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「週刊アーティスト・ジャパン 9 棟方志功」を読む

d0001004_8482212.jpg 「週刊アーティスト・ジャパン 9 棟方志功」を読んだ。
 ディアゴスティーニ、2007年03月27日改訂版、590円、A4変形、32頁。
 目次を写しておきます。画家の生涯(型破りの板業)、作風と活動(ほとけの世界)、ギャラリー(女人観世音板画巻 振向妃の柵/釈迦十大弟子/華狩頌/東北経鬼門譜/花矢の柵/善知鳥版画巻 夜訪の柵/東海道棟方板画 由比 海工事の柵)、名画の背景(東北とねぶた)、生涯のこの一年(1936年)、鑑賞のポイント(鬼のような手)。
 責任編集及び執筆は棟方板画館理事の宇賀田達雄さんです。
 棟方志功さんは、わたしの好きな表現者の一人です。時代やイデオロギーを超えた根源的なエネルギーを発する作品たちですね。
 展覧会もけっこう拝見する機会がありました。2003年には生誕100年ということで「日本橋高島屋」、「Bunkamuraザ・ミュージアム」で2つの展示がありましたし、昨年は「そごう横浜店」で「棟方志功と柳宗悦」、「大丸ミュージアム」で「幻の棟方志功展」の2つの展示がありました。いずれも素晴らしかったです。
 今回はいつものように小さな著作でしたが、棟方志功の作品をくりかえし眺めていると、その強烈なパワーをもらえるような気がしました。
 戦争中に棟方志功は、出征兵士のために生還を祈るお守りとして、褌に虎の絵を2,000枚以上描いたなんてエピソードも興味深かったです。
 強烈な思い入れが棟方板画の魅力なんでしょうね。

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by daisenhougen | 2007-03-31 07:47 | 読書-詩歌小説評論他

「週刊アーティスト・ジャパン 8 竹久夢二」を読む

d0001004_10575170.jpg 「週刊アーティスト・ジャパン 8 竹久夢二」を読んだ。
 ディアゴスティーニ、2007年03月20日改訂版、590円、A4変形、32頁。
 目次を写しておきます。画家の生涯(寂寥の殉教者)、作風と活動(美的生活への希求)、ギャラリー(女十題 黒猫/ソファーで本を見る女/秋のいこい/憩い/遠山に寄す/女十題 朝の光へ/長崎十二景 浦上天主堂/みちゆき/小春 時雨の炬燵/黄八丈/青春譜)、名画の背景(大正ロマンの画家たち)、生涯のこの一年(1911年)、鑑賞のポイント(女人哀歌)。
 この巻の責任編集と執筆は北海道教育大助教授の小栗祐美さんです。
 夢二作品は、1月に「千葉市美術館」で「竹久夢二展」を拝見したばかりです。かなり大規模な展示で、夢二作品はだいたい見た感じでしたね。
 この巻は、わたしにとって夢二についての初めての入門書です。こういった形でコンパクトな解説を読んでみると、知識の整理に役立ちます。
 ただ、チョット不満なのが、夢二の代表作といわれる「黒船屋」が収録されていないことです。この本の中でも代表作と書いてあるのに、入門書としては問題ですね。
 そういえば、先日の展覧会でも展示してありませんでした。代表作といわれているのに残念です。

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by daisenhougen | 2007-03-30 07:06 | 読書-詩歌小説評論他

「図録 シュルレアリスム展」を読む

d0001004_1112542.jpg 「図録 シュルレアリスム展 謎をめぐる不思議な旅」を読んだ。
 発行:美術館連絡協議会、制作:印象社、2007年発行、2,000円、190*260、184頁。
 巻頭に村松和明「シュルリアリスムの表皮 謎の領域-表層からの表象」と言った論文からはじまります。かなり力を込めた論文のようですが、チョット力みすぎといった感じですね。この図録唯一の論文なんだから、もうチョット解りやすくしてほしかったですね。
 図録部分はところどころ解説も付いていて、非常に解りやすかったです。
 次に、「シュルリアリスム:年表1916-1945」が収録されていました、コラム(用語解説)も一緒になっていて、シュルリアリスムの流れを年代順に非常に解りやすく解説しています。詳しさもちょうど良い感じです。
 最後に、人物紹介と出品リストが付いています。

