです。素晴らしいですね。これだけ公平に戦争を描く姿勢は生半可じゃありませんね。
 見終わると、ずっしりしたものが残ります。まさに映画を見たといった感じでの作品です。こういった感じはめったに味わえるものではありません。
 今年、そんなに大した本数の映画を見たわけではありませんが、本年の最良の作品の中の一本ですね。
 姉妹作の「硫黄島からの手紙」の公開が待ち遠しいです。

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by daisenhougen | 2006-10-30 07:31 | 鑑賞記-映画

「竹内栖鳳とその弟子たち」を見る

d0001004_1731590.jpg 昨日(10月28日)「山種美術館」で「竹内栖鳳とその弟子たち」を見た。
 本日の展覧会巡りの最後は竹内栖鳳(1864-1942)さんです。「竹内栖鳳は、明治・大正・昭和にわたって日本画壇を率い、東の横山大観、西の竹内栖鳳と並び称せられ、昭和12(1937)年に制定された文化勲章の記念すべき第1回を大観と共に受章してい」るとのことです。
 今回の展覧会では山種美術館所蔵の栖鳳作品を中心に、その門下の弟子たちの作品も含めた展示でした。
 栖鳳の作品はこの美術館やいろんな展覧会の折に接してはきましたが、まとまった形で拝見するのは初めてです。
 どちらかと言えば穏やかな作風ですね。大観のような強烈な自己主張はあんまり感じられませんでした。こういったところが、現代の、大観人気との差となっているのかもしれませんね。
 なんといっても今回の展示の目玉は重要文化財に指定されている「班猫」ですね。いろんな名画リストに挙げてありますね。やっと拝見できました。かなり丁寧に描きこまれた作品ですね。
 その他にも上村松園、西村五雲、西山翠嶂、橋本関雪、土田麦僊、村上華岳、小野竹喬等々の門下生の作品が展示してありました。
 これらの中ではやっぱり上村松園の「砧」、「蛍」などに再会できたのはうれしかったですね。
 図録(といっても非常に薄い作りですが)買いましたので、拝見してから感想続けます。

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by daisenhougen | 2006-10-29 07:02 | 鑑賞記-展覧会

「クリーブランド美術館展」を見る

d0001004_1712241.jpg 昨日(10月28日)「森アーツセンター」で「クリーブランド美術館展」を見た。副題は「女性美の肖像 モネ、ルノワール、モディリアーニ、ピカソ」とのことです。
 宣伝文を引用しておきます。
 「クリーブランド美術館(アメリカ・オハイオ州)は、世界中から収集された40,000点以上にのぼる所蔵品を有する全米屈指の総合美術館です。本展は、同館が誇る近代美術コレクションの中から、日本初公開の50点を含む、選りすぐりの60点を紹介するものです。モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなどの印象派・後期印象派の作品から、近代彫刻の先駆者ロダン、そして、マティス、ピカソ、マグリットなどの20世紀美術まで、西洋近代美術の流れを概観することができます。また、ルノワールの《ロメーヌ・ラコー》、モネの《赤いスカーフ、モネ夫人の肖像》、モディリアーニの《女の肖像》(3点とも日本初公開)等、魅力的な女性のポートレート作品が数多く含まれているのも本展の特徴のひとつです」とのことです。
 展示は「印象派の時代」、「後期印象派」、「近代彫刻のさきがけ」、「20世紀の前衛」、「北ヨーロッパの光」といった年代順となっていました。
 印象派を中心とした名画展示ですね。以前はこういった展示会が中心で、押すな押すなの盛況だった気がするんですが、最近ではこういった展示ではあんまりお客を呼べないみたいですね。土曜日の昼さがりの時間なのに閑散としていました。おかげでじっくり拝見できました。
 さきほどのビル・ヴィオラの毒消しにはもってこいだったかもしれません。あるいはビル・ヴィオラの現代性を再認識するにはかもしれませんね・・・。

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by daisenhougen | 2006-10-29 07:00 | 鑑賞記-展覧会

