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四方田犬彦「翻訳と雑神―Dulcinea blanca」を読む

d0001004_23334223.jpg 四方田犬彦「翻訳と雑神―Dulcinea blanca」を読んだ。
 人文書院、2007年12月10日初版1刷、2,100円、四六判、225頁。
 目次を写しておきます。ドゥルシネーア白、西脇順三郎と完全言語の夢、金素雲の朝鮮民謡翻訳、金時鐘による金素雲『朝鮮詩集』再訳、吉増剛造―発語と彷徨、吉増剛造と雜神。
 先日読んだ「日本のマラーノ文学―Dulcinea roja」の姉妹本です。「ドゥルシネーア白」の冒頭は「ドゥルシネーア赤」と全く同じ文章からスタートして翻訳論へと発展させていきます。洒落た作りですね。そして、こちらも力のこもった論文です。この論文だけでも充分価値がありますね。
 「朝鮮詩集」を翻訳した2人の翻訳行為を比較しながら論じた2つの論文も力がこもっていました。翻訳を単なる正確さとかか大きく飛躍させる読みを示してくれています。
 吉増剛造論も韓国との関わりから論じています。長い吉増さんの詩歴をこういった視点から読む方法もあるんですね。
 赤よりも焦点が絞れた評論集になってましたね。

by daisenhougen | 2008-01-23 07:38 | 読書-詩歌小説評論他
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