上野公園の桜を見る

d0001004_154291.jpg 昨日(04月08日)上野公園の桜を見た。
 東京地区の桜が満開の時期に、ちょうど東京を離れていました。
 昨日の夜に戻ってきたので上野公園を訪れてみました。
 一部の電灯はついていましたが、ぼんぼりの点灯は終了していました。
 少々寂しげなお花見でした。
 桜好きのわたしの一年一度の楽しみも、今年はチョット出遅れてしまいました。
 残念無念。
 ただ、桜としてはいくぶん葉桜になりつつある感じもしましたが、日中ならまだ愉しめるような気もしました。
 週末の美術館巡りの時に、どこかで満開の桜に出会いたいですね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-04-09 07:03 | 街歩き・お出かけ

「ロシアの夢1917-1937」を見る

d0001004_924824.jpg 先日(04月03日)「山形美術館」で展覧会「ロシアの夢1917-1937」を見た。
 たまたま開催初日に訪れました。あんまり周知されていないのか、見に来ている人はまばらでした。
 さて、この展覧会は副題が「ロシア・アヴァンギャルド-絶たれた疾走、甦る造形のヴィジョン」とあるように、ロシア革命をはさみ前衛芸術であったロシア・アヴァンギャルドが、時代の先端を走りながら、やがて政治利用のプロパガンダの先兵となり、ついには粛正されていった様を再現しようといった試みです。
 展示は「第1章 ぼくの革命だ 芸術の革命から政治の革命へ1913-1917」、「第2章 広場はわれわれのパレット 芸術とプロパガンダ1917-1921」、「第3章 生活建設の旗印のもとに ネップ(新経済政策)の時代1921-1928」、「第4章 社会主義リアリズムに向けて五カ年計画の時代1928-1937」といった区分で年代順に軌跡がわかるようになっています。
 ほんの短い期間でついえてしまった「夢」を見事に再現しています。
 革命は幻想でしかなく、まさに夢であったんですね。
 跳ねっ返りの若き芸術家なんては、冷徹な権力闘争の前では赤児にひとしい様が痛々しいほどあらわれていました。
 そして感性的には最先端であり、時代を超えるような表現も断片的にはうかがえるにしても、作品としてはいかにも空疎でありチープな感じが痛々しくもありました。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-04-07 06:36 | 鑑賞記-展覧会

2010年03月読書記録

 2010年03月の読書記録です。
 03月は20冊ほど読むことができました。
 その中で最も心に残ったのは辺見庸さんの「詩文集」です。だいぶ刊行が延び延びとなっていましたが、ようやく入手できました。「生首」などとインパクトがある題名ですが、内容も辺見節全開の強烈パンチ炸裂の作品です。辺見さんは評論家でもなく、小説家でもなく、詩人なんだ、とひとりで納得しました。
 それ以外ではクリント・イーストウッドの評伝、先月読んで感心した伊藤比呂美さんの旧作「とげ抜き新巣鴨地獄縁起」、海外で刊行された国芳展の図録の素晴らしいクオリティなどに感銘を受けました。
 週間本は完結が相次ぎ、今月はチョット寂しくなりました。
 図録は3冊でしたので、けっこうたまってきました。4月には追いつかなくてはなりませんね。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

 書籍
△山口謠司「ん―日本語最後の謎に挑む」(新潮新書)
△鈴木淳「維新の構想と展開(日本の歴史20)」(講談社学術文庫)
△「新潮2010年3月号 特集:小説家52人の2009年日記リレー」(新潮社)
△大貫隆「聖書の読み方」(岩波新書)
△杉浦日向子「百日紅(上)」(ちくま文庫)
△杉浦日向子「百日紅(下)」(ちくま文庫)
△伊藤比呂美「河原荒草」(思潮社)
◇伊藤比呂美「とげ抜き新巣鴨地獄縁起」(講談社)
△山折哲朗「増補改訂版 人間蓮如」(洋泉社新書)
△柴田一成「太陽の科学」(NHKブックス)
△谷川俊太郎・加藤俊朗「呼吸の本」(サンガ)
△「日本の近現代史をどう見るか(シリーズ日本近現代史10)」(岩波新書)
◇エリオット「クリント・イーストウッド ハリウッド最後の伝説」(早川書房)
△内田樹・釈微宗「現代霊性論」(講談社)
△「PEN 2010年3/1号 特集:キリスト教徒は何か」(阪急コミュニケーションズ))
△佐々木隆「明治人の力量(日本の歴史21)」(講談社学術文庫)
◎辺見庸「詩文集 生首」(毎日新聞社)
◇「Kuniyoshi From the Arthur R. Miller Collection」(Royal Academy Books)
△ペンク「タマラ・ド・レンピッカ((岩波アート・ライブラリー )」(岩波書店)
△武村政春「おへそはなぜ一生消えないか」(新潮新書)

 週間本
-「週刊 国宝の美28[彫刻11]快慶と定慶」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美29[彫刻12]鎌倉中期の彫刻」(朝日新聞)
-「週刊 歴史でめぐる鉄道全路線34 常磐線ほか」(朝日新聞)

 図録
-「図録 所蔵水彩・素描展-松方コレクションとその後」(国立西洋美術館)
-「図録 没後400年 特別展 長谷川等伯」(東京国立博物館)
-「図録 生誕120年 小野竹喬展」(毎日新聞・NHK)

[PR]
# by daisenhougen | 2010-04-01 06:43 | 読書記録(まとめ)

