先日(05月01日)「石川県立美術館」で展覧会「石川県立美術館の半世紀の歩み」を見た。
こちらの美術館の開館50周年ということで、そのコレクション3,000件の内から「収集した名品・名作を一挙公開」とのことで約300点ほどの展示です。 この美術館のお宝はほとんど総ざらえで展示してくれているようです。 特別展料金が取られる1階では「古美術」、「近現代工芸」、「近現代美術」に別けてこの美術館のとびきりのお宝を展示していました。 最初の「古美術」のコーナーでは漆芸、染織、金工・刀剣、絵画、能面、書跡、浮世絵といった具合に江戸期まの貴重なお宝40点ほど展示されていました。 岩佐又兵衛、俵屋宗達、本阿弥光悦、久隅守といったビックネームの作品を所蔵しているんですから地方美術館としては大したもんですね。やっぱり金沢という土地柄がこういった古美術の収集を可能にしているんでしょうかね。 「近現代工芸」では門外漢のわたしでも知っている板谷波山、松田言六などの有名どころも並んでました。 「近現代美術」は少々点数が少なかったですが伊藤深水、安田靫彦、横山大観、浅井忠、鴨居玲といったとこが有名どころでしょうか。 こちらの展示だけでも充分満腹感のある展示でした。 2階部分は特別展を見なくとも常設展示料金だけで見られるようですが、同じように多岐にわたる表現手段の作品がこれでもかこれでもかと並んでいました。 そこでの目玉展示は国宝指定されている野々村仁清「色絵雉香炉」ですね。仁清作はその他にも3点ほど展示されていました。 そして古久谷から景徳鎮などの陶芸作品からはじまり現代作まで会場いっぱいにぎっしり展示されていました。 コレクションのエッセンスの展示ということから来ているのでしょうが、できるだけ多くの表現手段の作品とできるだけ多くの人の作品とを展示しようとしているようです。 ただ、同時にこれだけの多岐にわたる作品群を見て歩くと、はじめて知る方の作品が大半であることも含めて、完全に受容キャパを超えてしまいました。 そんな中で木下晋さんの鉛筆だけで描いた「想望」に出会えたのは嬉しかったです。木下晋さんは石川県ゆかりの画家だったんですね。 まぁ、石川県ゆかりのいろんな人の多くの作品に出会えたことに感謝しておくことにしましょう。
by daisenhougen
| 2010-05-09 05:51
| 鑑賞記-展覧会
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