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関川夏央「おじさんはなぜ時代小説が好きか」を読む

 関川夏央「おじさんはなぜ時代が好きか」(岩波書店)を読んだ。「ことばのために」シリーズの1冊です。
 関川さんを読むのは一昨年の「現代短歌 そのこころみ」以来です。
 まず、目次を写しておきます。第1章「小僧」は神様を信じない―山本周五郎、第2章 吉川英治の『宮本武蔵』と「修養主義」、第3章 「戦後」を問いつづけた司馬遼太郎、第4章 「海坂藩」の原風景―藤沢周平、第5章 山田風太郎―その教養と奇想、第6章 「侠客」その孤影と集団の両像―長谷川伸、村上元三など、第7章 「おじさん」はなぜ時代小説が好きか―森鴎外ほか、といった具合です。
 時代小説とは「寛政の改革(1787~93年)以後、嘉永年間(1848~54年)までの安定期を描いたもの」で、日本型近代の完成期といえるし、現代と似てもいる。よって現代を仮託するのにふさわしいとのことです。
 司馬遼太郎に代表される時代小説に対する関川さんの好みが素直にでていますね。更に、お金や学歴などどいった、いってみれば下ネタ風の視点をつねに失わない、関川さん風の蘊蓄いっぱいの作品です。どんな題材を取り上げても、関川さんの個性が表れてきますね。さすがです。
 小生はおじさんですが、あんまり時代小説の熱心な読者ではありません。よって関川さんの時代小説賛美に異議を差し挟むことはできません。
 でも、司馬遼太郎がそんなに時代の最先端を走った作家なんでしょうか。チョット疑問ですね。それに時代小説をそんなに深読みしないでもイイんじゃないんでしょうか。

by daisenhougen | 2006-04-11 14:24 | 読書-詩歌小説評論他
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