片岡義男「なにを買ったの? 文房具。」を読む

d0001004_1101380.jpg 片岡義男「なにを買ったの? 文房具。」を読んだ。
 片岡さんが愛用している舶来の文房具を写真と一緒に紹介する本です。「文房具を買いに」の続編ですね。
 最初の方では鉛筆にまつわる詩的というか、思弁的というか、片岡節の感想が綴られています。かなり期待をそそる出だしでしたが、それは最初だけでした。
 後は題名通り、片岡さん好みの舶来文具のカタログ的な紹介文が続いていました。
 この本のコンセプトが文房具の紹介なんだからしょうがないですね。
 今回は片岡さんの文章を愉しむというより、どちらかといえば玄人はだしの片岡さんの文具の写真集といった方がいいのかもしれません。
 なんせ写真は片岡さん自身が銀塩カメラで自然光のもとで撮ったものがたーくさん収録されています。写真としては、かなり気合いが入っている感じです。
 まぁ、最後の「あとがき」では片岡節で締めくくっていたのでヨシとしましょう。
 チョット写しておきます。
 「数ある文房具のなかで僕の気持ちをもっとも強くとらえるのは、常に一本の鉛筆だ。だから僕は鉛筆を写真に撮るところから、そしてそれについて文章を書くところから、この本を作る作業を始めた。」
 目次:一本の鉛筆からすべては始まる、鉛筆を買う、という趣味の始めかた、彼は鉛筆を削りながら交差点を渡っていった、短くなった鉛筆はすべてタリスマンだ、消すことによって生まれる新たな可能性、白い芯の鉛筆にたどりつく、色は概念だ、物語だ、言葉には色がある、窓ガラスに描くためのクレヨンをどうぞ、十二色のチョークと八色のチョコレート、白い色は僕にどのように作用するのか、猫に分度器、小鳥にコンパス、黄色い幸せと赤い色の充実、ボールペンの軸の色はどれにしますか、子猫も呆れるノートブックの貯蔵量、ノートブックに書きなさい、とツバメが言う、Mead という四文字を見ると僕は反応する、オートポイントというアメリカらしさ、ヨーロッパの文房具の機能や造形のなかに、あとがき。

 東京書籍、2009年04月1日第1刷発行、168頁、四六版変形、142頁。

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by daisenhougen | 2009-05-09 07:59 | 読書-詩歌小説評論他
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