2010年03月鑑賞記録

 2010年03月の鑑賞記録です。
 03月は20ほどの展示を見ることができました。
 数的にも満足ですが、内容的にも素晴らしい展示に出会えました。
 その中でも長谷川等伯展と歌川国芳展は甲乙つけがたいぐらい充実した展示でした。これだけ充実した展示はもはや再見は不可能かもしれませんね。
 国芳さんは4月20日から全面展示替えですので、ことらも見逃さないようにしなくてはなりませんね。
 洋物では「レンピッカ展」ですね。時代とギリギリの線で渡り合った成果を堪能させてもらいました。
 そして何といってもピカイチは東大博物館でひっそりと開催されていた「命の認識」展です。わたしにとっては心から衝撃を受けた展示でした。
 これら以外も充実した展示が目白押しでした。
 日本物では板橋美の浮世絵の死角、東海道五十三対の全点展示、近美の小野竹喬展などが心に残りました。
 洋物では西美のブラングィン展と水彩・素描展のそろい踏み、庭園美のマッキアイオーリ展などが素晴らしかったですね。
 番外編としては大哺乳類展でしょうか。
 映画は1本だけでした。アカデミー賞受賞作を野次馬的に見ておいたといったとこですね。 コンサートは今年始めて訪れることができました。ルイゾッティによるあまりに美しいモーツァルトの音楽を堪能させてもらいました。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で、かってな評点です。
 では、一覧です。
 展覧会 
◎「没後400年 特別展 長谷川等伯」(東京国立博物館)
△「特集陳列「農村(田園)へのまなざし」ほか常設展示」(東京国立博物館)
◇「フランク・ブラングィン展」(国立西洋美術館)
◇「所蔵水彩・素描展-松方コレクションとその後」(国立西洋美術館)
◇「生誕120年 小野竹喬展」(東京国立近代美術館)
△「水浴考」(東京国立近代美術館)
△「木田安彦の世界」(汐留ミュージアム)
△「現代絵画の展望 12人の地平線~この頃~」(鉄道歴史展示室)
◇「浮世絵の死角 イタリア・ボローニャ秘蔵浮世絵名品展」(板橋区立美術館)
◇「イタリアの印象派 マッキアイオーリ展」(東京都庭園美術館)
◎「美しき挑発 レンピッカ展」(Bunkamuraザ・ミュージアム)
-「ボルゲーゼ美術館展」(再訪)(東京都美術館)
-「没後400年 特別展 長谷川等伯」(展示替え再訪)(東京国立博物館)
△「VOCA 展2010」(上野の森美術館)
△「鰭崎英朋(ひれざきえいほう)展」(弥生美術館)
◎「特別展示 命の認識」(東京大学総合研究博物館)
◇「東海道五十三対」(UKIYO-e TOKYO)
◇「大哺乳類展 陸のなかまたち」(国立科学館)
△「向井潤吉 展~わかちがたい風景とともに~」(日本橋高島屋)
△「荒木経惟・舟越桂 至上ノ愛像」(高橋コレクション日比谷)
◎「歌川国芳 奇と笑いの木版画」(前期(府中市美術館)

 映画
△映画「ハート・ロッカー」(TOHOシネマズ)

 コンサート
◇ホールオペラ「コジ・ファン・トゥッテ/指揮:ルイゾッティ」(サントリーホール)

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-31 06:40 | 鑑賞記録(まとめ)

「歌川国芳 奇と笑いの木版画」を見る

d0001004_14393314.jpg先日(03月20日)「府中市美術館」で展覧会「歌川国芳 奇と笑いの木版画」を見た。
 この美術館は、毎年、桜の季節に合わせて日本の素晴らしい作品の数々を展示する企画を開催していますが、今年はなんと国芳さんに焦点をあわせてきました。
 これでまさしく今年は国芳イヤーになりましたね。
 初期から晩年までの画風の変遷から、代表作のそろい踏みといった至れり尽くせりの展示でした。
 これらが個人コレクションだとは信じられないほどの充実度でした。
 全面展示替えの後期展示も見逃せませんね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-30 06:38 | 鑑賞記-展覧会

「荒木経惟・舟越桂 至上ノ愛像」を見る

d0001004_14375428.jpg 先日(03月19日)「高橋コレクション日比谷」で展覧会「荒木経惟・舟越桂 至上ノ愛像」を見た。
 こちらの展示スペースもはじめて訪れることができました。期間限定のスペースとのことですから、一度は訪れたかったので、念願かないました。
 展示は荒木経惟さんの写真が中心でした。舟越桂さんの木造はチョット寂しそうでした。
 スペース的にはチョット厳しい展示でしたね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-29 06:37 | 鑑賞記-展覧会

「向井潤吉展~わかちがたい風景とともに~」を見る

d0001004_1436482.jpg 先日(03月19日)「日本橋高島屋」で展覧会「向井潤吉展~わかちがたい風景とともに~」を見た。
 どこかホッとする風景画がたくさん並んでいました。
 こういった風景も遠き記憶の中の世界となってしまったんですね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-28 06:35 | 鑑賞記-展覧会

「大哺乳類展 陸のなかまたち」を見る

d0001004_14324538.jpg 先日(03月19日)国立科学館」で展覧会「大哺乳類展 陸のなかまたち」を見た。
 愉しい展示でした。
 いろんな哺乳類の剥製をすぐそばから観察することができる展示です。
 哺乳類といっても範囲は広く、小さな小動物から巨大なものまで、いろんな種類を身近に観察できます。
 写真も取り放題ですから、存分に愉しむことができました。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-27 06:32 | 鑑賞記-展覧会

オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」を聴く

d0001004_1431209.jpg 先日(03月14日)「サントリーホール」でオペラ「コジ・ファン・トゥッテ」を聴いた。
 だいぶ遅くなりましたが、わたしにはコンサートを聴くのは今年初めてです。月1回ぐらいは聴こうと思っているのですが、なかなか実現しませんでした。
 ルイゾッテイ指揮のモーツァルトシリーズの最終回というんですから、聴き逃すわけにはいけませんね。
 いゃー満喫しました。音の贅沢を存分に満喫しました。
 他愛もない内容に飛びっきりの音楽が絶妙のバランスでできあがっています。
 まさしくモーツァルトの最良の作品です。
 生粋のイタリアスタイルのルイゾッテイにはピッタリの作品です。
 このダ・ポンテ三部作の最後に持ってきたのもうなずけます。

