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2007年2月鑑賞記録

 2007年2月の鑑賞記録です。
 2月に出かけて見てきた(聴いてきた)展覧会、映画、コンサート等をまとめてあります。 展覧会は先月と同じで11の展示を拝見することが出来ました。まずは海外の3つの美術館の展示(ギメ東洋美術館、オルセー美術館、ポンピドー・センター)は充実していました。日本にいながらこういった展示を拝見できることを感謝しなくてはなりませんね。でも、私にとっての今月のベストワンはMOA美術館です。紅白梅図屏風と岩佐又兵衛の絵巻物の初体験といった一年越しの念願を果たしたんですからね。
 映画は今月も1本でした。2ヶ月続けて低調です。3月はもうちょっと頑張らなくては。
 コンサート、その他はともになしです。
 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、○は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で非常に甘い評点です。それぞれのコメントはブログの該当投稿を参照してください。
 それでは一覧です。

 展覧会
○「ギメ東洋美術館所蔵 浮世絵名品展」(太田記念美術館)
△「両洋の眼展」(日本橋三越)
△「アドリアナ ヴァレジョン展」(原美術館)
○「オルセー美術館展」(東京都美術館)
△「悠久の美 中国国家博物館名品展」(東京国立博物館)
△「マーオリ楽園の神々展」(東京国立博物館)
△「MOTアニュアル 等身大の約束」(東京都現代美術館)
△「中村宏・図画事件1953-2007」(東京都現代美術館)
○「闇の中で in the darkness」(東京都現代美術館)
○「異邦人たちのパリ ポンピドー・センター所蔵作品展」(国立新美術館)
○「所蔵名品展 国宝紅白梅図屏風」(MOA美術館)

 映画
△「幽閉者 テロリスト」(ユーロスペース)

 コンサート
 なし

 その他
 なし

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by daisenhougen | 2007-02-28 06:57 | 鑑賞記録(まとめ)

デジタルカメラ ソフトケースSC-DC50を買う

d0001004_9573455.jpg デジタルカメラ ソフトケースSC-DC50を買った。「Canon PowerShot G7」用の純正ケースです。
 注文して、約一ヶ月でようやく届きました。本体の方はすぐ入手できたのに、ケースの入手まで一ヶ月もかかるとは思いませんでした。「Amazon.co.jp」で5,603円でした(納期1~2週間と表示されていたのに、実際は大違いでした)。
 さてケースのほうですが、ちょっと触っただけですが、使用感は大満足です。
 分離式のケースで、下部は三脚のネジ部分に固定します。装着すると、カメラ全体をぴったりとガードしてくれます。
 クラシカルな感じで、チョット高級感も味わえますね。遙か昔、カメラが高級品だった頃は、みんなこういったケースを装着していましたね。レトロな感じが良いですね。
 背面と側面の2つのボタンを外すとすぐ撮影ができます。ケースを装着したまま撮影ができるタイプなので、けっこう便利です。
 撮影するときも、ケースのデコボコでカメラ本体をしっかりグリップできるので、むき出しの時よりもケースを装着した方が撮影しやすいかもしれません。
 人気が出るのもわかる気がしますね。わたしは現物を見ないで注文しましたが、現物を見ればPowerShot G7ユーザーの大半は欲しがると思います。
 コンパクト・デジタルカメラ一台買うだけで、その後でけっこう物入りとなります。周辺機器の散財は、このあたりで打ち止めにしたいものですね。
 でも一眼レフなんかだったらこんなんもんでは、済まないんでしょうから、まだマシなのかもしれませんけどね・・・。

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by daisenhougen | 2007-02-27 06:56 | 買い物