 わたしには、シュルリアリスムといったくくりでの展覧会は初めてでした。展覧会を見た感想の時も書きましたが、日本にシュルレアリスムに関してだけでも、こんなに大量な、そして良質な作品があるんですね。一つの潮流を探るには十分な厚みを持っていますね。

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by daisenhougen | 2007-03-29 07:00 | 読書-展覧会図録

「図録 川合玉堂展」を読む

d0001004_1058899.jpg 「図録 没後五〇年 川合玉堂展 時を超えよみがえる日本の自然」を読んだ。
 発行:朝日新聞社、制作:艸藝社、2007年発行、2,000円、225*280、204頁。
 まず巻頭は内山武夫「没後50年 川合玉堂展によせて」といった全般的な短いエッセーです。
 小澤恒夫「玉堂と奥多摩の歳月」は奥多摩との関わりについての短いエッセーです。
 次に平光明彦「川合玉堂 時を超えて甦る日本の自然」では玉堂さんの生誕から晩年まで画業を振り返る論文です。内容的には内山さんのエッセーを詳細に展開したといったところですね。これで玉堂さんについての画法も含めてアウトラインが解ります。
 でも、玉堂さんは没するまで回顧展も開かず画集すら刊行しなかったとか、すごくストイックな人柄なんですね。
 図録は年代順に並べたシンプルな作りです。ゆっくり眺め返すには良い作りです。
 大倉郁雄「画家・川合玉堂 余技の楽しみ-俳句・短歌・長歌の画賛」ということで、画賛についての短い解説も付いてました。図録の最後の部分にまとめて収録されていた画賛作品とともに、玉堂さんの別な側面が良くわかりますね。
 巻末には作品解説、年譜、参考文献抄、出品目録が付いています。

 内山さんは巻頭のエッセーの中で、玉堂さんが近年、人気となっている理由を「遠くに捨ててしまった山村や田園の平和な生活や美しい自然を、玉堂の作品が示していることへの懐かしい感動」にあるとしています。
 たしかに、今回の展覧会はけっこう見に来ている人多かったですね。地味な展示と思っていたのでびっくりしました。静かな玉堂ブームなのかもしれません。
 でも、見ているのは60代以上といった感じもしました。山村、田園とか里山に懐かしさを感じる最後の世代なのかもしれません。問題はその後の世代へ射程だ届くかでしょうね。

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by daisenhougen | 2007-03-28 06:56 | 読書-展覧会図録

「図録 レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」を読む

d0001004_11184946.jpg 「図録 レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」を読んだ。
 発行:朝日新聞社・NHK・NHKプロモーション、制作:美術出版、2007年発行、2,000円、218*285、222頁。
 展覧会の余韻がさめやらない内に読んでみました。
 まずカルロ・ペドレッティ「序論-レオナルドの思考過程をたどる」といった論文から始まります。かなり本格的な論文です。ちょっと衒学的表現が多くて、わたしにはチョットハードルが高かったですね。
 次がこの展覧会の日本側の監修者池上英洋さんによるSection1「レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯」、Section2「「受胎告知」-思索の原点」の詳しい解説です。こちらは内容も充実してましたし、非常に解りやすかったです。レオナルド・ダ・ヴィンチと受胎告知の入門には最適です。何度も眺め返していると、展示室に浮かび上がっていた「受胎告知」の感激が蘇ってきます。
 アントニオ・ナター「「マニエラ・モデルナ」の始まり-ヴェロッキオ工房時代からミラノへの出発まで」は初期のダ・ヴィンチに焦点をあわせた読み応えのある論文でした。
 パオロ・ガルッツィ「日本展開催によせて」はこの展覧会開催の経緯がわかる短い文章です。
 それ以降はSection3以降の展示内容を忠実の再現しているようです。混雑しているので、じっくり解説を読めなかった部分を補うことができました。
 これを読んでも、かなりレベルの高い展示なのが解ります、ざーっと一回りしただけで理解できる内容じゃありませんね。解説をじっくり読みこんで2度、3度訪れる必要がありそうです。
 後は、いつ再訪するかですね。これからは「上野公園」は桜の季節ですからそこはパスでしょうし、5月の連休も駄目ですね。会期末が近づけば混雑必至でしょうし・・・。

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by daisenhougen | 2007-03-27 07:18 | 読書-展覧会図録

