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2008年 12月 19日 ( 1 )

大久保純一「カラー版 浮世絵」(岩波新書)を読む

d0001004_1145375.jpg 大久保純一「カラー版 浮世絵」(岩波新書)を読んだ。
 浮世絵の展覧会は結構通っている方だと思うんですが、いかんせん基礎知識の欠如を痛感するこの頃です。
 そんな素人愛好家にはピッタリの書籍が発売になりました。
 最初に浮世絵の歴史をザックリと概観してくれてます。この辺りもかなり割り切って菱川師宣からはじめて明治期の月岡芳年、小林清親までを駆け足で、しかし的確にさらってくれてます。
 その後はジャンル別や主題別と言った切り口で浮世絵の見方を教えてくれてます。
 さらには浮世絵の作られ方は販売方法と盛りだくさんでした。
 でも、わたしのような素人愛好家に一番興味深かったのは技法の紹介でしょうか。
 色の制約の中での工夫や空刷やぼかしといった技法まで、今後鑑賞する時の手引きとなりますね。
 幕末期の浮世絵師が結構詳しく紹介されているのもこだわりのようです。
 カラー図版が75点も収録されていますので楽しみながら通読できました。
 浮世絵鑑賞の一つの基準にできそうです。

 著者の大久保純一(1959年-)さんは江戸絵画史専攻で国立歴史民俗博物館研究部教授。
 目次:はじめに、第1章 浮世絵のながれ、第2章 錦絵のジャンル、第3章 重ねられた主題と隠された主題、第4章 錦絵はいかにつくられ、売られたか、第5章 錦絵の技法さまざま、あとがき、参考文献、浮世絵の見られる美術館、索引。
 岩波書店、2008年11月20日第1刷、1,050円、新書版、196頁。

by daisenhougen | 2008-12-19 07:40 | 読書-詩歌小説評論他