 主要メンバーを写しておきます。
 出演:フィオルディリージ:セレーナ・ファルノッキア(ソプラノ)、ドラベッラ:ニーノ・スルグラーゼ(メゾ・ソプラノ)、グリエルモ:マルクス・ヴェルバ(バリトン)、フェルランド:フランチェスコ・デムーロ(テノール)、デスピーナ:ダヴィニア・ロドリゲス(ソプラノ)、ドン・アルフォンソ:エンツォ・カプアノ(バス)
 指揮&フォルテピアノ:ニコラ・ルイゾッティ、演出:ガブリエーレ・ラヴィア、管弦楽:東京交響楽団、合唱:サントリーホール オペラ・アカデミー
 舞台装置:アレッサンドロ・カメラ、衣裳:アンドレア・ヴィオッティ

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-26 06:30 | 鑑賞記-コンサート

「東海道五十三対」を見る

d0001004_14285349.jpg 先日(03月14日)「UKIYO-e TOKYO」で展覧会「東海道五十三対」を見た。 
 「東海道五十三対」シリーズは歌川派の三人の絵師、国貞(三代豊国)、国芳、広重による競作シリーズで、1844年から48年にかけて出版されたとのことです。
 当時の人気アーチストの競演シリーズの一挙公開ですから見逃すわけにはいけませんね。
 有名作なんでしょうが、わたしはその存在すら知りませんでした、浮世絵の世界は奥が深いですね。
 作品はそれぞれの宿場町を扱っているのですが、風景を描くのではなく、その場所にまつわるエピソードを描くのがテーマのようです。
 比率的にも国芳作品が多いシリーズです。
 最近、国芳の作品に触れる機会が続いています。先日「板橋区立美術館」で見た「浮世絵の死角展」でもたくさんの国芳作品を拝見しました。
 もちろん本命は「府中市美術館」の国芳展ですが、その下準備には最適の展示でした。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-25 06:28 | 鑑賞記-展覧会

「特別展示 命の認識」を見る

d0001004_14271728.jpg 先日(03月14日)「東京大学総合研究博物館」で展覧会「特別展示 命の認識」を見た。
 こちらの博物館も初めて訪れます。
 東京大学本郷キャンパスにひっそりと建っていました。なんせ訪れたのが日曜日ですから、学生もチラホラといったところでした。
 建物にはいると、まずは頭蓋骨の出迎えですからビックリしますね。
 最初は常設展示ですが「キュラトリアル・グラフィティ~学術標本の表現」展とういことで、こちらだけでも充分愉しめる充実の展示でした。
 さて、博物館の一番奥が特別展の展示スペースです。
 ズラリとスペースいっぱいに並べられた動物の骨たちに圧倒されてしまいます。
 まさしく「いのち」と直に対峙させられるます。くだくだとした言葉はいりません。
 
 素晴らしい展示に出会えました。
 これが無料で展示されているんですから、東京大学に感謝するしかありませんね。
 わたし的には、今月最も衝撃を受けた展示でした。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-24 06:26 | 鑑賞記-展覧会

「鰭崎英朋展」を見る

d0001004_14253865.jpg先日(03月14日)「弥生美術館」で展覧会「鰭崎英朋展」を見た。
 初めて訪れる美術館です。
 なんせ上野にほど近いところにあるんですから、いつでも訪れることができたはずですが、何故か今回が初めてです。
 上野からぶらりと歩いて訪ねてみました。
 東大の敷地に面した、住宅の中にひっそりと建ってました。建物はだいぶ古めかしくなっていましたね。
 さて、展示されている鰭崎英朋さんは、わたしにとっては初めて知る存在です。
 生誕130年記念ということで、再びクローズアップされつつあるようです。
 なかなか挿絵というジャンルは評価しにくい感は否めませんが、雪岱さんに続いて、二匹目のドジョウとなるんでしょうか。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-23 06:24 | 鑑賞記-展覧会

「VOCA 展2010-新しい平面の作家たち-」を見る

d0001004_783460.jpg   先日(03月14日)「上野の森美術館」で展覧会「VOCA 展2010-新しい平面の作家たち-」を見た。 今回で17回目のVOCA 展です。
 40才以下の若手作家35名の平面作品がずらりと並んでいます。
 ある意味、現在の日本の美術シーンを最先端を体感できる展示ですね。
 今回の出展アーチスト名を写しておきます。
 朝海陽子、朝地信介、石川直樹、市川孝典、伊藤彩、薄久保香、耘野善之、遠藤俊治、大浦和代、大野智史、大庭大介、利部志穂、風間サチコ、清川あさみ、齋藤芽生、阪田清子、坂本夏子、櫻井伸也、佐藤允、竹﨑和征、多和田有希、TETTA(杉本聡子)、長井朋子、中谷ミチコ、名知聡子、西山裕希子、平下英理、船井美佐、ましもゆき、水谷一、三宅砂織、柳澤顕、山本理恵子、和田典子、渡部裕二。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-22 07:08 | 鑑賞記-展覧会

「没後400年 特別展 長谷川等伯」を見る(再訪)

d0001004_7721.jpg 先日(03月14日)「東京国立博物館」で展覧会「没後400年 特別展 長谷川等伯」を見た。
 03月03日以来の再訪です。空前絶後との宣伝文句の展覧会ですから、展示替えを理由に再訪してきました。
 一週間遅れのブログアップとなってしまいました。そういえばこの展覧会の会期は22日ですから、明日ですね。
 わたしが訪れた時ですら、会場に入るまで50分待ちという大混雑になってましたから、会期末の今日や明日はどんなことになってるんでしょうね。
 さて、やっとこ会場に入っても、なかなか身動きできない状態でした。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-21 07:06 | 鑑賞記-展覧会

「ボルゲーゼ美術館展」を見る(再訪)

d0001004_752612.jpg 先日(03月14日)「東京都美術館」で展覧会「ボルゲーゼ美術館展」を見た。
 01月22日以来の再訪です。桜の季節になると会場も混んでしまうので、早めの再訪にしました。
 そんなに混んでもなく、じっくり拝見できました。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-20 07:04 | 鑑賞記-展覧会