「所蔵名品展 国宝 紅白梅図屏風」を見る

d0001004_191451.jpg 昨日(2月25日)「MOA美術館」で展覧会「所蔵名品展 国宝 紅白梅図屏風」を見た。
 とうとう「紅白梅図屏風」を見に行ってきました。電車とバスを乗り継いで、開館すぐの時間には美術館に到着しました。
 私にとって、この美術館は2度目となります。でも、1度目は10年以上も前ですし、その頃はそんなに日本美術に強い興味をもっていませんでした。もちろん年一回ぽっきりの展示ですから紅白梅図屏風は展示してありませんでしたしね。
 凄いエスカレーターを使って、美術館にたどり着きました。そして黄金の茶室です。ここまでだけでも、まざまざと新興宗教の財力を思い知らされましたね。
 さて、本命の展示です。第一室では、岩佐又兵衛の作品からスタートです。
「山中常盤物語絵巻 巻四」、「浄瑠璃物語絵巻 巻四」、「堀江物語絵巻 巻四」がそろい踏みで展示してありました。
 はじめて又兵衛の巻物を拝見しましたが、この鮮やかな色彩は驚きです。こればっかりは現物みないとわかりません。辻惟雄さんが心奪われたのも納得できます。でも、それぞれ一場面だけの顔見せ展示でした。今度は是非とも全巻通しで展示してほしいですね。
 又兵衛作ではその他にも「伊勢物語図」、「柿本人麿図」、「紀貫之図」、「自画像」と展示してありました。
その後に有名な「湯女図」や屏風絵などが続きました。何度も行ったり来たりしながらこれらの日本画作品を眺め返しました(そんなに混んでいるわけでもなく、ほどほどに人も入っていて、ちょうどいい感じでした)。
 次の第二室では、この美術館のお宝である野々村仁清「色絵藤花文茶壺 」、手鑑「翰墨城」の国宝2点も鎮座してました。また、有名な「佐竹本三十六歌仙切 平兼盛像」もありましたね。
 そしていよいよ極めつきの展示、尾形光琳「紅白梅図屏風」です。さすがにこの作品だけは特別一室設けての展示でした。
 さすがにオーラを放ってますね。じっくり拝見させてもらいました。老梅の古木に咲いた紅梅、白梅が川をはさんで競演している様は、まさに今の時期の展示にふさわしいですね。
 第四室は仏像などのコーナーでしたが、サッと通り過ぎて、下の階に降りると西洋絵画も展示してありました。クロード・モネ「睡蓮」、「ジヴェルニーのポプラ並木」とレンブラント「帽子を被った自画像」の3点です(あるいは3点だけといった方が良いかもしれません)。
 その後も、書や漆工芸、仏教彫刻・工芸、陶磁器など日本、中国の多様なお宝が並んでいました。こちらもちょっと足早に通り過ぎました。
 そして最後のコーナーが、鈴木春信から歌麿、写楽、豊国までの江戸浮世絵のコーナーです。今回は人物画中心の展示でした。
 本当に素晴らしいお宝のそろった展示でした。はるばる熱海まで来た甲斐がありました。一年越しの念願が叶いました。

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by daisenhougen | 2007-02-26 07:13 | 鑑賞記-展覧会

熱海梅園で梅まつり

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 昨日(2月25日)の「MOA美術館」訪問の続きです。「熱海梅園」に行ってきました。
 せっかく熱海まで来たんですから、美術館だけではもったいないのですものね。熱海駅にいったん戻って、梅園行きの直通バスで向かいました。かなり渋滞になってなっていて、普段なら数分の距離がけっこうかかりました。天気も良いですからね。
 さて、着いてみると「第63回熱海梅園梅まつり」といことで、多くに人が来ていました。イベントも開かれていたし、出店もいっぱい出ていましたね。
 でも、肝心の梅の花はピークが過ぎてしまったようです。満開を少々過ぎてしまった感じです。
 やっぱり梅の花は、冬の寒さが残っている少し寒い時期に、ほんのりと春の息吹を感じさせてくれるから良いんですね。こんなにポカポカ陽気では、梅の繊細な美しさは吹き飛んでしまいますね。
 ザーッと梅園内を一周して、熱海駅に戻ってきました、帰りはスイスイでした。
 せっかく熱海まで来て、温泉に入らないで戻るのは、残念至極でしたが、電車で再び単身赴任の寂しき寓居に戻りました。

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by daisenhougen | 2007-02-26 07:13 | 街歩き・お出かけ

