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「図録 鳥居清長展」+「作品総目録」を読む

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d0001004_9313987.jpg 「図録 鳥居清長展」+「作品総目録」を読んだ。
 まずは図録です。編集発行:千葉市美術館、2007年4月28日発行、228mm*290mm、296頁。
 ずっしりとした図録です。充実した展覧会にふさわしい作りです。こちらも展覧会見てからだいぶ経ってしまいましたが、ようやく目を通しました。 
 小林忠「江戸のヴィーナス-八頭身の清長美人」、下山進「鳥居清長の作品に使用された着色料の非破壊分析調査」、浅野秀剛「清長版画の編年について-美人風俗画を中心に」、田辺昌子「清長の美人画-商品としての視点から」といった論文が収録されていました。
 やはり巻頭の小林館長の論文は的確にこの展覧会に意義と清長作品の特色を述べています。清長作品の八頭身美人はヨーロッパへの憧れと西洋画法の採用といった面から的確に説明してありました。
 田辺さんの論文も清長作品を商品としての視点から論じていて興味深かったです。
 図版を解説読みながら、じっくり見返してみました。空前そしておそらく絶後となろうといった展覧会が甦ってきますね。

 作品総目録は編集発行:千葉市美術館、2007年5月31日発行、228mm*290mm、71頁。
 版画作品目録、黄表紙目録、絵本番付・絵本・枕絵・挿絵本作品目録、顔見世番付目録、肉筆画作品目録、参考図版。
 図録買った人に、無償で後から送られてきました。研究者でもない素人には宝の持ちぐされみたいなものかもしれません。でも、版画作品が552点(シリーズ)あるとか、肉筆画が33点しかないとか、けっこう眺めていると面白いもんです。

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by daisenhougen | 2007-06-30 07:30 | 読書-展覧会図録

「図録 大回顧展モネ 印象派の巨匠、その遺産」を読む

d0001004_928087.jpg 「図録 大回顧展モネ 印象派の巨匠、その遺産」を読んだ。
 発行:読売新聞社、2007年、225mm*280mm、280頁。
 セルジュ・ルモワンヌ「同時代、20世紀、そして今日におけるモネ」、高階秀爾「日本から見たモネ」、馬渕明子「モネ-身体と感覚の発見」、南雄介「「モネの遺産」についてのノート」、林有維「モネをジヴェルーニに訪ねた日本人」といった論文が収録されています。
 展覧会見てからだいぶ経ってしまいました。でも、図版を一枚ずつめくって眺めていると、モネの大作がきら星のごとく展示してあったのを思い起こさせてくれました。まさしく大回顧展に恥じない展示だったですね。よくもこんなに作品が集まったもんですね。やっぱり日本に多くのモネ作品が収集されているから、大規模な展示もできるんでしょうね。

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by daisenhougen | 2007-06-30 07:24 | 読書-展覧会図録

「図録 狩野派誕生-栃木県立博物館コレクション-」を読む

d0001004_9214070.jpg 大倉集古館、2007年、150mm*210mm、20頁。
 相澤正彦「狩野派と関東-栃木県立博物館コレクション」といった全般的な解説と木田諭(栃木県立博物館)、田中知佐子(大倉集古館)による作品解説付きの図版が収録されています。
 小さく薄いパンフレットみたいな作りですので、図版も小さく細部を見ることはできません。でも、ほとんどサービスみたいな値段でしたから文句は言えませんね。
 狩野派は関東出身であるなんてことが解説してありました。地味な展示でしたので、忘れないためにもこういった図録(小冊子)を発行してくれたのは有り難いですね。

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by daisenhougen | 2007-06-30 07:19 | 読書-展覧会図録

「図録 水の情景-モネ、大観から現代まで」を読む

d0001004_9192340.jpg 「図録 水の情景-モネ、大観から現代まで」を読んだ。
 発行:横浜美術館・横浜市芸術文化振興財団、2007年、187mm*246mm、136頁。
 雪山行二「本展に寄せて」、松永真太郎「虚実の間にのぞむ-映像を中心に」、新畑泰秀「崇高なる、水の情景」、倉石信乃「きれいな水」
 この展覧会は時間も地域もかなり幅のある展示で、なかなか焦点がつかめませんでした。さらに展示リストも用意してなかったので、展示リスト代わりつい買ってしまいました。
 今回、ようやく眼を通すことができましたが、展覧会の記憶も薄れてしまったせいもあるんでしょうが、あんまりピンと来ませんでした。
 図版も小さいし、展示に映像が多かったこともあるんでしょうが、あんまり展覧会の様子を再現できていない気がしました。
 収録論文も美術館の学芸員でまかなっているようですが、もう少し展示意図なりを明確に書いててほしかったですね。変に些末なことばかり書いてある気がしました。

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by daisenhougen | 2007-06-30 07:18 | 読書-展覧会図録