「美しき挑発 レンピッカ展」を見る

d0001004_1114375.jpg 先日(03月13日)「Bunkamuraザ・ミュージアム」で展覧会「美しき挑発 レンピッカ展」を見た。
 美術展巡りの締めくくりはレンピッカ展です。
 なんといってもこのチラシの作品にそそられました。そかも美しき挑発なんてキャッチコピーもイイですね。
 レンピッカといわれてもピンとこなかったんですが、以前、パルコが仕掛けて日本でも有名になった人だったんですね。多分その時眼にしていて、記憶の片隅にあったようです。やっと納得できました。
 さて展示です。
 さすがに話題の展示のようで、けっこう混雑していました。
 展示は年代順並んでいて、習作から晩年までけっこうバランス良く展示してありました。
 なんといっても中心は第1章の「狂乱の時代(レ・ザネ・フォル)」です。
 この時期が彼女が最も華やかに活動した時期のようです。
 チラシに使われた「緑の服の女」を初めとして、時代の先端を駆け抜ける颯爽たる女性画家として生き生きとした作品が並んでいます。
 いま見ても斬新さは失われていませんね。
 その後、第2章「危機の時代」からは暗い作風に転じて、時代から一歩身をひいたような作風となっています。
 自己の内面を追求する作風のようです。
 わたし的にはこちらの画風の方が断然好きです。特に「修道院長」などは素晴らしい作品だと思います。
 時代と共に生きた作品と内面を追求する作品の両方を持っていたから、再評価されているんでしょうね。
 その後もいろんなアプローチを続けたようで、静物画や風景画、さらには抽象画にまで挑戦しているようです。
 こちらは展示数も少ないのこともあって、チョット評価しにくい感じがしました。

 いずれにせよ好奇心を刺激する展示でした。会期はだいぶ残ってますので、ぜひ再訪したいですね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-19 07:01 | 鑑賞記-展覧会

「イタリアの印象派 マッキアイオーリ展」を見る

d0001004_9184899.jpg先日(03月13日)「東京都庭園美術館」で展覧会「イタリアの印象派 マッキアイオーリ展」を見た。
 なんとか会期終了ギリギリに間に合いました。気にはなっていた展覧会でしたが、あやうく見逃してしまうところでした。
 かなり混雑していたんで、チョット驚きました。かなりハードルの高い展示と思ってましたが、けっこう人気があったんですね。
 マッキアイオーリ(macchiaioli)なんて始めて聞く言葉なんで、この展覧会の紹介文を写しておきます。
 「19世紀イタリア。リソルジメント(国家統一運動)の熱い機運に呼応して、自由と独立の理想を掲げた反アカデミスムの芸術運動が各地で起こっていました。そのなかのひとつ、1850年から60年頃にかけてトスカーナ地方で興ったのが、マッキアイオーリ(マッキア派の画家たち)です。当時フランスでは印象派の画家たちが自然主義的な新しい表現手法を模索していましたが、自然界の光や色彩、明暗が織りなす関係(=マッキア)を追求した彼らの試みはまさに「イタリアの印象派」そのものでした。本展では、日本初公開の作品を含む60点あまりの絵画と彫刻作品により、風景や日常生活、戦場の兵士たちの姿などを、詩情豊かな画風で描いたマッキアイオーリの活躍をご紹介します」とのことです。

 さて、展示です。
 「第1章 カフェ・ミケランジェロのマッキアイオーリ」、「第2章 マッキア(斑点)とリアリズム」、「第3章 光の画家たち」、「第4章 1870年以後のマッキアイオーリ」、「第5章 トスカーナの自然主義者たち」といったほぼ年代順の展示となっていました。
 でも、まぁ一人も知っている名前がありませんでした。
 まだまだ修行が足りませんね・・・・。
 日本に紹介されるのは30年ぶりだそうですから、チョットは慰めになりますね。
 わたしには、イタリア絵画といえば壮大なスケールの宗教画のイメージしかありませんでしたが、今回展示してあるのはその対極にあるような作品達です。
 描かれているのは、普通の人物や田舎の平凡な風景が中心であります。その対象を色の斑点を使ったり、光のコントラストの中で浮かび上がらせたりして、とらえようとしたということのようです。
 まぁ印象派とも言えないこともないかもしれませんが、チョットまぎらわしい言い方ですね。
 どちらかといえば、南国の強い光に満ちた作品が目立ちました。

 会期が終了直前ということもあるのか、チラシも展示リストもありませんでしたし、その上、混雑の中で細切れ展示室をウロウロしながら鑑賞していると、なかなかマッキア派の像をうまくイメージするには至りませんでした。
 そういう意味ではけっこうハードルの高い展示でしたね。
 ただ、作品としてはかなり親しみやすかいものが多かったので、小難しく考えないで、一点ごとの作品を愉しむことはできました。。
 ファットーリ、シニョリーニ、レーガ、アッパーティといった人の作品がたくさん展示されていましたから、中心的存在なのかもしれません。
 バラエティにとんだ作品がいっぱいでしたが、わたし的にはチラシに使われていたフランチェスコ・ジョーリの「水運びの娘」が一番心に残りました。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-18 06:18 | 鑑賞記-展覧会