映画「幽閉者 テロリスト」を見る

d0001004_1925677.jpg 昨日(2月24日)「ユーロスペース」で映画「幽閉者 テロリスト」を見た。
 四方田犬彦さんの「パレスチナ・ナウ」でこの映画のことを知りました。やっと公開ですね。
 2006年、日本、スローラーナー。監督・脚本:足立正生、出演:田口トモロヲ、PANTA、大久保鷹、梶原譲二、ARATA、比嘉愛未ほか。
 1972年のテルアビブ空港乱射事件の実行犯、岡本公三をモデルとして、その銃撃の実行と獄中生活を描いた映画です。
 でも、大半の描写は獄中生活の描写です。獄中での執拗な拷問が繰り返される中、精神に変調をきたし、ついには、ほとんど犬並みの精神状況にいたる過程が、執拗にこれでもかこれでもかと描き込まれています。
 まさしく糞まみれが執拗に描かれています。正視に耐えないようなシーンが延々と続きます。純粋な希望が地に落ち、糞まみれになる精神のメタファーなんでしょうね。
 監督の足立正生さんにとって、もはやパレスチナは希望の地でもないし、世界同時革命を声高に叫ぶことなどできなくなってしまっていますね。
 残ったのは、精神をギリギリまで追い詰められた獄中生活を描くことしかなかったのでしょうか。延々と描くこの執拗さと壮絶さはすごいもんです。多分、足立さん自身の獄中生活が色濃く反映されているんでしょうね。
 そして、主演の田口トモロヲの演技もすごいです。すっかり主人公になりきっています。狂気と正気の狭間の状況を見事に演じきっています。
 ただ、その先に何を描けばいいでしょうか。一瞬一瞬の少年時代の思い出(無惨な青春)、革命を信じた時の青き空、あと何があるんでしょう。それ以上は描かれていませんね。このあたりは少々肩すかしにあった気分です。
 足立さんにとって35年ぶりの作品だそうですから、原点確認の映画なのかもしれません。

 今回は、パンフレットではなく書籍売ってました。シナリオも収録されてましたので、読んでから感想続けます。

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by daisenhougen | 2007-02-25 07:30 | 鑑賞記-映画

「異邦人たちのパリ」を見る

d0001004_17281445.jpgd0001004_17282748.jpg 昨日(2月24日)「国立新美術館」で展覧会「異邦人たちのパリ 1900-2005ポンピドー・センター所蔵作品展」を見た。
 「東京都現代美術館」から「国立新美術館」移動してくると、静寂に満ちた世界から一気に別世界です。雑踏の大都会に来たような気分ですね(展示会場内は見ている人はけっこういましたが、そんな雑踏の感じではなかったです。念のため)。
 今回の展示のテーマは、「異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900─2005」。「パリに集い、パリで創作した20世紀初頭から現在までの外国人芸術家たちの作品、約200点を展示します」とのことです。
 展示は、「モンマルトルからモンパルナスへ:キュビスム、エコール・ド・パリ、シュルレアリスム」、「外から来た抽象:幾何学的抽象、叙情的抽象、キネティシズム」、「パリにおける具象革命」、「マルチカルチャーの都・パリ」の4つのセクションに別れています。
 まずのっけから藤田嗣治の「カフェにて」、「友情」、「画家の肖像」、「パリの私の部屋」2種類の合計5作品が展示してあります。さらにモディリアーニは「赤い頭部」、「ロセット」、「デディーの肖像」の3作品、シャガールは「緑の自画像」、「墓地の門」、「エッフェル塔の新郎新婦」、「戦争」4作品、ピカソは「座せる裸婦」、「輪を持つ少女」、「女の肖像」、「青い女性」、「トルコ帽の裸婦」の5作品、ミロは同名の「絵画」2作品、彫刻ではジャコメッティの「テーブル」、「ディエゴの胸像」、「ディエゴ」の3点も展示してありました。きら星のごとき作品達です。さすがポンピドー・センターだけありますね。
 抽象画のコーナーではカンディンスキー「二つの緑色の点」、「相互和音」の2点ですね。私の好きなサム・フランシスさんの作品も「アザー・ホワイト」が展示してました(1点だけなのはちょっと残念ですね)。彼もパリのエトランジェだったんですね。
 純粋に作品に触れて楽しめるのは、このあたりまでですね。最後の2セクションの作品群はけっこうハードルの高い作品が並んでいました。まだまだ評価が揺れ動く作品たちですね。
 写真作品も多数展示してありました。200点の展示といっても、このあたりで作品数が増えている気がします。一緒に展示して、大きな絵画作品に対抗するにはチョットきつい気もしましたね。
 見終わった印象としては、いっしょに開催されている「20世紀美術探検」展と同じような感じですね。オープニングだからこういった20世紀美術を概観するような展示を2つも並べたんでしょうかね。
 同時に開催するなら、もう少し、別なテーストの違う展示を並べたほうがよかった気がします。私は、見る日が別だからよかったですが、同じ日にこの二つの展覧会を見たら、心身ともにクタクタ、ズタズタになりそうですね。でも、もちろん充実した展示であることは確かです。
 図録買ったので、読んでから感想続けます。

