<   2006年 11月 ( 33 )   > この月の画像一覧

2006年11月鑑賞記録

 2006年11月の月間鑑賞記録です。
 11月に出かけて見てきた(聴いてきた)コンサート、伝統芸能、展覧会、映画等をまとめてあります。
 今月もコンサート、伝統芸能ともになしです。
 展覧会は10箇所ほど訪ねることが出来ました(内、再訪が1箇所です)。やっぱり今月はまずは「浦上玉堂展」ですね。はるばる千葉まで訪ねた甲斐がありました。次は「山本丘人展」もよかったです。
 映画は3本です。今月はで「麦の穂をゆらす風」が良かったですね。
 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、○は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で非常に甘い評点です。それぞれのコメントはブログの該当投稿を参照してください。
 それでは一覧です。

 コンサート
 なし

 伝統芸能
 なし

 展覧会
△「北斎特別展」(北斎館)
△「エルミタージュ美術館展」(東京都美術館)
○「山本丘人展」(平塚市美術館)
△「内田あぐり展」(平塚市美術館)
◎「浦上玉堂展」(千葉市美術館)
△「美術館ボランティアが選ぶ千葉市美術館コレクション展」(千葉市美術館)
 「仏像 一木にこめられた祈り」再訪(東京国立博物館)
○「特集陳列「写楽」」(東京国立博物館)
△「小堀鞆音と近代日本画の系譜」(明治神宮文化館宝物展示室)
△「鈴木信太郎展」(そごう美術館)

 映画
○「ゆれる」(109シネマズ)
△「暗いところで待ち合わせ」(109シネマズ)
◎「麦の穂をゆらす風」(シネチッタ)

 その他
 なし

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-30 07:48 | 鑑賞記録(まとめ)

トルストイ「イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ」を読む

 トルストイ「イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ」(光文社古典新訳文庫)を読んだ。
 トルストイの作品なんて読むのは何年ぶりでしょう。多分「アンナ・カレーニナ」と一緒に「イワン・イリイチの死」と「クロイツェル・ソナタ」を高校時代に読んで以来だと思います(「戦争と平和」は途中で断念したんですね)。
 でも、こういった古典を再読する気にさせるのも、「古典新訳文庫」のおかげですね。
 今回の新訳の訳者の望月哲男(1951-)さんはロシア文化・文学専攻の北海道大学教授とのことです。
 さて、この2つの短編は凄い内容の小説ですね。圧倒するような内容にたじろいでしまいます。読んでいて、どんどん引き込まれる、でも読むのが苦痛になる、でも読まずにいられないといった作品です。
 「イワン・イリイチの死」の死に直面した時の葛藤や「クロイツェル・ソナタ」の嫉妬で妻を殺すにいたる動機の追求の徹底性は半端じゃありませんね。これだけ冷徹に描かれてしまうと言葉もありません。文学が力を持っていたときの作品ですね。まさに傑作の名に恥じない作品です。ちょっと刺激が強すぎますが、中年が読むにふさわしい作品ですね。 こういった作品は、尻のあおい高校生じゃ理解できないのも無理ありません。言い訳じみますが、再読といっても、以前読んだ記憶は全く甦りませんでした。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-29 07:01 | 読書-詩歌小説評論他

雑誌「ブルータス」を拾い読み

d0001004_1501774.jpg 雑誌「ブルータス」を拾い読みした。今回は「映画ラブ 映画がなければ生きられない!」とのことで、映画特集号です。映画に関するエトセトラを雑多に集めた愉しい特集でした。
 美術関連では奈良美智さんと蜷川実花さんが登場していました。蜷川実花さんの映画公開がたのしみですね。
 女優さんではチャン・ツィイーさんと伊東美咲さんが登場ですね。美女二人の登場で大満足です。
 登場人物の職業別の映画紹介なんてのも力を入れて作ったようですが、ちょっとマニアックすぎる気がしました。
 正月映画の一挙紹介のコーナーはけっこう役立ちました。さて、どの映画見ようかなぁ。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-28 06:59 | 雑誌など

「鈴木信太郎展」を見る

d0001004_14584217.jpg 昨日(11月26日)「そごう美術館」で「鈴木信太郎展」を見た。
 鈴木信太郎(1895-1989)さんは二科会、一陽会で活躍した洋画家です。いろんな展覧会で見かけたことがありますが、まとめて拝見するのは初めてです。
 「そごう美術館」は100点以上の作品を所蔵しているそうです(そごう美術館にも所蔵品があるのは初めて知りました)。その縁で、初期から晩年までの代表作100点の展示とのことです。
 展覧会の副題が「親密な空間、色彩の旅人」というように、親しみやすい画風と明るい色遣いがイイですね。商業デザインにも手を染めていただけあって変な洋画くささが少ないのが取り柄のような気がします。
 展覧会の最終日でしたが、遅くまでやっているので滑り込みで間に合いました。百貨店の展覧会の良い点ですね。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-27 06:58 | 鑑賞記-展覧会