「浮世絵の死角 イタリア・ボローニャ秘蔵浮世絵名品展」を見る

d0001004_1041872.jpg 先日(03月13日)「板橋区立美術館」で展覧会「浮世絵の死角 イタリア・ボローニャ秘蔵浮世絵名品展」を見た。
 恥ずかしながら、こちらの美術館を訪れるのははじめてです。気になる美術展が何度も開催されているのは知ってはいたのですが、なぜか縁がありませんでした。
 今回は浮世絵の「死角」なんていう表題に惹かれて、ついに訪れました。
 でも、遠いですね。
 電車で遠いだけでなく、駅からも遠かったです(しかも道を間違ったりしましたし・・・)。
 美術館前の公園では梅が散り際になってました。もう少し早く訪れれば梅も愉しめたんですね。
 さて今回の展示です。
 開館30周年記念の特別展ということで、イタリア・ボローニャのジュリアーノ・ベルナーティ氏とカルロ・コンティーニ氏が秘蔵する浮世絵の中から、ボローニャ東洋美術研究所の協力により来日するはこびとなったとのことです。
 いわゆる個人コレクターの収集した作品ですから、かなり個性的なラインナップになってました。
 図録による展示順としては第1章 錦絵誕生、第2章 錦絵の展開、第3章 幕末の歌川派、第4章 上方絵、第5章 明治・幕末の版画、第6章 近代の版画となっています。
 一応は浮世絵の創生期から近代まで一望できるようになっています。
 でも、実際の展示を見るとわかりますが、いわゆる浮世絵の全盛期といわれる作品はほとんど並んでいません。
 そういう意味でも、この展示の特色は第3章の幕末からですね。
 歌川国芳、歌川国貞といったところの作品がこれでもかこれでもかと展示されています。 更には滅多に見かけることのない上方の浮世絵なんかも嬉しい展示でした。
 そして最もこの展示の見所となっているのは、第三会場に集結した戯絵(ざれえ)や「おもちゃ絵」といった部分でしょうね。
 広重や国芳といったビックネームからあんまり聞いたことのない浮世絵師までが、抱腹絶倒の作品が並んでいました。
 このあたりを見ると、浮世絵がとりすました芸術作品ではなく、大衆の娯楽作品であったことが良くわかります。
 まさに浮世絵の「死角」といく題名に恥じない展示でした。
 いやー本当に面白い展示に出会えました。
 これだとはるばる訪ねた甲斐があるというもんです。

 海外のコレクションでこれだけユニークな展示ができるんですから、日本に無数の収蔵されている作品を使えば、浮世絵の概念をひっくり返すような展示もあり得るのではないかと思わせる展示でした。

 今後の浮世絵展では、今回のような戯絵(ざれえ)の展示は不可欠になってくる気がします。 そしてもう一つ付け加えれば春画もでしょうか(こちらも日本では実際の作品はほとんど拝見できませんね)。
 浮世絵の展示も、もう少し広い視野から見直す時期が来ているのかもしれませんね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-17 07:03 | 鑑賞記-展覧会

「現代絵画の展望 12人の地平線~この頃~」を見る

d0001004_1021066.jpg 先日(03月13日)「鉄道歴史展示室」で展覧会「現代絵画の展望 12人の地平線~この頃~」を見た。
 こちらは「東京ステーションギャラリー」の改修休館の代わりの展示活動ということで、2008年にも「現代絵画の展望」展として同じような展示がありました。
 なんせ前回の「現代絵画の展望」展には、その頃わたくしが全くノーマークだった(そして今は大ファンになってしまった)、丸山直文さんや大岩オスカールさんといった人の作品が展示してあったんですから、今回もなーんて思って拝見しました。
 展示スペースで狭いのが残念ですが、なんせ無料ですからね・・・。
 今回の展示は前期に「あの頃」として過去の作品を、後期を「この頃」として最近作を展示するといった洒落た試みでしたが、わたくしは前期は見逃してしまいました。
 前期と後期でワンセットの展示ですから、後期だけではその試みはうまく伝わらないのかもしれませんね。
 今回の展示メンバーは宮崎進、堂本尚郎、中村宏、郭徳俊、吉村芳生、イケムラレイコ、中村一美、小林正人、藤浪理恵子、夏目麻麦、元田久治、山田純嗣といった方々でした。
 ベテランから中堅までのラインナップのようですが、わたしが知っているのは数人でした。 なかなか一点ずつの展示では、その世界に入っていくのはむずかしいのですが、多様な作品世界を愉しむことはできました。
 
 ところで、「東京ステーションギャラリー」は2012年には再オープンのようですから、そちらも待ち遠しいですね。
 この美術館が再オープンすれば東京駅近辺のアート充実度は一気にパワーアップしますね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-16 07:01 | 鑑賞記-展覧会

「木田安彦の世界」を見る

d0001004_9344590.jpg 一昨日(03月13日)「汐留ミュージアム」で展覧会「木田安彦の世界」を見た。
 木田安彦さんについてはほとんど知りませんでした。
 でも、いろんな機会に目にしてはいたようです。特に入浴剤の「旅の宿」シリーズなどは有名ですね。
 今回の展示はその木田さんの最後の木版画シリーズの「西国三十三所」36点の全展公開です。
 会場にはいると、最初に下絵と彫り込まれた版木がバーンと並んでいて驚かされます。
 そしていよいよ作品が一挙公開といった仕掛けです。
 そこまでも繊細で斬新な木版画の世界がたっぷり味あわせてくれます。
 控えめな色使いが好ましい作品群ですね。

 後半は近年力を入れているとのガラス絵の展示です。
 カレンダーにために描かれた「日本の心・名刹」シリーズ30点が一堂に会して展示してあります。
 ガラス絵とはどういった技法なのかはあんまりわかりませんが、木版画とは違った魅力がありますね。

 江戸時代の浮世絵版画から始まり、棟方さんのような戦後に至る日本版画のかがやかしき伝統を受け継いだ正統的、かつ職人的な技巧をこらした作品群でした。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-15 06:34 | 鑑賞記-展覧会

映画「ハート・ロッカー」を見る

d0001004_933213.jpg昨日(03月13日)「TOHOシネマズ」で映画「ハート・ロッカー」を見た。
 なってったって。かの「アバター」を押しのけて、第82回アカデミー賞では作品賞や監督賞を取ってしまったのですから、ミーハーのわたくしめとしては、見逃すわけにはまいりませんね。
 こちらのシネコンでも早朝から上映開始で、結構広いスクリーンでの上映でした。
 入りも結構良いようです。