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by daisenhougen | 2007-02-25 07:29 | 鑑賞記-展覧会

「闇の中で in the darkness」を見る

d0001004_1724966.jpg 昨日(2月24日)「東京都現代美術館」で特集展示「闇の中で in the darkness」を見た。
 いわゆる常設展示です。まず1階では所蔵品の中から1940年代から80年代の作家の作品を主に展示していました。こっちはあんまりピンと来ませんでした。船越桂さんの「静かな向かい風」など木彫作品が3点とデッサンが展示してあったことは嬉しかったですがね。
 そして3階はこの特集展示「闇の中で in the darkness」です。暗幕をくぐって中に入るようになっています。別世界を演出しています。
 「暗闇への憧憬」、「闇とエロスの邂逅」、「絵画の中の闇」、「死と隣り合わせの闇」、「闇から始まる」といったコーナーに別れています。
 まず面白かったのが、伊藤公象さんの「アルミナのエロス(白い固体は・・・)」です。チラシの画像のように、アルミナで焼成したブロックを同心円状に置いてあり、それが崩れている様子を表現しています。闇の中に浮かぶ白いブロックが印象的でした。伊藤公象さんの作品ははじめて拝見しますが、少し注目したいですね。
 そして草間弥生さんの作品はさすがに闇に合いますね。「パシフック・オーシャン」「魂がいま離れようとしている」「一億光年の星屑」などはまさに死と隣り合わせの闇そのものです。。またボートの造形作「死の海を行く」などは、闇の中で浮かび上がり、向かい合って展示されているクリスチャン・ポルタンスキーの作品の死んだスイス人むかって漕ぎ出していくようです。
 最後は宮島達男さんです。いつもの「それは変化し続けるそれはあらゆるものと関係を結ぶそれは永遠に続く」と、もうひとつ「Monism/Dualism No.7」が展示してありました(大サービスですね)。やっぱりこの美術館の最後は宮島さんで締めくくらないとね。
 今回、「東京都現代美術館」で3つの展示を拝見しましたが、この特集展示がわたしには一番しっくりきました。充実した展示だと思いましたね。

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by daisenhougen | 2007-02-25 07:28 | 鑑賞記-展覧会

「中村宏・図画事件1953-2007」を見る

d0001004_17214778.jpg 昨日(2月18日)「東京都現代美術館」で展覧会「中村宏・図画事件1953-2007」を見た。
 中村宏(1932年-)さんて誰だっけ。ちょっと気になっていました。何となく見たことがありそうでしたが、思い出せませんでした。
 でも、会場のイラストや装幀のコーナーに行って、思い出しました。そうです、書籍の装幀ではずいぶんと目にしていましたね。ロラン・バルトの「神話作用」なんてはわたしも持ってます(大学に入ったばかりの頃、古本で買ったんですね)。
 セーラー服姿の一つ目少女の作品も、一度糸口が見つかれば思い出しました。間違いなく、その昔、見たことありますね(現物ではないかもしれませんが)。
 かつては一世を風靡したんですね。いわゆるアングラ系の時代ですね。そういった芸術家や文化人(?)、演劇人、そして出版などが一定の力を持っていた頃ですね。
 わたしはその下の年代なので、直接的には触れなかったのですが、少しはその残り香ぐらいは嗅いだ気がします。
 ある意味では、現代アートを何十年も前に先取りしていて、その表現をソフトケートしたのがその後の表現の歴史であると言えなくもないですね。
 でも、現在では、あんまりうけそうではありません。作品の含んでいる毒が強すぎますね。すっかり軟弱になってしまって、咀嚼できないかもしれません。だからなんでしょうか、見に来ている人がほとんどいませんでした(残念なことです・・・)。
 「本展は、そのような中村作品を包括的に捉え、油彩画約100点に、装丁・挿画・イラストレーションや資料など約200点を加えた総数300点を通して、制作の全貌を明らかにするものです」というだけあって。中村さんの画業の全貌を示してくれていますね。
 左翼系のリアリズム絵画から出発して、アングラ系の表現に転身し一定の表現を掴んだが、その後は方向性を失ったまま、といった軌跡が見て取れますね。
 中村さんの作品が70年代以降インパクトを失ったのは、時代の最先端から一気に時代に追い抜かれて、取り残されてしまったんからなんでしょうか。あるいは本人が、成熟を拒否し続けた結果なんでしょうか。いろいろ考えさせられた展示でした。
 