「小堀鞆音と近代日本画の系譜」を見る

d0001004_14545316.jpg 昨日(11月26日)「明治神宮文化館宝物展示室」で「小堀鞆音と近代日本画の系譜」を見た。
 まず、「明治神宮文化館宝物展示室」は初めて訪れました。明治神宮は一回だけ来たことがありますが、こんな展示施設があるのは初めて知りました。
 そして小堀鞆音(ともと)(1864-1934)さん。この画家の存在も初めて知りました。安田靫彦のお師匠さんのようですね。歴史画の大家で聖徳記念絵画館の壁画を描いていることから、今回の展覧会開催に至ったようです。
 戦前までは、かなり大きなジャンルを形成していた歴史画は最近はとんと人気のないジャンルになっていますね。ということで、こういった展覧会は珍しい機会ですね。
 小生も、もちろん、あんまり歴史画になじんでいるわけではないので、この展覧会はちょっとハードルは高かったかなといった感想ですね。
 ひとつひとつの作品はそれなり面白いなぁという気になるんですが、今ひとつ作品に引き込まれるといった風にはなりませんでした。まだまだ、勉強不足ですね。
 もっともっと歴史画に触れる機会を増やさないと、楽しめるようにはならないのかもしれません。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-27 06:54 | 鑑賞記-展覧会

特集陳列「写楽」を見る

d0001004_14524519.jpg 昨日(11月26日)「東京国立博物館」で特集陳列「写楽」を見た。
 いつもの浮世絵のコーナーは東洲斎写楽の役者絵が20点ほどがまとめて展示してありました。これだけまとめて写楽さんを拝見するのははじめてでした。なんせ140点ぐらいしか作品を残していないんですから、20点まとまれば大したもんですね。
 今回の展示作品は全点が重文指定となっているようです。でも、ちょっと発色は良くない気もしましたが、こんなもんなんでしょうかね。
 「市川鰕蔵の竹村定之進」、「三代目大谷鬼治の奴江戸兵衛」などおなじみの作品でした。この独特のフォルムは存在感がありますね。

 今回の常設展示の他のコーナーでは、まず国宝室で「法華経方便品 竹生島経」が展示してありました。さらに国宝がもう一点「十二天像(風天)」が展示してありました。両方とも有り難く拝見させてもらいましたが、ちょっと感動するといった作品ではないですね。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-27 06:52 | 鑑賞記-展覧会

「仏像 一木にこめられた祈り」を見る(再訪)

d0001004_14464650.jpgd0001004_1447440.jpg 昨日(11月26日)「東京国立博物館」で「仏像 一木にこめられた祈り」を見た。ようやく念願の再訪がかないました。
 この展覧会は一回目拝見した後も、図録読んで、「歓喜する円空」を読み、「芸術新潮11月号」の特集を読むといった感じで楽しましてもらいました。ちょと知識を仕入れた後では、少しは深く感じることができるんでしょうか。
 さて、会期も終盤と言うこともあるんでしょうが、少々混んでいました。特に入り口付近は身動きが取れない状態でした。
 そこで最初の部分はちょっとはしょって、今回の目的の「国宝 十一面観音菩薩立像」(滋賀・向源寺蔵)に真っ直ぐに向かいました。後期だけの展示ですので、やっと拝見できました。
 さすがに名品といわれるだけのことはありますね。凛とした立ち姿、そしてなにより人を引きつける顔だちは惹きつけられますね。そして10面の小さな顔はそれぞれに異なった表情を見せていますが、全体が過不足なく作り込まれています。全くもって素晴らしいですね。この仏像を拝見できただけでもきた甲斐がありました。周囲をぐるぐる回りながらじっくり拝見させてもらいました。
 後は、前のコーナーに戻ったりしながら、復習させてもらいました。ほんとうに素晴らしい仏像の数々ですね。
 もとろん円空仏もゆっくり拝見しました。今回は本当に名品揃いの展示でしたね。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-27 06:46 | 鑑賞記-展覧会