 さて作品です。
 イラクでの戦争を描いた作品で、アメリカ軍爆弾処理班を描いています。
 といっても、ハリウッド映画お得意のドンパチを派手に描いているわけではなく、どちらかといえばドキュメンタリータッチで淡々と戦争を描き込んでいるといった感じです。
 どちらかといえば、戦争映画としてはかなり渋めの作品ですね。
 渋めであることは、それはそれで良いんですが、この作品を貫く、何か芯となるものが見つけ出せませんでした。
 それぞれのシーンはかなりリアリティを持っていますし、戦争の実体とはこういったもんだろうなぁ、と納得はさせられるんですが、何かひとつ物足りませんでした。
 それぞれのエピソードは興味深いのですが、それらが並立的に並んでいるだけで終わっています。
 けっきょくはイラク人を救おうとする英雄的アメリカ兵とか戦争の刺激なしには生きられなくなったアメリカ兵などというイメージだけでは、いささか食い足りなかったですね。

 でもまぁ、戦争の一断面を描いた佳作ではありますね。
 アカデミー賞受賞で多くの人が見ることになったんですから、まずは目出度し目出度しということですかね。

 そうそう題名の意味はアメリカ軍の隠語で「苦痛の極限地帯」「棺桶」を意味するとのことです。

 原題:The Hurt Locker、監督 キャスリン・ビグロー、2008年、アメリカ映画。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-14 07:01 | 鑑賞記-映画

「水浴考」ほか常設展示を見る

 一昨日(03月11日)「東京国立近代美術館」で展覧会「水浴考」ほか常設展示を見た。
 この美術館の常設展示「近代日本の美術」はいつもながら充実しています。
 今回から新企画として「テーマで歩こう」というのが始まっていて、小さなパンフレットも作られていました。今回のテーマは、「庭―作家の小宇宙」で全館を使って庭の描いた作品が散りばめてあるといったことのようです。
 わたし的には土田麦僊「舞妓林泉」、大岩オスカール「ガーデニング(マンハッタン)」に出会えたのが嬉しかったですね。
 それ以外にもいっぱい企画が立てられていました。
 4F特集コーナーは須田国太郎さん特集、F水彩・素描コーナーは「特集 顔を描く」ということで河野通勢さんの自画像をはじめいろんな顔が並んでました。写真コーナーは「特集 ウジェーヌ・アジェ」でした。
 それ以外にも日本画では川合玉堂「行く春」、速水御舟「浅春」、「夜梅」、鏑木清方「三遊亭円朝像」といった名品が心に残りました。
 藤田嗣治の戦争記録画「アッツ島玉砕」に再見できたのも嬉しかったです。
 藤田の最高傑作の一つです。常時展示を実現して欲しいですね。

d0001004_9314134.jpg と、まぁ素晴らしい常設展示の後で「水浴考」です。
 「当館所蔵の51点の作品を通して、水浴図の豊かなバリエーションと今日的な意義を捉え直すことを試みます」とのことです。
 いろんな水浴図が並んでます。
 わたし的には葉口五葉「浴場の女(ゆあみ)」なんてのが良かったですね。
 水浴といっても人間だけでなく坂本繁二郎「水より上る馬」なんてのまでありました。
 そうそうピカソの「ラ・ガループの海水浴場」なんてのも展示してありました。東美にはピカソのこんな大作まで所蔵していたんですね。こちらなんても常設展示しても良い作品と思いますがね。
 この展示のクライマックスは河原温の「浴室」シリーズでしょうね。
 最後のコーナーに一挙展示してありました。
 この作品がまとめて拝見できただけでもラッキーな展示でした。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-13 07:30 | 鑑賞記-展覧会

「生誕120年 小野竹喬展」を見る

d0001004_12413330.jpg昨日(03月11日)「東京国立近代美術館」で展覧会「生誕120年 小野竹喬展」を見た。
[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-12 06:41 | 鑑賞記-展覧会

「所蔵水彩・素描展-松方コレクションとその後」を見る

d0001004_12394889.jpg 先日(03月03日)「国立西洋美術館」で展覧会「所蔵水彩・素描展-松方コレクションとその後」を見た。
[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-07 06:38 | 鑑賞記-展覧会

「フランク・ブラングィン展」を見る

d0001004_10451357.jpg 先日(03月03日)「国立西洋美術館」で展覧会「フランク・ブラングィン展」を見た。
[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-06 06:44 | 鑑賞記-展覧会

「特集陳列 農村(田園)へのまなざし」ほか常設展示を見る

一昨日(03月03日)「東京国立博物館」で展覧会「特集陳列 農村(田園)へのまなざし」ほか常設展示を見た。
 平成館から本館へ抜けていくと、1階の近代美術のコーナーでは特集陳列として「田園へのまなざし」が開催されていました。このコーナーのほぼ全部を使っての展示です。
 基本的には黒田清輝の田園風景や人物画などの展示です。かなりの点数の作品が展示してありました。
 ほんの数点ですが、関連展示として浅井忠さんの田園風景の作品も一緒に展示してありました。
 2階に移ると「中国書画 画梅の世界と明末清初の書」ということで、季節に合わせて梅関連の展示でした。
 国宝館の1点は「千手観音像」。
 じっくり目に焼き付けてきました。
 その後、雪舟さんの「梅下寿老図」、「墨梅図」などを横目に、いよいよ桃山・江戸時代のコーナーへ。
 こちらでは等伯さんに対抗して狩野派の面々の作品が並んでいました。
 狩野永徳「許由巣父図」から始まり狩野派の「四季草花小禽図屏風」、狩野山楽さんは「黄石公張良虎渓三笑図屏風」、「帝鑑図屏風」の2点、狩野山雪さんは「山水図」、「玄鶴芦雁図」の2点というラインナップでした。
 山雪さんを追っかけてるわたしにとっては、予想外の出会いができました。やっぱりこちらの常設展はパスするわけにはいけませんね。
 そうそう、良寛さんの「七言絶句」の書も、嬉しい出会いでした。
 浮世絵コーナーでは偶然にも学芸員の解説しているところに出くわしました。ラッキーでした。ためになるお話をいろいろ聞かせてもらいました。
 最後は特集陳列「有職(ゆうそく)」でしたが、こちらの展示ははわたしには少々ハードル高かったです。
 ともかも、いつ行っても新たな発見いっぱいの常設展示でした。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-05 06:40 | 鑑賞記-展覧会

