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吉本隆明「貧困と思想」を読む

吉本隆明「貧困と思想」を読む_d0001004_16454278.jpg 吉本隆明「貧困と思想」を読んだ。
 年明けの読書2冊目は、長年読み続けてきた吉本さんです。
 「「芸術言語論」への覚え書き」に続いて期間をおかずに出た吉本さんの著作です。旺盛な新刊の出版は、年齢を感じさせないようで頼もしい限りです。
 今回は冒頭の「「蟹工船」と新貧困社会」は論文仕様ですが(前著と重複収録でしたね)、残りは高橋順一さんによるインタビューでした。
 かなりの数が既に著作として刊行された吉本さんの「思い出」インタビュー集でした。内容的には、まったくもって代わりばえしませんでした。
 吉本さんの著作は無条件で買うことに決めているのですが、回顧談だけをこれだけ何度も読まされるとウンザリしないわけでもありません。
 吉本さんには回顧談ではなく、現在の情況に対する発言を期待したいですね(80歳を超えた吉本さんには酷な要望なのかもしれませんがね・・・・)
 
 目次:一.「蟹工船」と新貧困社会、戦後のはじまり、二.肯定と疎外-課題としての現在、三.男とは、マザー・シップと見つけたり-あるいは存在を耐えるための軽さ、難しくて易しい問題-関係とはなにか、後記。
 青土社、2008年12月25日第1刷、1,460円、四六版、199頁。

by daisenhougen | 2009-01-03 07:54 | 読書-詩歌小説評論他
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