マウス「Wireless Notebook Laser Mouse 6000」を買う

d0001004_11103112.jpg マウス「Wireless Notebook Laser Mouse 6000」を買った。
 今度はマウスが壊れてしまいました。クリックしようとしても押せなくなってしまいました。これではどうにもなりません。
 今まで使っていたマウスは単身赴任早々に買ったのですから、5年以上はたっているんですね。寿命と言うことで諦めることにしました。電子機器は大体5年過ぎると駄目になってきますね。
 マウスがないとパソコン使えませんので、近場の「ベスト電器」に行ってみました。
 いろんな種類が並んでいましたが、最近のトレンドや売れ筋がわかりません。でも、コードレスにはしたかったので、ワイヤレスマウスを選択しました。後は今使っているElecomは飽きてしまったのでマイクロソフトにしたこととぐらいですね。
 ということでMicrosoft Wireless Notebook Laser Mouse 6000にしました。「ベスト電器」の価格はやっぱりネットで調べた価格よりは割高です。でも、雨に中、遠出も嫌ですから買ってしまいました。
 さて、少し使ってみました。さすがにクリック感や動作は良い感じです。コードがじゃまにならないのも気に入りました(UEBの発信部分が大きすぎるのが難点ですが・・・)。
 水平ストロークや拡大機能もけっこう便利です。
 そして、一番良かったのがマウスパットなしでも大丈夫なことです。いつもパソコンを使う場所は机の上かテーブルの上ですが、どちらもマウスパットなしで十分使えました(今までのマウスは全く駄目でした)。これだけでも新調した甲斐があります。
 これだけ快適だと、会社のパソコン用のマウスもワイヤレスに替えたくなりました。

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by daisenhougen | 2007-03-26 07:10 | 買い物

映画「今宵、フィッツジェラルド劇場で」を見る

d0001004_1183021.jpg 昨日(3月24日)「Bunkamura ル・シネマ」で映画「今宵、フィッツジェラルド劇場で」を見た。
 原題:A PRAIRIE HOME COMPANION、2006年、アメリカ。
 監督:ロバート・アルトマン、出演:ウディ・ハレルソン、トミー・リー・ジョーンズ、ケヴィン・クライン、リンジー・ローハンほか。
 巨匠ロバート・アルトマン監督の遺作であり、新聞には大傑作なんて評価も載ってましたので、期待して出かけました。
 長年続いたラジオ公開番組が終了することでの人間模様をライブショー仕立てで、いろんな歌を交えながら描くといったストーリーです。
 でも、わたしには、まったく話に入り込めませんでした。何となく始まって何となく終わったといった感じでした。ストーリー上のメリハリが感じられず、歌われている歌も特に心惹かれることもありませんでした。どこが傑作なのか解らないまま終了してしまいました。
 と言うことで、わたしにはチョット退屈な作品でした(単に理解力不足かもしれませんが・・・)。

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by daisenhougen | 2007-03-25 08:07 | 鑑賞記-映画

「靉嘔 AY-O:感覚のスペクトル」展を見る

d0001004_14491130.jpg 昨日(3月24日)「埼玉県立近代美術館」で展覧会「アーティスト・プロジェクト-靉嘔 AY-O:感覚のスペクトル」展を見た。
 常設展示の中の1コーナーでの展示です。でも埼玉県立近代美術館の収蔵作品だけでなく、作家所蔵の特別出品作品も一緒に展示してありましたから、常設展示とは言えないですね。 「初期作品から1990年代の近作までを含む構成により、多様な魅力溢れる靉嘔の世界を紹介します」とのことです。
 靉嘔(1931年-)さんはチョット気になる存在です。いろんな美術展などで拝見して、その強烈な色彩感覚に魅了されていました。でも、なかなかまとまった形で作品に接する機会が無かったですね。
 今回もこんな形で開催されているのは全く知りませんでした。「シュルレアリスム展」を見に来て、たまたま遭遇したと言ったところです。ラッキーでした。
 常設展示室の三分の一を使って展示してありました。21点の作品が展示してありました。得意のレインボーの絵画作品が大半ですが、同じレインボー作品でも「Finger Box-Kit」は指を差し込んでその触覚を感じたり、立体作品など多様な作品が並んでいました。すっかり靉嘔ワールドを堪能させてもらいました。
 休みになったからなんでしょうか多くの高校生たちが見に来ていました。虹色の鮮やかさに若い子たちが楽しんでいる様子でした。
 どこかで、もう少し網羅的に靉嘔さんの全貌がわかる大規模な展覧会を開催してほしいですね。
 