「没後400年 特別展 長谷川等伯」を見る

d0001004_14464712.jpg昨日(03月03日)「東京国立博物館」で展覧会「没後400年 特別展 長谷川等伯」を見た。
 今年の展覧会では最大の注目展示の一つですね。
 なんせ「国内に存在するほぼすべての等伯の作品を、一挙に公開する史上最大規模の大回顧展」とのことで国宝3件、重要文化財約30件など含めた73件もの展示ですから凄いもんです。 しかしながら展示期間が短いってんで、万難排して平日に訪れました。
 今回は、この展覧会を当て込んで出版された黒田泰三「もっと知りたい長谷川等伯」(東京美術)、「長谷川等伯 桃山画壇の変革者(別冊太陽 日本のこころ)」(平凡社)、「芸術新潮2010年03月号 特集:長谷川等伯」(新潮社)の3冊に眼を通しておきましたので、自分的には準備万端といったとこです。
 会場前には行列もなかったので、ホッとしながら会場に入りました。
 でも、やっぱり混んでました。
 どの作品の前にも人が群がっていました。まぁ、スムーズに会場には入れただけでも有り難いと思うしかありませんね。

 展示は第1章 能登の絵仏師・長谷川信春、第2章 転機のとき―上洛、等伯の誕生―、第3章 等伯をめぐる人々―肖像画―、第4章 桃山謳歌―金碧画―、第5章 信仰のあかし―本法寺と等伯―、第6章 墨の魔術師―水墨画への傾倒―、第7章 松林図の世界といった区分です。
 最初は能登時代の仏画がズラーリと勢揃いです。
 こういった若書きの作品がこうやって一堂に会するだけでも凄いですね。
 上洛後の作品や肖像画といったのが続きますが、ようやっと人混みも少し緩和されてきました。
 このあたりから等泊さんの本領発揮の作品がずらりと並び始めます。
 まずは「波濤図」(京都・禅林寺蔵)。
 いやぁ素晴らしいです。この力満ちあふれた波の表現には圧倒されますね。
 続いて「楓図壁貼付」、「松に秋草図屏風」(ともに京都・智積院蔵)といった国宝がそろい踏みですから前半のハイライトですね。

 売店をチョット冷やかしてから後半のコーナーへ突入。
 こちらもお宝ズラリと並んでますが、なんといっても「仏涅槃図」(京都・本法寺蔵)は別格です。大涅槃図で天井からでも大きすぎる感じです。なんせ縦10m、横6mだそうです。
 じっくり見つめさせてもらいました。
 その後は水墨画がこれでもかこれでもかと続きます。
 圧倒的な迫力にすっかり魅了させられました。
 その中にお猿さんを描いた「枯木猿猴図」(京都・龍泉庵)にはホッとさせられました。くっきりお目々がかわいいです。売店でそのぬいぐるみが売ってたので、ついつい買ってしまいました。
 そして最後はなんといっても「松林図屏風」でした。前座として最近発見された「月夜松林図屏風」などを従えて、本命の国宝さんで締めくくりでした。
 等伯といえば「松林図屏風」のイメージばかりが強かったのですが、この展覧会で、等伯さんは「松林図屏風」一点で代表させることなどとてもできない、多面的で巨大な存在であることが、否応なく納得させられました。

 展示替え後に、なんとか再訪したいですね。もう二度とこれだけのラインナップは体験できない気がします。でも、会期末頃には凄い混雑でしょうから、少々覚悟が必要かもしれませんね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-04 06:45 | 鑑賞記-展覧会

2010年02月読書記録

 2010年02月の読書記録です。
 02月もけっこうたくさんの本を読むことができました。あんまり外出しなかったお陰かもしれませんね・・・・。
 ということで02月は21冊ほど読むことができました。
 その中でのナンバーワンは伊藤比呂美さんの「読み解き「般若心経」」でした。比呂美さんは、だいぶ昔に、新鋭詩人として性的で奔放な詩作品を発表していたころ読んだ記憶があるぐらいでした。今回はそこから180度方向の違う、仏典の翻訳と自分の周りの死を絡ませた作品でした。飛んでる女流詩人も老いと死に囲まれる年になったんですね。わたし的にはけっこう衝撃的な作品でした。近年の彼女の別な作品ももっと読んでみたいと思ってます。
 短歌を少し作ってみようと思ってます。
 その準備に、短歌入門書を読み始めました。
 そこで出会った、小高賢さんの「現代短歌作法」はチョット時間がたった入門書ですが、わたしには興味深い内容でした。
 多面的に短歌というジャンルを考察してくれています。短歌ってこういうもんなんだと、あらためて認識させられました。
 それ以外でも三枝昂之さんの短歌入門書、堤未果さんのアメリカルポの第二弾、だいぶ昔の著作ですが網野善彦さんの歴史本、辻惟雄さんのTV講座のテキストを単行本化したもの、大江健三郎さんの少し読みやすくなっ最新長編小説といった具合に充実した作品に巡り逢えました。
 週刊本は「週刊 西洋絵画の巨匠」、「週刊 世界の美術館」が相次いで完結となりました。前者はぜひとも続編を期待したいですね。

 評価は次の通りです。◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」。あくまでも独断の勝手な評価です。
 週刊本及び図録には評価は原則付けません。
 では、一覧リスト。