「ビル・ヴィオラ: はつゆめ」を見る

d0001004_1642455.jpg 昨日(10月28日)「森美術館」で「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」を見た。
 ビル・ヴィオラ(1951-)さんの作品を見るのは初めてです。現在のヴィデオ・アートの第一人者とのことです。そして今回はアジア初の大規模な個展とのことです。
 過去25年の制作の中から90年代以降を中心に16点を紹介とのことです(但し、展覧会の名前にもなっている「はつゆめ」は特別上映とのことで拝見できませんでした・・・)。
 まずはじめに、巨大なスクリーンに映し出された「クロッシング」から始まります。炎に包まれる男と、水の打たれる男をスクリーンの裏表で表現しています。結構迫力があります。展覧会の冒頭としてはうまい構成です。
 その後も同種のヴィデオ作品あるいはインスタレーション作品が続いています。ざーと見るだけでも、結構時間がかかりますね。そんなに混んでいなかったので、じっくり拝見できましたが、混雑していたら鑑賞はたいへんですね。
 結局は、小生にとって退屈といったわけではないんですが、感心したといったものでもありませんでした。いつも感じるヴィデオ作品あるいはインスタレーション作品に対する違和感を払拭するには至りませんでした。
 でも、何となくフンフンとうなずける程度にはなった気がするのは、ちょっとは小生の理解度も向上してきたのかもしれませんね。もっと、せっせと現代美術展を訪れるしかないんでしょうね。
 展示(上映)作品を写しておきます。
 ストッピング・マインド|1991年|ヴィデオ・サウンド・インスタレーション
 天と地|1992年|ヴィデオ・インスタレーション
 グリーティング/あいさつ|1995年|ヴィデオ・サウンド・インスタレーション
 ベール|1995年|ヴィデオ・サウンド・インスタレーション
 クロッシング|1996年|ヴィデオ・サウンド・インスタレーション
 アニマ|2000年|ヴィデオ
 ドロローサ|2000年|ヴィデオ
 驚く者の五重奏|2000年|ヴィデオ
 キャサリンの部屋|2001年|ヴィデオ
 ミレニアムの5天使|2001年|ヴィデオ・サウンド・インスタレーション
 四人の手|2001年|白黒ヴィデオ
 静かな山|2001年|ヴィデオ
 サレンダー/沈潜|2001年|ヴィデオ
 オブザーヴァンス/見つめる|2002年|ハイヴィジョン・ヴィデオ
 ラフト/漂流|2004年|ハイヴィジョン・ヴィデオ

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by daisenhougen | 2006-10-29 06:41 | 鑑賞記-展覧会

企画展「荒木経惟 -東京人生-」を見る

d0001004_16395540.jpg 昨日(10月28日)「東京江戸博物館」で企画展「荒木経惟 -東京人生-」を見た。
 1Fの企画展示にはたまに訪れますが、常設展示コーナーへは久しぶりです。単身赴任以前の遠い昔に1回訪れたきりで、あんまり広くて、ツマンナイ展示といった記憶しか残ってませんでした。
 さて特別展示ということで、訪れてみました。こちらは常設展示の中にバラバラに展示してありました。展示コーナーを探しながら会場を一周したので、常設展示も結構目に入りました。こういった感じであれば、常設展示の退屈さも忘れてしまいますね。
 アラーキーこと荒木経惟(1940-)さんは、一時期、追っかけていた写真家です。けっこう写真集も買っていた時期があって、「荒木経惟写真全集」20巻はいまでも、自宅に残してあります。
 荒木夫妻を描いた映画「東京日和」なんてのも見た憶えがあります(この時は中山美穂を見たかったのかも・・・)。
 展覧会としては2003年の「花人生展」以来です。けっこう間隔が開いてしまいました。
 今回はデビュー作の「『さっちん』(1963年)から2006年の最新作まで約600点による個展」とのことです。
 まずは『東京人生』です。1960年代の電通時代から現在までの荒木作品のエッセンスがつまっています。これだけ見ていると本当にまっとうな、正統的な写真家であることがわかります。常設展示を見に来ている年配のオバサンがたにも違和感はないようです。
 次に『平成色女』。こちらは荒木作品のもう一つの顔であるエロチックな部分の表現です。この独自な表現も素晴らしいです。
 そして『色夏』。今年の夏に普通の人が使うようなデジタルカメラで撮影した多数のショットが並べられています。なんて自由な写真家なんでしょうね。
 アラーキーの多様で自由な作品群を堪能させて貰いました。
 ただ、惜しむらくは、猥褻さを全面に出した作品はほとんど展示してませんでした。こういった公共施設の展示ですから仕方がないんでしょうが、この部分の大量な仕事を抜きにして荒木さんを評価することはできませんね。