 常設展示ですので他にも「光の諸相-モネからタレルまで」ということで、この美術館のお宝クロード・モネ「ジヴェルニーの積みわら、夕日」の展示や「間と余白の美-呼吸する空間」ということで菱田春草らの日本画、「メキシコの版画-タマヨを中心に」ということでルフィーノ・タマヨの作品などが展示してありました。


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by daisenhougen | 2007-03-25 07:48 | 鑑賞記-展覧会

「シュルレアリスム展」を見る

d0001004_1341252.jpg 昨日(3月24日)「埼玉県立近代美術館」で「シュルレアリスム展-謎をめぐる不思議な旅-」を見た。
 「この展覧会は20世紀の革命的な芸術運動であったシュルレアリスムに焦点をあて、その代表的な西洋の美術家約30名をとりあげます。また、シュルレアリスムを分かりやすく紹介するため、「序章:ようこそシュルレアリスムの世界へ」、「第1章:意識を超えて」、「第2章:心の闇」、「第3章:夢の遠近法」、「第4章:無垢なるイメージを求めて」といった展示構成によって、その全体像を読み解いていきます」とのことです。
 展示されているのはジャン・アルプ、ハンス・ベルメール、ヴィクトル・ブローネル、アンドレ・ブルトン、レオノーラ・キャリントン、サルバドール・ダリ、ジョルジオ・デ・キリコ、ポール・デルヴォー、オスカル・ドミンゲス、マルセル・デュシャン、マックス・エルンスト、レオノール・フィニ、パウル・クレー、ヴィフレド・ラム、ルネ・マグリット、マン・レイ、アンドレ・マッソン、ロベルト・マッタ、ジョアン・ミロ、メレット・オッペンハイム、フランシス・ピカビア、パブロ・ピカソ、ピエール・ロワ、ケイ・セイジ、クルト・セリグマン、イヴ・タンギー、ドロテア・タニング、ラウル・ユバックといった人たちです。
 主要どころではサルバドール・ダリ7点、ポール・デルヴォー7点、ルネ・マグリット7点、ジョアン・ミロ9点といった作品が展示してありました。かなり充実した展示です。
 全ての展示作品が、この埼玉県立近代美術館をはじめとして、この展覧会が巡回する岡崎、山梨、宮崎、姫路を含む日本の地方美術館などに所蔵されている作品です。日本にこんなに豊富なシュルレアリスムに関する美術品が収集されているんですね。驚きです。
 地方美術館でも連携すれば、すばらしい展覧会が開催できる良い見本のように思えました。
 図録買いましたので、読んでから感想続けます。

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by daisenhougen | 2007-03-25 07:03 | 鑑賞記-展覧会

映画「ディパーテッド」を見る

d0001004_11594272.jpg 昨日(3月23日))「109シネマズ」で映画「ディパーテッド」を見た。
 2006年、アメリカ、ワーナー・ブラザース。
 製作・監督:マーティン・スコセッシ、脚本:ウィリアム・モナハン、出演:レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソンほか。
 なんてったってアカデミー賞の作品賞を受賞したんですから、見ないわけにはいかないですね。ということで、滑り込みセーフで見ることができました(この映画館では上映は本日までだそうです)。
 ストーリーとしては警察官(ディカプリオ)がマフィアに潜入し、マフィア(マット・デイモン)が警察に潜入して、お互いがその存在を暴こうと丁々発止やり合うといったとこです。そして、ついにはマフィアのボス(ジャック・ニコルソン)はFBIに内通しているし、潜入者どうしは同じ女性を愛してしまうし、そして結局、みんな殺されちゃったといったストーリーです。
 どちらかといえば、グチャグチャめちゃくちゃな設定ですね。でも死のかおりだけは色濃く残っているといった作品です。
 2002年の香港映画「インファナル・アフェア」のリメイク版ですが、ハリウッド流の明快な作品にすると、どうもあらばっかり見えてきます。
 「アビエイター」と同じで、どうもわたしにはマーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオの組み合わせの作品は相性が悪いですね。この程度の作品が作品賞とはちょっと驚きでした。
 でも、ジャック・ニコルソンの演技はすばらしかったです。この存在感のある演技だけでも見た甲斐があるかもしれません。

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by daisenhougen | 2007-03-24 07:59 | 鑑賞記-映画