 書籍
△藤田敏郎「知らないと怖い高血圧」(平凡社新書)
◇三枝昂之「NHK短歌 作歌へのいざない」(日本放送協会出版)
◇堤未果「ルポ 貧困大国アメリカII」(岩波新書)
△村井純「インターネット新時代」(岩波新書)
△「芸術新潮2010年02月号 特集:小村雪岱をしっていますか?」(新潮社)
△「ブルータス2010年2月15日号 ほぼ日と作った吉本隆明特集」(マガジンハウス)
△井上勝生「開国と幕末変革(日本の歴史18)」(講談社学術文庫)
△桑島巌「高血圧の常識はウソばかり」(朝日新書)
△宮下誠「クリムト 黄金の交響曲」(小学館)
△浜六郎「コレステロールは薬はいらない!」(角川ONEテーマ21)
△鬼頭宏「文明としての江戸システム(日本の歴史19)」(講談社学術文庫)
◇網野善彦「「日本」とは何か(日本の歴史00)」(講談社学術文庫)
◎小高賢「現代短歌作法」(新書館)
◇辻惟雄「ギョッとする江戸の絵画」(羽鳥書店)
△ボードリヤール「なぜ、すべてがすでに消滅しなかったのか」(筑摩書房)
△黒田泰三「もっと知りたい長谷川等伯」(東京美術)
◇大江健三郎「水死」(講談社)
△「芸術新潮2010年03月号 特集:長谷川等伯《松林図屏風》への道」
△高沢謙二「知らないと怖い血管の話」(PHPサイエンス・ワールド新書)
△「長谷川等伯 桃山画壇の変革者(別冊太陽 日本のこころ)」(平凡社)
◎伊藤比呂美「読み解き「般若心経」」(朝日新聞出版)

 週間本
-「週刊 国宝の美25[彫刻9]定朝様の仏像」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美26[建築8]重源の時代(大仏様)」(朝日新聞)
-「週刊 国宝の美27[彫刻10]運慶と康慶」(朝日新聞)
-「週刊 西洋絵画の巨匠50 ルーベンス」(小学館)
-「週刊 世界の美術館78 ボストン美術館2」(講談社)
-「週刊 世界の美術館79 陜西歴史博物館と兵馬俑博物館」(講談社)
-「週刊 世界の美術館80 出光美術館とサントリー美術館」(講談社)

 図録
-「図録 小村雪岱とその時代」(埼玉県立近代美術館)
-「図録 世界遺産アンコールワット展」(岡田文化財団)
-「図録 柴田是真の漆×絵」(日本経済新聞社)
-「図録 没後90年 村山槐多 ガランスの悦楽」(松濤美術館)
-「図録 斎藤真一展 瞽女と哀愁の旅路」(武蔵野市立吉祥寺美術館)
-「図録 DOMANI・明日展」(文化庁)
-「図録 束芋展-断面の世代」(青幻舎)
-「図録 江戸の彩-珠玉の浮世絵コレクション」(太田記念美術館)
-「図録 医学と芸術展」(平凡社)

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-03 06:24 | 読書記録(まとめ)

2010年02月鑑賞記録

 2010年02月の鑑賞記録です。
 02月はかなり低調でした。せっかく01月にスタートダッシュを切った思ってたのに、台無しになってしまいました。休日の天候があんまり良くなかったことで、出かけるのが億劫になったことが要因かもしれません(単なる言い訳ですね・・・)。
 けっきょくは展覧会は7つしか見ることができませんでした。
 その中では束芋とウィリアム・ケントリッジという、映像作品における先鋭的であるが、ある意味で対極的な表現を体験させてもらいました。
 どちらも素晴らしい展示でした。
 「医学と芸術展」も素晴らしい展示でした。ちょっと欲張りすぎの気もしますが、十分堪能させてもらいました。
 映画の2本は、どちらも素晴らしい作品でした。

 03月は暖かくなるでしょうから、出動回数を増やすようにしたいものです。

 評価基準はいつもと同じで、◎は「最高」、◇は「良かった」、△は「まあまあ良かった」、×は「ちょっとねえ」です。再訪は評価マークはつけません。あくまでも小生の主観で、かってな評点です。

 では、一覧です(一覧なんておこがましいですが・・・)。

 展覧会
◇「束芋展」(横浜美術館)
◇「ウィリアム・ケントリッジ 展」(東京国立近代美術館)
△「早川良雄―“顔”と“形状”―」(東京国立近代美術)
-「江戸の彩 -珠玉の浮世絵コレクション-後期」(太田記念美術館)
◇「医学と芸術展」(森美術館)
△「テレルヴォ・カルレイネン+オリバー・コフタ・カルレイネン」(森美術館)
△「高山登展」(宮城県立美術館)

 映画
◇「インビクタス/負けざる者たち」(109シネマズ)
◇「アバター」(109シネマズ)

 コンサート
 なし

 その他
 なし。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-02 07:17 | 鑑賞記録(まとめ)

映画「アバター」を見る

d0001004_11131311.jpg一昨日(02月27日)「TOHOシネマズ」で映画「アバター」を見た。
 だいぶ出遅れましたが、ようやく見ることができました。
 なんだかんだいっても、ジェームズ・キャメロン監督作で、3Dで、しかも興行記録を更新し続けている超話題作を見逃すわけにはいけません。
 これでアカデミー賞なんて受賞したら、大変なことになりそうなのですしね。
 でも、劇場はわりとすいていました。ピークは過ぎたんでしょうかね。

 3D映画を見るのは初めてです。
 もちろん、展示会やディズニーランドでのアトラクションとしての3D上映は見ていますが、最近ブームとなっている劇場上映の映画作品としては初めてとなります。
 それとの比較で言うと、3D映像をことさら強調することなく、わりあい自然に見えるように作ってある感じがしました。
 映画作品としてはバランス的には取れている感じがしました。
 その代わり、これ凄いと言った驚きを得るという事にはなりませんでしたね。

 ストーリーとしては、自然とともに暮らす異星人を地下資源に目がくらんだ地球人が攻撃し、それを自然に力で撃退するといったおとぎ話みたいなお話でした。
 自然と霊的なものへの憧れといったテーマでしょうか。
 
 テーマ的にはいろいろ突っ込みたい部分もあるのですが、そんなことは気にしてはいけませんね。
 異星人との恋愛ドラマと戦闘シーンのアクション、そしてなにより大量に資金をつぎ込んで製作されたであろう映像美といった盛りだくさんの饗宴を愉しませてもらいました。
 ハリウッドでしか作れない映画の一つの究極形かもしれませんね。

[PR]
# by daisenhougen | 2010-03-01 07:12 | 鑑賞記-映画