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2006年 04月 23日 ( 8 )

「ロダンとカリエール展」を見る

d0001004_114728.jpg 昨日(4月22日)「国立西洋美術館」で「ロダンとカリエール展」を見た。
 彫刻家オーギュスト・ロダン(1840-1917)と同時代の画家ウジェーヌ・カリエール(1849-1906)を対比しながら展示し、象徴主義とのかかわりにおいて再検討するとのことです。
 カリエールについてはほとんど予備知識がありませんでした(初めて見たと書くところでしたが、この美術館には常設展示されていたんですね、でもほとんど気には留めていませんでした)。今回まとまった数の作品を初めて拝見しました。でも小生にはなななか入り込めなかったです。まだ象徴主義の画家達のハードルを越えることができませんね。
 象徴主義の画家の作品は図版などで見ている時は、非常に興味を引かれるのですが、いざ現物を見るとあんまり感動しないことが多いのですが、何故なんでしょう(ただ単なる勉強不足でしょうね・・・・)。
 ロダンはこの美術館のおはこですから、何度も接しています。でもロダンとカリエールはいくら同時代で個人的接点が多かったとしても、時代的な同質性はあるとしても、芸術の指向も資質も全く違う気がします。同時に対比して展示する意味があまり解りませんでした。
 ということで、小生にはちょっとハードルが高かった展覧会でした。

 常設展示も駆け足で見ました。ここの常設展示は充実していますね。日本で唯一オールドマスターがまとまった数を見ることができる美術館だけのことはありますね。これらの作品群はいつ見ても啓発されますね。
 ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの作品が展示されていなかったのは残念でした。でもこちらでも藤田嗣治の作品「坐る女」が展示されていました(こちらは予定通りですね)。ということで、美術館巡りの締めくくりも藤田嗣治さんでした。
 常設展示の図録が改訂されたので買いました。読んでから感想アップします。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:46 | 鑑賞記-展覧会

「エルンスト・バルラハ展」を見る

d0001004_11291026.jpg 昨日(4月22日)「東京藝術大学大学美術館」で「エルンスト・バルラハ展」を見た。 エルンスト・バルラハ(1870-1938)はドイツ表現主義の彫刻家です。今回は日本で始めてバルラハ芸術の全容の紹介だそうで、木彫12点、ブロンズ24点、素描75点、版画36点、関係資料など合わせて約180点の作品を展示とのことです。
 バルラハの彫刻は初めて拝見しました。こころの奥底にズンとこたえるような作品群ですね。
 物乞いを人間存在の根本を示すものとしてとらえた作品を多数作っているんですね。貧困や飢餓、戦争に痛めつけられる人をテーマとして、ついには宗教的なところまでたどりついた作品群ですね。非常に素朴な形の中に人間の不条理やかなしみがつまっています。
 ナチス・ドイツが退廃芸術として弾圧したのも解ります。けっして建築の槌音のする時代にはそぐわないですね。そして現代のグローバリズムの喧騒の中では吹き飛ばされてしまいそうな作品たちですね。
 でも、人間存在そのものを描こうとしたバルラハの作品は普遍的な強さを持っています。そしてたしかな存在感を示しています。素朴ではあっても一度目にするとわすれられない造形ですね。

 常設展示ということで「芸大コレクション展 大正・昭和前期の美術」も一緒に駆け足で見ました。日本画、洋画、工芸、版画の各ジャンルの作品が展示してありました。
 大半は一作家一品の展示ですが、長谷川潔は新収蔵ということでまとめて展示してありました。
 でもやっぱり、ここでも藤田嗣治の作品「裸体」が展示されていました。こちらも予想していませんからラッキーでした。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:28 | 鑑賞記-展覧会

「イタリアを描く 絹谷幸二展」を見る

d0001004_11265618.jpg 昨日(4月22日)「日本橋三越」で「イタリアを描く 絹谷幸二展」を見た。
 絹谷幸二(1943-)さんは安井賞を最年少(31歳)で受賞したりした、東京芸術大学の先生でもあり、現代洋画界の第一人者とのことです。
 まず、入り口に仰々しく飾られた国会議員や芸能人から送られた蘭の花の大群に驚かされました。いくらデパートの展覧会とはいってもナンナノさ、と思ってしまいましたね。
 更に会場内は押すな押すなの大盛況でした。日経新聞に2度にわたって全面の案内広告が載っていたのですから、人気は凄いんでしょうね。でも、小生は絹谷さんの作品をまとまって見るのは初めてです。
 さて肝心の作品群です。約40点の新作が展示されていました。どの作品も大作です。
 イタリアをモチーフにしたということで、明るい色彩で埋め尽くされていました。そしてかなり漫画チックな描写がおおらかに書き込まれていました。かなりのインパクトのある作品群ですね。そしてサブカルチャーと限りなく接近しているようにも思えます。こういった表現もありかなぁとも思いました。
 絹谷さんの作品は、今のところ否定したい気持ちと肯定したい気持ちが半々です。もう少し過去の作品群を含めて見てみたいですね。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:26 | 鑑賞記-展覧会