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by daisenhougen | 2007-02-25 07:19 | 鑑賞記-展覧会

「MOTアニュアル 等身大の約束」を見る

d0001004_6493333.jpg 昨日(2月18日)「東京都現代美術館」で展覧会「MOTアニュアル 等身大の約束」を見た。 
 「MOTアニュアル展」は中堅アーチストによる現代アートのグループ展ですね。昨年は日本画で「No Borderー「日本画」から/「日本画」へ 」展でした。日本画の新しい動きを知ることができ、大変参考になりました。今年はいかなる展示なんでしょう。
 まず、千葉菜穂子(1972-)さんの作品から始まりました。写真を和紙に青く焼き付けた作品です。家族代々とか、あるいは土俗的なものへの親近感を表しているんでしょうか。
 次は、秋山さやか(1971-)さんです。地図をモチーフにした作品です。刺繍糸などで移動の軌跡をたどったりしています。ちょっと手仕事的なテーストがありますね。
 中山ダイスケ(1968-)さん。この人の作品だけは、「東京国立近代美術館」の「連続と侵犯展」で一度拝見したことがあります(他の4人は初めてです)。今回は、携帯番号を顔に描いた作品や人のうずくまった造形にアンテナを付けた立体作品などが展示してありました。情報化社会を描いているようですが、一番解りやすいかもしれませんね。
 加藤泉(1969-)さん。奇妙な宇宙人みたいなのを描いています。ヘタウマ的でちょとかわいらしいく、でも孤独感が漂っているといった作品でしょうか。一皮むければ、マーケット的には一番売れそうな作品かも。
 最後が、しばたゆり(1960-)さん。最年長だけあって、多様な試みをしているようです。優しさの裏に潜むものといった感じでしょうか。
 
 開館直後だったからなんでしょうか。ほとんど見ている人がいませんでした。展示会場を一周する間に、2名しか見ている人がいません・・・(職員の方が多いなんて)。
 こんなに充実している展示なのに残念なことです。現代日本の旬なアーチストの作品に触れることができる貴重な機会なのに。もったいない限りです。

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by daisenhougen | 2007-02-25 06:50 | 鑑賞記-展覧会

宮下規久朗「食べる西洋美術史」を読む

d0001004_6462772.jpg 宮下規久朗「食べる西洋美術史」を読んだ。
 光文社、光文社新書、2007年1月20日初版1刷、新書版、280頁。
 目次を写しておきます。プロローグ、第1章 《最後の晩餐》と西洋美術、第2章 よい食事と悪い食事、第3章 台所と市場の罠、第4章 静物画――食材への誘惑、第5章 近代美術と飲食、第6章 最後の晩餐、エピローグ。
 宮下規久朗さんの本は、先日読んだばかりの「西洋絵画の巨匠11 カラヴァッジョ」に続いて2冊目です。
 最近、西洋美術を深くえぐった著作が続いてますね。読んだばかりの岡田温司さんの「処女懐胎」がキリスト教における偶像崇拝をマリア信仰、ヨセフ信仰、アンナ信仰の観点から西洋美術を通じて論じてました。目から鱗の著作でしたね。
 宮下さんのこちらの著作は、キリスト教における食の観点から西洋美術史に新たな光を当てています。こちらも負けず劣らず、新たな視界が開ける著作でした。
 「食べ物や食事は西洋美術においては常に中心的なテーマであった。中世にキリスト教によって食事に神聖な意味が与えられると、食事の情景が美術の中心を占めるにいたる。この伝統が近代にも継承され、現代もなお重要な主題であり続けている。このことは西洋特有の事象であり、西洋の美術と文化を考える上できわめて重要な手がかりとなる」とのことです。
 明治以前の日本や中国美術では食事の場面は、ほとんど描かれてないんですね。まったく虚をつかれるような指摘です。

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by daisenhougen | 2007-02-24 06:45 | 読書-詩歌小説評論他