「日経会社情報 2007-Ⅲ 夏号」を買う

d0001004_9121073.jpg 「日経会社情報 2007-Ⅲ 夏号」(日本経済新聞)を買った。
 恒例の会社情報です。3ヶ月経つのは早いもんですね。あっという間に次の号が出てしまいますね。
 この号から基本的に連結決算の情報に統一してありました。単独決算のデータはもはや意味がなないとの判断のようです。重要性からいったら、まあ、当然でしょうね。
 付録に「決算書&基本指標ガイド」 なる入門ガイドが付いていました。初歩的なことですが、頭の整理には役に立ちました。
 さて、ウォッチしている会社の業績をチェックすることにしますか。

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by daisenhougen | 2007-06-29 07:09 | 雑誌など

白井聡「未完のレーニン」を読む

d0001004_984934.jpg  講談社(講談社選書メチエ)、2007年5月11日、1,575円、B6版、238頁。
 目次を写しておきます。第1部 躍動する<力>の思想をめぐって(第1章 いま、レーニンをどう読むか?、第2章 一元論的<力>の存在論)、第2部 『何をなすべきか?』をめぐって(第3章 <外部>の思想レーニンとフロイト(1)、第4章 革命の欲動、欲動の革命レーニンとフロイト(2))、第3部 『国家と革命』をめぐって(第5章 <力>の経路『国家と革命』の一元論的読解(1)、第6章 <力>の生成『国家と革命』の一元論的読解(2)、第7章 <力>の運命『国家と革命』の一元論的読解(3))
 著者の白井聡(1977-)さんは政治学・西洋思想専攻の日本学術振興会特別研究員とのことです。 若い学者の修士論文を加筆したのがこの本のようです。まさしく一人の若い知性の誕生に立ち会っているんでしょうか。
 やっぱりここは中沢新一さんの推薦文を写しておきましょう。
 「この輝くような若い日本の知性は、死せるレーニンを灰の中から立ち上がらせようと試みたのだった。ゾンビではない。失敗に帰した自らの企ての廃墟に佇みながら、ここに創造された21世紀のレーニンは、永遠に続く闘争への道を、ふたたび歩みだそうとしているかのように見える。素っ気ない手つきで差し出されたこの本が、世界へのまたとない贈り物であったことにみんなが気づくまで、そんなに時間はかかるまい」。
 あまりに加速度的に巨大になりつつある資本集中とそれに対する無力感。これに対峙する模索の一つの試みかもしれません。>

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by daisenhougen | 2007-06-28 07:09 | 読書-詩歌小説評論他

「週間アーティスト・ジャパン14 小磯良平」を読む

d0001004_952682.jpg 「週間アーティスト・ジャパン14 小磯良平」を読んだ。
 デアゴスティーニ、 2007年5月01日発行、590円、32頁。
 目次を写しておきます。画家の生涯(モダニズムと共に)、作風と活動(油絵の正道を歩く)、ギャラリー(絵画/練習場の踊り子達/斉唱/音楽/トロワ・グラース石をひろう男達/働く人/働く女/三人の踊り子)、名画の背景(大阪・神戸のモダニズム)、生涯のこの一年(1960年)、鑑賞のポイント(表現明快)。
責任編集は増田洋さんはです。
 小磯良平(1903-1988)の作品は近代洋画の展示などで、時折拝見したこともありますが、特に感動した覚えもありませんでした。もちろんまとまった展示を見たこともありませんし、画集なども買ったことがありませんでした。わたしにとっては未知の画家の一人ですね
 今回、増田さんの解説に導かれながら、代表作を眺めて、簡単な略伝を読んでみました。
 外国人居留地の神戸生まれで、キリスト教を信仰する家庭に育ち、モダニズムの子としてとらえています。
 そして洋画による多くの「美人画」を残したようですね。いずれも清楚な感じの作風が新鮮に思えました。
 機会があれば代表作の「斉唱」や迎賓館にある「絵画」や「音楽」などの実物を拝見したいもんですね。

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by daisenhougen | 2007-06-27 07:04 | 読書-詩歌小説評論他