「手塚雄二ー花月星草展」を見る

d0001004_11232767.jpg 昨日(4月22日)「日本橋高島屋」で「手塚雄二ー花月星草展」を見た。「目黒区美術館」に無料招待券が置いてありました。ということでもちろんタダです。ラッキーです。
 手塚雄二(1953-)さんは39歳の若さで日本美術院同人に推挙された院展系の日本画家です。東京芸術大学の先生でもあり、平山郁夫さんの直系の弟子のようですね。
 約50点ほどの作品が、大作を中心に展示してありました。さすがに院展の旗手だけあり、見事な技法の作品が並んでいました。すみずみまで神経が行き届き、完璧な日本画技法と構図の作品群ですね。ちょっとモダーンで緻密な技法の工芸品って感じですね。おそらく銀行や大会社のロビーや応接室にぴったりでしょうね。
 でも、最近の院展系の画家はどうして食い足りないんでしょうね。現代美術のステージからはおりてしまっているとしか思えません。美術工芸品を作っているんじゃないんだから、もう少し現代に響く(あるいは精神に響く)作品を描いてほしいですね。
 なぜ、現代に於いて日本画で「花月星草」を描き、提示するのかが、さっぱりわかりません。もちろん、需要があるんでしょうが、それじゃ寂しいですね。定家の紅旗征戎非吾事のように時代に超然とするような気迫も感じられませんしね。
 でも、どこかで今の殻を破ってほしいですね。これだけ卓越した技法を持っているんですから、それを駆使して現代美術シーンに参戦すれば、何か面白い気がするんですが(よけいなお世話ですね)。日本画家は総じて長生きですので、これからブレークすることを期待します。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:23 | 鑑賞記-展覧会

「雪舟からポロックまで」展を見る

d0001004_11191636.jpg 昨日(4月22日)「ブリヂストン美術館」で「雪舟からポロックまで」を見た。こちらも「ぐるっとパス2006」利用しての入場ですので無料でした。一日でパス代金2000円のもとは取りました。
 石橋財団の設立50周年を記念して行う展覧会ということで、「ブリヂストン美術館」と福岡県久留米市の「石橋美術館」に分けて公開しているコレクションを一堂に紹介とのことです。よって、今まで拝見したことのない日本・東洋美術の展示や新収蔵の現代美術まで展示してありました。
 さすがに設立50周年の記念展示ということで、気合いが入っていましたね。いつもの常設展示を一気にパワーアップして展示してあります。おそらく石橋財団の名品はもれなく一堂に展示したんだと思われます。中心コレクションの印象派の作品群や日本の洋画も有名どこは全部展示してありましたね。
 藤田嗣治も「横たわる女と猫」「猫のいる静物」「ドルドーニュの家」の3点展示してありました(いつもは1点止まりですからね)。こちらもラッキーでした。
 現代美術も収集しているようですね。ポロック「No.2 1951」などが展示してありました。こういった活動も継続しているんですね。今後も地道にやってほしいですね。
 でも何と言っても今回の目玉は日本・東洋美術の展示ですね。円山応挙「牡丹孔雀図」、雪舟「四季山水図」や国宝の因陀羅「禅機図断簡 丹霞焼仏図」など拝見させて貰いました。はじめて拝見した作品群ですね。雪舟の作品はなかなかお目にかかれませんので、貴重な体験ですね。
 やっぱり個人コレクションから出発しただけあって、コレクションの守備範囲は広いんですね。
 充実した展示品を満喫できました。今回は図録を販売してましたので、眺めてからもう少し感想をアップします。

 「松岡美術館」「目黒区美術館」「原美術館」「ブリヂストン美術館」と4ヶ所の美術展を拝見させてもらいましたが、すべてが個人ないしは企業コレクションでした。素晴しいですね。美術活動を支えるのは、やっぱり個人や企業のパトロン達なんですね。税金に期待してはいけませんね。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:18 | 鑑賞記-展覧会

