ホールオペラ「モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ」を聴く/ルイゾッティ

d0001004_8555696.jpg 昨日(04月08日)「サントリーホール」でホールオペラ「モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ」を聴いた。
 サントリーホール恒例のホールオペラは2005年の「ラ・ボエーム」、2006年の「トゥーランドット」とプッチーニ作品を聴いています(その時の感想はこちらこちら)。
 でも、その後ちょっとコンサート通いをあんまりしなくなっていたので、モーツァルト&ダ・ポンテ三部作のチクルスははじめて聴くことになります。
 ルイゾッティはプッチーニ振りでは抜群の冴えを見せていたのですが、さて、モーツァルトではどうなのかと、大いに期待をもって訪れました。
 舞台を覆っていた段幕が天井につり上げられると、壇上の中央に客席に向かって立つニコラ・ルイゾッティを囲むようにオーケストラが配置されています。

d0001004_8561375.jpg そして演奏スタートです。
 かなり速いテンポの演奏です。
 でも、もちろんルイゾッティですから情感豊かであり、表情豊かに作品世界を描き出してくれてます。
 すばらしいです。一気に音楽に引き込まれていきました。
 音を聴く悦楽を十分堪能させてもらいました。
 このあたりはルイゾッティの独壇場ですね。
 ただ、味付けとしてはどちらかといえばイタリア的という感じがします。
 喜怒哀楽を情感豊かに描く部分が前面に出ていて、この作品の持つ陰影感が少し後ろに隠れてしまった気もします。
 でも、こういったモーツァルトも良いかもしれません。変に深刻ぶったモーツァルトなんて吹っ飛ばすような演奏でした。
 ソロ陣も若さあふれる歌声を聴かせてくれました。
 マルクス・ヴェルバの美声と抜群の容貌、セレーナ・ファルノッキアの美声、ダヴィニア・ロドリゲスのコケティシュな魅力などが心に残りました。
 でも、このオペラは良くも悪くもルイゾッティの指揮に尽きます。
 指揮だけでなくフォルテピアノまでこなし、表情豊かな指揮ぶりまでを舞台の中央で披露してくれてます。
 まさしくイタリアンなモーツァルトもルイゾッティの個性そのもののようでした。
 そうそう、演奏後のカーテンコールもお茶目でいかにもイタリアンといった感じですばらしかったです。後味がすこぶるイイ上演でした。

 演奏曲目:モーツァルト/ドン・ジョヴァンニ(全2幕・日本語字幕付)
 指揮&フォルテピアノ:ニコラ・ルイゾッティ、演出:ガブリエーレ・ラヴィア、管弦楽:東京交響楽団、合唱:サントリーホール オペラ・アカデミー
 出演:ドン・ジョヴァンニ:マルクス・ヴェルバ(バリトン)、騎士長:エンツォ・カプアノ(バス)、ドンナ・アンナ:セレーナ・ファルノッキア(ソプラノ)、ドン・オッターヴィオ:ブラゴイ・ナコスキ(テノール)、ドンナ・エルヴィーラ:増田朋子(ソプラノ)、レポレッロ:マルコ・ヴィンコ(バリトン)、マゼット:ディヤン・ヴァチコフ(バス)、ツェルリーナ:ダヴィニア・ロドリゲス(ソプラノ)。

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by daisenhougen | 2009-04-12 08:57 | 鑑賞記-コンサート
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