「美術館ボランティアが選ぶ千葉市美術館コレクション展」を見る

d0001004_14445182.jpg 昨日(11月26日)「千葉市美術館」で「美術館ボランティアが選ぶ千葉市美術館コレクション展」を見た。「浦上玉堂展」のチケットで無料でした。
 「千葉市美術館を支援している32人のボランティアにより 「私がもう一度会いたい、皆さまに是非お見せしたい作品を約7000点の所蔵品の中から57点を投票で選びました」とのことです。
 まず最初は現代美術です。李禹煥をはじめとしピカピカの現代美術です。
 そして現代美術の洗礼を通り抜けると江戸絵画に到達です。かなり充実した作品が揃ってますね。歌川広重「東海道五拾三次之内 庄野」、葛飾北斎「富嶽三十六景 凱風快晴」、酒井抱一「老子図」、喜多川歌麿「納涼美人図」、円山応挙「秋月雪峽図」ときら星の如くです。
 その後近代に移り棟方志功「二菩薩釈迦十六弟子」と言った具合です。
 千葉市美術館恐るべしと言ったコレクションの充実ぶりですね。いままで訪れなかったのが損した気になりました。今度は機会を作って訪れなくてはなりませんね。
 最後にボランティアの選んだベスト5を写しておきます。
 1.喜多川歌麿「納涼美人図」
 2.棟方志功「二菩薩釈迦十大弟子」
 3.円山応挙「秋月雪峡図」
 4.鏑木清方「薫風」
 5.浜口陽三「19と1つのさくらんぼ」

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-27 06:44 | 鑑賞記-展覧会

「浦上玉堂展」を見る

d0001004_1443841.jpg 昨日(11月26日)「千葉市美術館」で「浦上玉堂展」を見た
 今度ははるばる千葉まで遠征しました。「千葉市美術館」もはじめて訪れる美術館です。中央区役所と一緒の施設なんですね。今回は日曜日なので区役所は休みでしたがね。
 さて「浦上玉堂展」です。浦上玉堂(1745~1820)は江戸時代の文人画で岡山の生まれ。50歳で武士から脱藩し、東北から九州まで遍歴、60歳代半ばからは京都を中心に詩書画琴に親しむ自娯自適の生活を送ったとのことです。
 浦上玉堂さんの作品もまとめて拝見するのは初めてです。独自な水墨画が印象的といったぐらいの知識しかありませんでした。
 この展覧会は「日本の南画史上、独自の画境を築き、孤高の存在として高く評価されている浦上玉堂の生涯をたどる大回顧展」で、「画業の精華としての代表作品はもちろんのこと、彼が愛した七絃琴など関連資料約230点を揃え、玉堂の魅力を余すところなく紹介」、「近年の新出作品などを大幅に加えた過去最大規模の展覧会」。「玉堂の書画作品は、国宝・重要文化財のすべて(計13点)が出品される、初めての機会となります」とのことです。 かなり気合いの入った展覧会でしたね。
 代表作をこれだけ網羅的に見せられれば、だれだって玉堂さんの虜になってしまいますね。独特なとぐろを巻くような表現にはデモーニッシュな魅力があふれていますね。すっかり玉堂さんにあてられてしまいました。玉堂さんの人気が高まるのは間違いないですね。 これだけの作品を集めたからなんでしょうが、会場がチョット狭かったですね。これだけの作品を集めたんだからこそ、もうちょっとゆったりと展示してくれたらと思いました。せっかくなんですから2フロアーを使った展示でも良かったのではないでしょうか。
 でも、これだけ充実した展覧会を開催してもらったのは大感謝です。不満なんか言ったら罰が当たりますね。
 図録買いましたので、読んでから感想続けます。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-27 06:42 | 鑑賞記-展覧会

映画「麦の穂をゆらす風」を見る

d0001004_1437280.jpg 昨日(11月25日)「シネチッタ」で映画「麦の穂をゆらす風」を見た。
 2006年、イギリス=アイルランド=フランス。監督:ケン・ローチ、出演:キリアン・マーフィ、ポーリック・デラニー、リーアム・カニンガム、オーラ・フィッツジェラルド。 1920年代のアイルランドのイギリスからの独立戦争と内乱を描いた映画です。極めて思い主題を真っ向から描いています。さすがに本年度のカンヌ国際映画祭でパルムドール受賞作だけのことはあります。
 医者の青年(キリアン・マーフィ)が、イギリス占領軍の暴行にテロで対抗して行く様から始まり、仲間を裏切ったことから幼なじみを自ら処刑、更には独立後の内戦で兄と対立し、最後には兄から殺されるまでを、荒涼たるアイルランドの風景をバックに淡々と冷徹に描いています。
 まさにギリギリの中で生きていくことを描ききっています。甘美さのかけらもありません。
 青年の生き方に、ここに描かれたような殺し殺される以外の他の選択があり得たのだろうか。又、その兄の生き方にも、弟を殺す以外の選択があり得たのだろうか。まさに、こうあるしかなかったとういように描かれています(凄いもんです)。
 現代のテロリストそして内乱。今もこの映画と同じ事が繰り返されているんですね。それを単なる人道主義で解決なんて出来ないんです。この映画はそのことを淡々と語りかけています。こういった映画を見てしまうと、簡単に戦争反対なんて言っている人々の甘さがわかります(もちろん、簡単に戦争を煽る人々も同じですがね・・・)。
 こころにズッシリくる映画でした。まだ消化し切れていません。
 この作品も、本年の最良の作品の中の一本ですね。

[PR]
by daisenhougen | 2006-11-26 06:35 | 鑑賞記-映画