「舞い降りた桜」展を見る

d0001004_11163746.jpg 昨日(4月22日)「原美術館」で「舞い降りた桜 ザハ・ハディドとめぐるドイツ銀行コレクション」を見た。
 「ドイツ銀行コレクションから現代美術作品約150点を選りすぐり紹介。また、当館の空間にあわせたインスタレーションを、建築家ザハ・ハディドがデザインします」とのことです。
 今回は原美術館の展示としては、割合と見やすい作品が多かったです。やっぱり銀行コレクションなのでちょっとはハードルが低いのかもしれませんね。でも、作品世界に入り込むのはなかなかむずかしい作品達であるのにかわりはありませんね。
 これらの30名ほどの作家達の内、小生が見たことのあるのは、シグマー・ポルケとやなぎみわ、ゲルハルト・リヒターぐらいでした。後は初めて見るか、見たとしても記憶に残っていなかった作家達ですね。現代美術の素養のない小生みたいな素人には1人の作家毎の展示作品がもう少し多いといいんですが・・・。
 ゲルハルト・リヒターの「船遊び」は現代美術の中では有名な作品ですが、ようやく現物に接することができました。これだけでも満足ですね。見慣れたせいもあるんでしょうが、現物に接しての存在感はダントツでした。
 あと、ザハ・ハディドさんという人が、展示空間をデザインしたようですが、古い洋館の中といったテーストが、白いお化粧をして、ちょとモダーンな空間に変わった気がしました。悪くはありませんね。

 ところで、ドイツ銀行ってのは凄いですね。現代美術そのものといった、こういったワケの分かんない作品(?)を50,000点も収集し、かつ収集し続けているんですね。でも、現代美術を収集するってことは、こういったことなんですね(いまさら印象派を収集したってね)。これを株主とか預金者の理解を得ながら継続してる経営陣に拍手ですね。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:15 | 鑑賞記-展覧会

「素顔の伊東深水」展を見る

d0001004_11135062.jpg 昨日(4月22日)「目黒区美術館」で「「素顔の伊東深水」展~Y氏コレクションから」を見た。こちらも「ぐるっとパス2006」利用しての入場ですので無料でした。
 「目黒区美術館」は2002年の「日比野克彦展」を見に来て以来ですから、ずいぶん間隔が開いてしまいました。チョット地味な展示が多い美術館ですね。
 さて、今回は目黒区内に画廊を持つY氏の伊藤深水コレクションの展示です。かなりの点数が展示されていましたが、大半が素描です。彩色画はほとんどありませんでした。完成度の高い本画はコレクターが最初に惚れ込んだという「雪柳」ぐらいでした。
 深水さんを深く知るといった意味で素描もいいですね。一点一点見ていると的確に線を引く姿が浮かび上がってくる気がしますね。日本画といえば、どちらかと言えば様式美が強調されていますが、こういった多数のデッサンを画く延長線の上に成り立ってるんですね。
 でも、展覧会としてはちょっと寂しですね。やっぱりもう少しは本画も並べてほしかったですね。
 今月末から茨城県の「天心記念五浦美術館」で「伊東深水展」が開かれるようですね。こちらは本画中心の展示のようですので、訪れたいですね(ちょっと遠いのが難点ですが・・・)。
 その他にY氏のコレクションということで、近代から現代までの日本画と洋画の展示もありました。こちらは素描ではなくちゃんとした彩色画です。大作ではなく部屋に飾れるような大きさですが、日本美術史を彩るそうそうたる画家がならんでしました。
 藤田嗣治が小品ですが3点ほど展示してあったのは本当にラッキーでした(全く予想してませんでした)。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:13 | 鑑賞記-展覧会

「美人画展-古今の女性美」を見る

d0001004_11105038.jpg 昨日(4月22日)「松岡美術館」で「美人画展-古今の女性美」を見た。
 今回は「ぐるっとパス2006」利用しての入場ですので無料でした。昨年はせっかく買っても1回しか利用しないうちに期限切れになりました。今回はもとを取るように美術館巡りに精を出しましょう。
 さて「松岡美術館」は初めて訪れる美術館です。閑静な場所にあるんですね。私立のこぢんまりした美術館ですが、お金儲けした一部をこういった形で社会還元してくれるのは有り難いですね。
 展示はほとんどが常設展示といった感じでした。第一展示室には古代オリエント美術、第二展示室には現代彫刻、第三展示室にはガンダーラ・インド彫刻、第四展示室は東洋陶磁を展示してあります。ちょっと脈絡がないといった気がしますが、個人コレクションですから仕方ありませんね。これらの展示の中ではヘンリー・ムーアの彫刻に惹かれました。 そしてやっと今回の「美人画展」の展示です。ここは通常、日本絵画を展示している第五展示室で、今回のテーマに沿って特集展示しているようです。
 江戸時代の美人画から始まり、近代日本画の美人画、そして戦後の日本画作品まで展示してありました。でも規模も小さいし、ちょっとまとまった印象はなかったですね。
 でも円山応挙「趙飛燕」、上村松園「春宵」や伊東深水の「春宵」「夕涼み」「仕舞熊野」などはさすがに素晴らしい作品ですね。これらの作品を見ることができただけでも満足です。特に伊東深水の作品は「目黒美術館」の展覧会へのプロローグとしてはぴったりですね。
 最後に第六展示室は現代日本洋画が展示してありましたが、あんまりぴんと来ませんでした。

by daisenhougen | 2006-04-23 11:10 | 鑑賞記-展覧会