林俊雄「スキタイと匈奴 遊牧の文明(興亡の世界史02)」を読む

d0001004_924076.jpg 林俊雄「スキタイと匈奴 遊牧の文明(興亡の世界史02)」を読んだ。
 講談社、2007年6月15第1刷、2,415円、四六判、391頁。
 目次を写しておきます。第1章 騎馬遊牧民の誕生、第2章 スキタイの起源、第3章 動物文様と黄金の美術、第4章 草原の古墳時代、第5章 モンゴル高原の新興勢力、第6章 司馬遷の描く匈奴像、第7章 匈奴の衰退と分裂、第8章 考古学からみた匈奴時代、第9章 フン族は匈奴の後裔か?。 著者の林俊雄さんは考古学専攻の創価大学教授とのことです。
 黒海のスキタイ、モンゴルの匈奴、そしてフン族まで広大なユーラシア草原の騎馬遊牧民国家を描いています。
 以前読んだ安森孝夫「シルクロードと唐帝国(興亡の世界史05)」の前史にあたる部分です。このシリーズは全巻を通じて中央ユーラシアの復権を強く打ち出していますね。
 ほとんど知らないことばかりでしたので、興味深く読むことができました。考古学の発掘作業の成果も随所に盛り込まれていましたね。
 ただ、安森さんの巻でも感じたのですが、あくまでも世界史の通史のシリーズなのですから、基本的歴史事項もしっかり記述しておいてほしいですね。アンチなんとかの部分だけ詳しく記述しても駄目だと思うんですけどね。

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by daisenhougen | 2007-06-26 07:00 | 読書-詩歌小説評論他

「第21回多賀城跡あやめまつり」を見る

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「第21回多賀城跡あやめまつり」を見た。
 「東北歴史博物館」のすぐそばの国の特別史跡「多賀城跡」の一角にある「あやめ園」で開催されていたのでついでに訪ねてみました。
 このあやめ園は約20,000平方メートの広さで、250種200万本のあやめ、花菖蒲が咲くとのことです。
 開催初日でしたが、ほとんど満開状態でした(これで会期末まで花が持つのでしょうか)。いままで何度かあやめ園を訪れたことがありますが、満開状態のアヤメの花がこれほどまとまっているのは初めて見ました。一面アヤメづくしですね。
 本当に偶然だったんですが、ラッキーでした。
 アヤメといってもいろんな種類があるんですね。でも、いずれもチョット寂しげな風情があります。そこがアヤメのいいところなんでしょうね。

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by daisenhougen | 2007-06-25 06:42 | 街歩き・お出かけ

「慈覚大師円仁とその名宝」を見る

d0001004_1940517.jpg 昨日(6月24日)「東北歴史博物館」で展覧会「慈覚大師円仁とその名宝」を見た。
 「円仁の比叡山修学から1200年を迎えるにあたり、彼の生涯と業績を紹介する特別展を開催します。国宝・重要文化財約70件ほか多数の仏教美術の名宝が出品される最大規模の特別展です」とのことです。
 展示は第1章 円仁の活動と生涯(円仁、最澄と天台開宗、入唐求法)、第2章 円仁がひろめた教え(天台密教、法華経の教え、浄土への門~阿弥陀信仰)、第3章 円仁敬慕~慈覚大師巡礼(日本仏教の母山~比叡山、ふるさと下野、はるかみちのくへ)といった区分となっていました。 展覧会の巡回も円仁ゆかりの地での開催で、出生地の「栃木県立博物館」の展示が終わっての巡回です。この後は比叡山ゆかりの滋賀県立近代美術館へ巡回するようです(東京周辺での巡回はないようです)。
 円仁は天台宗開祖の最澄さんなんかと比べると知名度はかなり低いですね。わたしはほとんど知りませんでした。
 今回の展示を拝見して、円仁は仏教史上かなり重要な存在だったことが良くわかりました。天台密教、法華経、阿弥陀信仰といった日本宗教へ圧倒的な影響を及ぼした潮流の先駆けだったんですものね。少し視野が広まりました。
 又、円仁は東北地方の寺院の設立に多く関わったようです。恐山円通寺、山寺立石寺と平泉中尊寺・毛越寺、宮城瑞巌寺など東北地方の有力寺院が円仁さんに関係していたなんてことも初めて知りました。「東北のお大師さん」と言われているそうです。多くの来館者が熱心見ていたのも関係あるんでしょうかね。
 展示は肖像画や仏像、仏具、教典、書簡など、円仁ゆかりのお宝が幅広く展示してありました。 ただ、今回の東北展ではけっこうパネル展示が多くて、絵画や仏像でのお宝展示が少し少なかった気がします。でも、東北展ですから東北ゆかりの寺院などのお宝はもれなく展示してあるので贅沢言っちゃいけませんね。
 なかでもいろいろな教典は素晴らしかったですね。お経がこんなに美しいものだったとは・・・・。教典がまさしくお宝だったのが良くわかります。

 東北歴史博物館は初めて訪れましたので、常設展示もざーっと見てみました。
 東北地方の歴史を古代から戦後の駄菓子屋までレプリカや模型、人形などを使って年代順に漫然と並べ展示してありました。
 東京から各地方までに散在する歴史館、博物館、郷土館といった公共施設によくあるような展示方法ですね。
 言ってみれば、お役所仕事の典型みたいな展示でした。もうチョット気のきいた展示できないんでしょうかね・・・。円仁展が素晴らしかっただけに、よけい強く感じてしまいました。


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by daisenhougen | 2007-06-25 06:39 | 鑑賞記-展覧会