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by daisenhougen | 2006-10-29 06:39 | 鑑賞記-展覧会

「ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」」を見る

d0001004_16342113.jpg 昨日(10月28日)「東京江戸博物館」で「ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」を見た。
 明治時代に来日したアメリカ人医師ウィリアム・ビゲロー氏が蒐集し、ボストン美術館に寄贈した浮世絵コレクションの中から、近年見つかった肉筆の浮世絵700点近くの中から68点の紹介とのことです。
 これらの作品が日本に里帰りするのは、1世紀ぶりのとのことです。
 「江戸の四季」、「浮世の華」、「歌舞礼賛」、「古典への憧れ」といった区分で展示してありました。35名もの浮世絵画家の肉筆画が並んでいました。いわゆる浮世絵版画の大きさではなく、屏風などの大型作品も楽しむことができました。
 まず、今回の目玉展示は鈴木春信の貴重な肉筆画「隅田川畔春遊図」ですね。春信にはほとんど肉筆画は現存しないんだそうですね。そういった意味で貴重な機会ですね。
 でもやっぱり目玉は葛飾北斎ですね。「鏡面美人図」「鳳凰図屏風」「唐獅子図」や幟に描いた「朱錘馗図幟」、更には提灯に描いた「龍虎・龍蛇」まで多様な展示でした。北斎の奇想ぶりが良くわかりますね。
 図録買いましたので、読んでから感想続けます。

 展覧会には関係ないですが、チョット苦情を。
 東京江戸博物館のチケット売り場は何でこんなに混んでいるんでしょう。よく見るとそんなに長い列ではないんですが、どうも処理スピードが遅いようで、なかなかチケットが買えません。前回訪れたときも、同じ思いをしました。せっかく素晴らしい展示をしているんですから、他の美術館などを参考にして、改善してほしいですね。

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by daisenhougen | 2006-10-29 06:33 | 鑑賞記-展覧会

高橋義人「グリム童話の世界」を読む

 高橋義人「グリム童話の世界-ヨーロッパ文化の深層へ」(岩波新書)を読んだ。
 まず目次を写しておきます。序章 メルヘンとは何か、第1章 「シンデレラ」変身譚、第2章 冬を追い払い、夏を招くシンデレラ、第3章 「眠れる森の美女」よりも神話的な「いばら姫」、第4章 「ホレおばさん」からサンタクロースへ、第5章 「白雪姫」の魔法の鏡の謎、第6章 楽園を追われたラプンツェル、第7章 「蛙の王さま」と「鶴の恩返し」。
 著者の高橋義人(1945-)さんはドイツ文学・思想専攻の京都大学の先生のようです。はじめて読む人です。
 「ヨーロッパでの盛んなグリム童話研究の成果を十分ふまえて、このメルヘン群の成り立ちを検討するとともに、代表的作品の構造を解き明かすこと、そしてそれらの中に、キリスト教が支配的になる以前の民衆の心を見ようとする試み」とのことです。
 「シンデレラ」と灰をかぶりの話などについては、以前に中沢新一さんの「カイエ・ソバージュ」でモット広く、かつ深い視点から論じられているのを読んだ記憶があります。そういった意味であんまり目新しい視点とは感じられませんでした。
 でも、はじめてこういった視点からグリム童話を論じられると、驚くかもしれませんね。 こういった人類の古層を探求する試みは、興味深いですね。キリスト教中心のヨーロッパ理解を越える試みがいろいろおこなわれているんですね。

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by daisenhougen | 2006-10-28 07:24 | 読書-詩歌小説評論他